
東洋大に劇的勝利 2戦連続の延長制し優勝まであと一歩/秩父宮杯関東大学アイスホッケー選手権
秩父宮杯関東大学アイスホッケー選手権(春リーグ)制覇へ向け、迎えた天王山・東洋大戦。第2Pに先制を許すも、第3P終盤にFW花田匠(政経4=駒大苫小牧)が同点弾。その後は2試合連続で延長戦へ突入するも、FW寺内理雲(政経2=駒大苫小牧)がこぼれ球を逃さずに決めてみせた。
◆5・6~6・1 秩父宮杯関東大学アイスホッケー選手権(ダイドードリンコアイスアリーナ)
▼5・25 対東洋大戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
◯明大2{0―0、0―1、1―0、1―0}1東洋大
※延長戦により勝利
試合の主導権を握りたい第1P。明大は4分にペナルティを受けキルプレーとなるも、GK工藤授(政経1=駒大苫小牧)が連続で好セーブを見せ、得点を許さない。攻撃陣は中盤から流れをつかむと、積極的に攻め込んでいく。そして14分、今度は東洋大のペナルティによりパワープレーと絶好の好機を迎えるも、得点には至らず。両者無得点で終えた。
第2Pに試合は動いた。開始直後にシュートを放つなど、依然明大ペースだった。しかし2分、DF木戸仁哉(文2=白樺学園)がペナルティを受けキルプレーとなると、東洋大の華麗なパス回しに翻弄(ほんろう)された。正面からの痛烈なシュートに工藤の反応が遅れ、先制点を許す。その後も連続して3人がペナルティを受けるなど、数的不利の状況が続くもこの窮地はなんとか無失点で切り抜け、1点差のまま試合は第3Pへ。
第3Pは互いにシュートを放つ展開に。迎えた14分、FW井口藍仁(商4=埼玉栄)からのパスを花田が受けると、左を抜ける同点ゴールを決めた。花田は「井口がゴール裏で持っていて、あいつなら絶対に欲しいとこにくれるだろうという信頼から走り込んだ。そのまま思い通りのところにパスが来たので、あとは入れるだけだった」と振り返った。終盤は守りの時間が続くも、工藤ら守備陣が奮起し、なんとか延長戦へ持ち込んだ。
両者、勝てば優勝がぐっと近づく中始まった3対3サドンデス方式の延長戦。それぞれが決定機を探りながらパスをつないでいく。そして2分45秒、正面から放ったシュートをブロックされるも、相手GKがこぼしたのを寺内は見逃さずに押し込んだ。場内は大歓声に包まれたが、ビデオ判定に。5分近く審判団が検証し、結果は変わらずゴールの判定。再び客席からは歓声が上がり、全選手はリンクに飛び出し、喜びを分かち合った。
昨年の対戦で大敗を喫した東洋大から大金星を挙げた明大。「しっかりと気持ちを入れて、良い流れと雰囲気でここまで来られた。今年はスケート部の創部100周年。きっちりと来週も勝って、必ず三冠を達成したい」(寺内)。目標の三冠へ向け、まずは春リーグ制覇だ。
[阿部倖明]
試合後のコメント
寺内
――山場の東洋大戦となりましたが、どのようにして試合へ臨まれましたか。
「先週の中大に勝つことができました。ここが大一番というか、勝てば優勝に近づくので、ここだけを見据えて全てをかけるつもりで臨みました」
花田
――来週も勝てば無敗となります。
「あまり考えていなかったですね。もうあとは勝つだけなので、みんなの目標である三冠に向けてまず1歩目を絶対に取りたいと思います」
工藤
――攻撃の強力な東洋大学相手に、1失点。守ってみての感想はいかがですか。
「スピードも他の大学よりも速く、遅れてついていってしまった時もありました。いろいろなシチュエーションがあり、苦戦しましたが、そこを1失点に収められたのは上出来だったと思います」
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