
優勝者ゼロの波乱…明治復活ならず/全日本学生体重別選手権
大会初日。優勝候補と目されていた昨年度73kg級インカレ王者の西岡がベスト8で姿を消した。準々決勝、攻め手を欠く試合展開でGSまでもつれ込まれ、最後まで優劣が付かず旗判定1―2での敗戦。連覇を疑っていなかっただけにショックの色を隠し切れなかった。
次々と本学の選手らが敗れ去っていく中、81kg級の武田がただ一人、準決勝の畳に上がった。だが開始早々に大内刈りで効果を取られる苦しい展開。挽回を試みるも、「組み際の技が不十分だった」(藤原監督)と攻勢に転じられず、優勢負けで無念の3位止まり。優勝者ゼロで大会を折り返した。
暗雲立ち込める中で迎えた大会二日目。前日の尾を引きずるかのように、田中主将がまさかの1回戦敗退という波乱で幕を開けた。100kg級のエース・山本もこの日、優勝を果たした日大のテムーレンと接戦を演じるものの惜敗。3回戦敗退に終わった。前日の不振を払拭したい本学であったが、流れは変わらず思うように勝ち進めない。準決勝に生き残ったのは90kg級の影野、100kg超級の上川の2選手だった。
「自分よりも周囲の人を喜ばせるために優勝したい」と満を持して臨んだ影野。だがその思いは準決勝で打ち砕かれた。劣勢を跳ね返せないままの優勢負けに悔しさをにじませた。一方の上川の準決勝。得意技の内股を駆使し、ここまでオール一本勝ちで勝ち上がってきているだけに調子の良さがうかがえた。相手は東海大の強豪・石井であったが物怖じせずに積極的に組み仕掛けていく。そして試合中盤に、またも伝家の宝刀・内股が炸裂!石井は豪快に畳にたたきつけられ、その迫力に観客からはどよめきが起こった。
明治復活を印象づけた東京学生体重別選手権。そこから「良い稽古が持続できている」(田中主将)と語っていただけに、インカレ優勝者ゼロという結果に藤原監督は苦渋の表情であった。「もっと力をつけて11月の団体インカレに臨む」(藤原監督)と明大柔道部の再起を誓った。
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