
若き力、奮戦の春 3位で春リーグ終幕/春季関東学生1部リーグ戦
5日間にわたる春季関東学生1部リーグ戦(春リーグ)はついに最終日を迎えた。最後に立ちはだかったのは、前秋の王者・早大。第6戦終了時点では明大、中大、専大が首位に並び、明大が優勝するには、早大戦に勝利し、かつ筑波大が中大に勝利する必要があった。試合は第7ゲームまでもつれる大接戦となったが惜しくも早大に敗戦。この結果、明大は最終順位3位で春リーグを終えた。

明大の先陣を切った芝拓人(情コミ2=野田学園)は「徳田さん(幹太)はサーブが上手い選手で(3球目を)打たれるのが怖くて消極的なレシーブになってしまった」(芝)と回転のわかりにくいYGサーブに序盤から苦しめられた。第2、3セット目には鋭角な強打でラリーを制しセットを連取したが、連続サービスエースなどもあり、2―3で逆転負けを喫した。続く飯村悠太(商3=野田学園)は副将・田村真吾を3―1で下した。第3ゲームではデュースに突入し、攻め込まれる場面もあったが、最終ゲームでは11―1と圧倒して勝ち切った。
3番手・安江光博(政経4=明徳義塾)はロングサーブから強打で果敢に攻めるも精度を欠き、得点につながらず。ストップやループドライブ、フリックなど幅のあるレシーブの展開からの強打で応戦し、第2、3セットとデュースにもつれ込むも勝ち切れず0―3で敗北に終わった。
劣勢の中、迎えたダブルスでは、ここまで6勝全勝だった飯村悠・木方圭介(政経2=野田学園)ペアが登場。この勢いのままリーグ戦全勝も見えたが、立ちはだかったのは昨年の秋季関東学生1部リーグ戦で負けを喫した徳田・濵田一輝ペア。第1ゲームから巧みなサーブ展開で苦しみ、6―11で落とす。続く第2ゲームもレシーブが対応しきれず、流れを引き戻すことができなかった。「勢いがすごくあって、自分たちのやることを出す前に試合が終わってしまった」(木方)。リーグ戦初黒星をつけ、チームも後がなくなった。
5番シングルスには木方が再び登場。相手は格上の実績ある選手だったが、序盤から冷静な対応を見せた。「相手もサーブやレシーブが上手いので、攻められるのは分かっていた。その上で、打たれる準備をして次のボールを狙うことを意識していた」(木方)と語る通り、攻め込まれる展開でも粘り強く対応。中盤には逆転の場面もあり「思い切って攻め抜けたのが良かった」と振り返る。取らなければならないという重圧の中、終盤は思い切りの良いプレーで流れをつかみ、フルセットの接戦を2―3で制した。チームに再び勢いをもたらし、6番・水谷悠真(商1=実践学園)へとバトンを渡した。
水谷は「バックレシーブがあまり上手くできなかった」と語る一方で、試合序盤から回り込んでフォアハンドでのレシーブに切り替えるなど柔軟な対応を見せた。また「攻めていけば流れが相手に渡ることはないので、先手を取ることを意識した」とレシーブからフリックやコースを突いたツッツキで相手の強打を封じ、3―1で勝利を決めた。そして、試合の命運は最終第7シングルスに託された。
最後の一戦を託されたのは浅見勇志(商2=希望が丘)。両者一歩も譲らず試合はフルセットへ突入。得意のフォアハンドを生かした3球目攻撃で得点を重ねるもリードを許す展開が続いた。「フォア前をどうやって処理するかというのを考えていて、バックロングは待っていなかった」(浅見)と最後はバックロングへのサービスエースを許し、惜敗。チームも3―4とあと一歩及ばず敗戦し、今大会を3位で終えた。
今大会、明大は最終戦で優勝の可能性を残しながらも、あと一歩届かなかった。それでも、下級生の奮闘が光り、チーム全体としては若い力が台頭。飯村悠・木方ペアは、6戦1敗と圧巻の成績を収め、最優秀ペア賞にも輝いた。世代交代の中で確かな成果を残した春。悔しさと手応えを胸に、次なる戦いへ歩みを進めていく。
[杉本菜緒、早坂春佑]
試合後のコメント
浅見
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「本当に悔しいです、それだけって感じです」
――今大会を振り返っていかがですか。
「今大会で勝った試合は自分の中ではいい試合だと思っていて、負けた試合というのはどうしても自分の弱点をつかれてバックをつられたりとか、レシーブが上手くできなかったりというのが多いのでまだ課題が改善されていないなという感じです」
木方
――来年からリーグ戦でダブルスが1番になると聞いています。団体戦の中でそうしたルール変更による気持ちの変化はありますか。
「そうですね、やはり雰囲気は変わると思います。自分たちとしてはダブルスが強みだと思っているので、そこをしっかり勝って、いい流れで試合に入れたらいいなって思っています」
芝
――今大会、シングルスで全試合に出場されていましたが、振り返っていかがですか。
「7試合すべて出場させてもらって、4勝3敗という結果でした。全然満足のいく結果ではなくて、本当は7勝0敗を目標に大会に臨んでいたので、3敗してしまったことは悔しいです。秋のリーグでは7勝0敗で終われるように頑張りたいです」
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