男女満を持して挑んだ団体戦 悔しさ残る結果に/東日本大学選手権

2025.05.24

 昨年度は春の大会で悔しい初戦敗退を経験し、全日本大学選手権(インカレ)ではベスト8と躍進をみせた明大空手部。今年度は女子が団体戦で初出場を果たした。男女ともに奮闘するも、相手にわずか及ばず悔しい今大会となった。

◆5・5 第61回東日本大学選手権(日本武道館)

▼男子団体組手

明大――ベスト16

女子団体組手

明大――2回戦敗退

 男子は初戦で中京大と対戦。先鋒で登場した里見虎太郎(政経3=御殿場西)は終始相手を圧倒し6―1と完璧な試合展開で明大に勢いをもたらす。続いて次鋒で登場したのは、今春入学した期待のルーキー、下村彪馬(政経1=福工大附福井)。試合序盤から果敢に攻め入り、相手の少しのスキも見逃さず上段突きで1―0と先制する。試合後半は両者譲らず拮抗(きっこう)した展開が続いたが、終盤で下村の蹴り込みが見事に相手の中段に入り、2―1で勝利をつかんだ。その後登場した3人は、相手の攻撃を交わしながら突きを中心に攻め続け、3人続けて2―0と相手を抑え完勝した。2回戦は国武大との対戦。順調に試合が開催されていたが、相手選手に規定違反があり5人中3人が不戦勝という結果に。これにより明大はベスト16入りを果たし、3回戦に臨んだ。3回戦の相手は大正大。先鋒で挑んだ下村は序盤から攻めに徹底し4―2で勝利を収め、あと2勝でベスト8が決まる状況に。次鋒の海野陽乃汰主将(法4=御殿場西)は、粘る展開が続くも残り3秒で相手から積極的に攻められ、3―4の逆転負けを喫した。その後はやや相手優勢となり、中堅で登場した佐竹隼(法2=相洋)や副将として臨んだ里見は相手のスキを突いた攻撃にわずかに対応できず敗北。3回戦敗退と、悔しさの残る新体制での初大会となった。

 女子の団体戦初試合の相手は筑波大。先鋒の二宮美桜(農2=明和)は、試合序盤から一歩も譲らず攻め続けた。残り13秒で相手に連続得点を決められやや流れが傾いたが、試合終了間際で二宮の突きが有効とされ、5―4と鮮やかな逆転勝ちを決めた。勝てば2回戦進出となる重要な2人目として登場したのは内山凛(総合2=日大鶴ヶ丘)。開始10秒で先制点を決め勢いをつけると、自身のペースを乱さず次々得点。上段突きも綺麗に決まり、5―0で試合を制し、初戦を突破した。次戦で対決したのは慶大。先鋒の伊藤彩乃(営2=岐阜商業)は圧倒的な相手の攻撃を避けることができず、0―6と完封負けを喫してしまう。次に登場した内山は、序盤から積極的に攻め入り、攻撃のタイミングをうかがう。1分20秒の場面では中段突きが決まり2―2の同点とし、試合を振り出しに戻す。しかし相手が一歩上回り、試合終盤に得点を奪われてしまう。残り時間が少なくなるも得点は認められず、2―3で敗退。女子団体の初めての大会は2回戦で幕を閉じた。

 新体制で挑んだ今大会。ルーキーの活躍もみられ、今後に向けて期待できる結果となった。「目標はインカレで昨年度以上の成績を残すこと」(海野)。明大空手部の挑戦はまだ続いていく。

[平良有梨奈]

試合後のコメント

海野

――各試合を振り返っていかがでしたか。

「1試合目はとにかく動くことを意識したんですけど、ちょっと硬くなってしまったところがありました。でも1試合目で勝てたので、そこは良かったです。2試合目はやっていないですけど、3試合目は自分が勝たなきゃいけないところで、勝っていれば大将までつなげられていたので、ちゃんとこの事実を重く受け止めて、しっかり反省してまた練習頑張っていきたいなと思います」

――1年生が入ってから雰囲気はいかがですか。

 「1年生は頑張っていて、強い1年生が入ってくれたので、戦力的には高くなりました。ただ高くても勝てないと意味ないので、ちゃんと勝ち切れるように頑張りたいです」

下村

――明大を選んだ理由はありますか。

 「ただ空手が強い大学に行きたいというのではなくて、高校の時も文武両道を意識していたので、大学でも文武両道できる大学に行きたいと思っていました」

――目標を教えてください。

 「4年間で個人としては優勝できたらいいなと思うのと、チームとして今あまり結果を残せていないので、そこでもっと強くなって強豪校をどんどん倒していけるようなチームにしたいと思います」

内山

――女子は団体戦初出場でしたが、感想を教えてください。

 「意外と個人戦よりもチームとしての安心感があって、あまり緊張せずにいいムードで全員できたんじゃないかなと思います」

――今後に向けてどのようなところを強化したいですか。

 「自分たちの団体の目標はインカレに出場することなので、まずインカレ出場のために技術面を磨いていったり、男子と一緒に練習をして技の精度をあげていったりしたいなと思います」