善戦するも 悔しいグループ全敗/東日本学生1部リーグ戦

2025.05.28

 大学対抗で行う今大会。昨年度11位の結果に終わった明大は「昨年度よりも一致団結して一つでも順位を上げられるように日々取り組んでいる」(志村優充主将・営4=足利大付)と力を入れて臨んだ。しかしグループ総当たり戦が行われる大会1、2日目終了時点で全敗と1部リーグ残留への道は入替戦に望みをつなぐこととなった。

◆5・26〜28 東日本学生1部リーグ戦(駒沢屋内球技場)
▼1部リーググループB
 明大0-7日体大◯
 明大3-4早大◯
 明大3-4東洋大◯
 明大1-6日大◯
 明大3-4拓大◯

 明大の1戦目は昨年度、準優勝を果たした強豪・日体大。明大の1人目・大浦響 (営4=山形市立商)が立ち向かう。前半にパッシブで1点を与えるも、大浦より大きい体格の相手に踏ん張り、それ以上の得点を許さない。しかし試合終了90秒前、相手に倒され追加点を献上。すぐに点を返すも接戦を制せず。続く6人も大差をつけられ日体大に0ー7と悔しい大敗で今大会の幕が開けた。

 2戦目は昨年度も対戦し3-4で惜敗を喫した早大。1人目の小嶋啓斗(営1=鹿島学園)がローリングを決められ、試合開始2分弱で敗北し、この日8連敗となった。しかし続く森洋勝(農3=花咲徳栄)が勝利を挙げる。「自分のところが大事な試合になると思い、次の人につなげられるように」(森)と前半に相手のパッシブで1点を先取する。後半開始70秒後に森のパッシブで追いつかれるも「ラスト1分半くらいで自分の攻めでちゃんと取り切れたところが結構試合を分けた」(森)。タックルを仕掛けようとする相手のスキを突き、右足を奪った森はそのまま相手を返しグラウンド技を決めた。この勝利がチームに勢いづけ、曽野壱晟 (文3=いなべ総合)も13-2の大勝、小山内葵生 (営3=埼玉栄)は不戦勝としたものの一歩及ばず惜敗した。3戦目の東洋大には昨年度、接戦を制したものの勝ち切れず、明大の白星獲得は2日目へ託した。

 大会2日目こそ勝利をつかみ1部リーグ残留を見据えたい明大だが、日大に1―6で敗戦し、残すリーグ戦での試合は拓大のみとなった。「自分が勝てば勢いづくかなと思うので自分は絶対勝ちたい」(曽野)。1日目の試合で全勝を果たした曽野が拓大戦で先陣を切る。開始直後から相手を攻め込み、4分20秒を残して9-0と試合を優位に進めた。10秒後には相手の右足に仕掛けたタックルが効き、宣言通りチームを勢いづける大差で勝利を飾った。続く森は試合中盤、3―5の粘りを見せるも2-7で敗北。しかし3人目に登場したルーキー・吉田煌(政経1=花咲徳栄)が2点ビハインドで迎えた後半で相手の背面を奪うと同点に追いつく健闘を見せる。「1つのチャンスを絶対ものにするように意識して取り行こうとした」(吉田)。何度も技を仕掛けてくる相手の腕を振り落とし粘った吉田は同点で試合終了。同点に追いついたラストポイントが決め手となり見事、勝利を収めた。「1日目で負けてしまい、その悔しさがあるし、コーチにも信頼されているので自分が勝たないとだめ」と話す菊地一瑳 (政経3=埼玉栄)は先制を許すも最大6点差をつける。しかし前半終了間際、足を奪われ場外、背面を奪われローリングと立て続けに相手に技を許し同点に。後半も一進一退の展開が続く。11―10と再びリードする菊地だが、体を持ち上げられ背中からマットに落とされると一気に11―15の厳しい展開となった。「焦ったが、監督とかコーチとかみんなの顔を見て、絶対ここで負けられないなと思い果敢に攻めた」(菊地)。20秒後には足技をかけて背面から相手を場外へ出し、15―15の均衡へ戻す。さらに4点を追加しリードを守り切った菊地は「うれし涙出た。本当にうれしかった」と気合で勝利をつかんだ。あと一勝で待望の白星獲得となる明大だが、残る試合で勝利を挙げられずグループ総当たりを終えた。

 次戦は順位決定戦と1部、2部入替戦が行われる。早大、東洋大、拓大にあと一歩及ばず惜敗している今大会の明大。この悔しさをバネに勝利をもぎ取れるか。

[小松錦葵]

試合後のインタビュー
曽野
――試合を振り返っていかがでしたか。
 「自分は全勝して、テクニカルフォールでも勝てたので良かったのですがチームとしては惜しいところで負けてしまったので悔しいなと思います」

――試合で意識されたことはありますか。
 「チームを勢いづけられる勝ち方をしようと思って、どんどん攻めて早く次につなげようと思っていました」

菊地
――試合後の抱擁時はどんな気持ちでしたか。
 「本当に勝てて良かったなと思いました。流れをこれで変えれたかなと思いました」

――3日目への意気込みをお願いします。
 「絶対勝つので、みんなで全勝する気持ちで頑張ります」

吉田
――初のリーグ戦はいかがでしたか。
 「高校ではこんなに応援がすごいわけではないので、勢いに押されるところもあったが、しっかりチームのためにも戦って勝つことができましたし、1日目は負けてしまったのですが、いろんな経験ができたので良かったです」

――2日目を振り返っていかがでしたか。
 「自分はチームとしても勝たなければいけないと言われていたところだったのですが、途中で負けていて、自分は攻めがないので取り返すとなると焦っていたのですが、しっかりと取り切れて逆転をすることできたのでうれしかったです」