専大戦勝利も課題見つかる / 練習試合

2025.05.25

 新入生を多く起用して臨んだ専大戦。新チームゆえの連携の難しさに苦戦を強いられる場面もあったが、後半の軌道修正が功を奏し白星をあげた。

◆5・24練習試合(明大八幡山グラウンド)

▼対専大戦

〇明大42{21―10、21-10}20専大

 試合開始早々、明大のペナルティで序盤から自陣に攻め込まれる苦しい展開から始まるも、粘り強いディフェンスで相手のラインを下げ窮地を脱する。相手のミスキックで攻守が切り替わり、試合が動き始めた開始22分。右ウイング渡邊陽平(商4=開志国際)から右センター大沼隼人(政経3=国学院久我山)へのパスが鮮やかに決まり先制トライを決める。「渡邊さんがいいパスをくれたので、そこに飛び込むだけだった」(大沼)。明大のペースに持ちこめるかに思えたが、試合は膠着(こうちゃく)し31分には専大にトライを許す。しかし34分、「ずっと前から用意していたサインだったので、そこが開くと信じて走りこんだ」(大和哲将・政経2=佐賀工)と語るように、スタンドオフ川村心馬(法4=函館ラ・サール)から大和へと息の合ったパスが渡り、すぐさまトライを返す。勢いそのままに46分、ラインアウトからモールで攻め込み道浦康介(政経2=国学院久我山)のトライで試合を折り返した。

 後半開始14分。相手のペナルティによるスキを逃さずクイックスタートして素早くパスを回し、加藤連(商4=明大中野八王子)がトライ。後半も得点を先取する。しかし、連携が取れず、流れにうまく乗れないまま試合はまたも均衡状態に。しかし中盤には井本章介(情コミ1=常翔学園)の強烈なロータックルが炸裂する場面も見られた。そして26分。スタンドオフに起用された神尾樹凛(政経1=国学院栃木)から海老澤琥珀(情コミ3=報徳学園)への絶妙なパスが渡り、トライを決める。「(状態は)だいぶ戻ってきて準備はできている」(海老澤)と復帰戦にも関わらず、変わらない存在感を示した。さらに35分、専大の猛攻に自陣奥深くまで潜り込まれるも執念のディフェンスでトライを阻止。しかし、その後専大のキックが伸びてトライを返される展開に。37分には得意のセットプレーで井本がトライに持ち込むが40分を回った頃に、専大にトライを返され、そのまま42―20でノーサイドとなった。

 快勝とはいかないまでも、一進一退の攻防を繰り広げ、専大の主力メンバーを相手に勝利をつかみ取った。今試合を糧にしてさらなる成長を遂げた選手たちの今後に期待である。

[近藤未怜]

試合後のコメント

川村

――キャプテンとして意識したことはありますか。

 「試合の細かいところよりは、一人一人のマインドのところで、向こうはAでこっちはBという立場や、チャレンジャーという意識を持つことをチーム全員に言いました」

大和
――今日の試合を振り返っていかがですか。

「前半自分たちのミスだったり、自分たちが難しいことをしすぎて、それが良くない方向に行って、自分たちもメンタルの勢い埋めることができなかったので、そこを後半修正してしっかり強いプレーを選択したり、自分たちシンプルなプレーを選択することによって勢いが出て結果につながったのかなと思います」

大沼

――ゲームの展開を受けて試合中BKでどんなことを話しましたか。

「相手のディフェンスが流し気味だったり広かったりしたのでちゃんと前に前に(相手が)焦りかけていくようなアタックをしていこうと話していました」

道浦

――チームで良かった点、課題を教えてください。

「スクラムのクオリティを出せたところはよかったです。これからの課題はモールを今日1本しか取り切ることができなかったので、しっかりモールのところをもう一回8人でまとまってこだわっていけたらなと思います」

海老澤

――今日の試合を振り返っていかがですか。

「やっぱりまだ明治のAとBの差がちょっと見えてしまったというか、もっと上手にアタックできたんじゃないかなと思います」