早大に1勝1敗で最終戦へ/第84回関東大学2部リーグ戦

<1回戦>

 慶大戦連勝の勢いそのままに、順調に勝利を挙げるかと思われた早大戦。しかし、早大の当たりの激しいプレーに対して、司令塔・伊与田主将(政経4)を欠く本学はパスを上手くつなぐことができず、序盤は思わず苦しい展開になる。それでも第3クオーターのディフェンスから攻撃のリズムを取り戻し、最後は下級生も起用され94‐77で勝利した。

 故障により、今後のリーグ戦欠場を余儀なくされた伊与田主将がベンチで見守る中、本学はスターターに田村(政経1)が起用され、金丸(晃・政経2)を中心にゲームを展開しようとする。しかし、早大の当たりの激しいプレーに対してエースガード不在が大きく響いたか、第1クオーターはターンオーバーを連発。外角からのシュートもことごとく決まらず、20‐23とリードされた展開で第1クォーターを終えた。第2クオーターは岩澤(政経3)の3Pシュートなどで反撃、一時リードを奪うが、パスが思うようにつながらず、この日不調の金丸(晃)も負傷で一旦ベンチへ。早大に一気に流れを持っていかれそうになるが、終盤に4年生野口(法4)がバスケットカウントとフリースローを確実に決め、なんとか41‐42の1点差でゲームを折り返した。

 ハーフタイムに気合を入れ直して臨んだ後半戦は、早大をわずか10得点に抑えた第3クオーターのディフェンスから形勢を逆転させた。金丸(英・商3)、田村(政経1)らが果敢にゴール下に飛び込み、リバウンドやインサイドのプレーにつなげると同時に、早大のファウルを誘い、フリースローから得点を重ねる。さらに、このリーグ戦で何度もピンチを救ってきた川崎(政経3)の3Pシュートがここでも爆発。相手のブロックを巧みにかわして3本連続でリングに沈め、完全に流れをつかんだ。一気に15点のリードを奪った後の第4クオーターは、若林(商2)、佐藤(法1)、岸本(政経1)を投入し、若い戦力にリーグでの実戦経験も積ませた本学。最後は余裕を持って9つ目の白星を手に入れた。

 とはいえ、序盤のミスを決して軽く見ることはできない今日の試合。「ハーフタイムにいろいろ言われて勝てたけど、それならやろうと思えば最初からできたはず。明日はターンオーバーを減らして、しっかり自分たちのバスケットができるようにしたい」(川崎)と改善点を見つめ直した。筑波戦、そして入替戦につなぐためにも、負けられない早大戦。2戦目は本学らしいプレーに期待したい。

[西村薫]

<2回戦>

 昨日の勝利を続けたい、今日の早大戦。1部昇格に向け負けられない一戦だった。早大は当たりが強いというのは既知だったが、相手の気迫に押され、終始あおられて、連勝にはならなかった。

 昨日戦ったばかりの相手に立ち向かった第1クオーター。先制点は早大に取られるも、本学は3Pシュートを田村(政経1)、金丸(英・商3)、川崎(政経3)が順に決め、序盤の雰囲気は良かった。しかし、スコアラーの金丸(晃・政経2)が不調。昨日の試合で負傷した左足首が「痛くてステップが踏めなかった」と言うように、シュートブロックに遭い、シュートを打つことも難しい状況だった。それでもラストに岩澤(政経3)がブザーと同時に放ったボールがゴールに入り、会場を沸かせてチームに良い空気をもたらした。

 第2クオーターでは、昨日も見られたが、早大がダブルチームで本学のボール運びを妨げようとした。昨日ダブルチームに苦しんだ岸本(政経1)は「崩せるようにしないと」と言っていたが、今日は相手が来る前に持ち前のスピードで切り抜けた。オフェンスで攻めきれず、残り3分には4点差まで詰め寄られるが、2分後には10点差に広げる速い展開。ラスト6,4秒で早大ボールになるが、相手のパスミスに助けられ、前半は終了した。

 伊与田主将(政経4)の欠場が響いた後半戦。「ガード勢があまりいない」(濱西監督)、「オフェンスのリズムを上手くつくることができなかった」(岩澤)と言うように、第3クオーターではシュートのチャンスがあまりにも少なかった。金丸(晃)と川崎の二人が得点を入れるも、わずか11点にとどまった。また岩澤のリバウンドとパスカットが光ったが、逆転されてしまう。最終クオーターでは早大がファウルプレーを続発。残り3分を切るころには二人が5ファウル退場となった。本学の金丸(英)も俊敏なディフェンス、リバウンド、スティールと活躍する一方で4ファウルに。ラスト1分半には9点差。まだひっくり返せると思われたが、早大のシュートがみるみるうちに決まり、焦る本学。ラスト数十秒、川崎がフェイクで相手をかわし3Pシュートを沈めるも、最後まで早大ペースに持ち込まれ、敗北を喫した。

 今日の敗北に対して「終わったことは仕方がない。気持ちが入ってなかった」(田村)、「昨日俊さん無しでも勝てたことで軽く見ていた」(飯沼・文3)と気持ちが腰掛けていた。リーグ最終戦に向け、選手達は皆「筑波戦は勝つしかない。これからの1週間で修正し、練習をしっかりやれば勝てる」と口をそろえる。1部昇格への入替戦が懸かっている、負けられない筑波戦。1週間後どんなゲームを見せてくれるのか、彼らの頑張りに期待したい。