
接戦をモノにできず 新チームの課題も浮き彫りに/第59回関東大学女子バスケットボール選手権
新チームとなった初の公式戦の相手は国際武道大。相手の高さに苦しめられる場面も目立ち、リードを許し前半を終えた。後半に入ると巧みなパスから得点を挙げていき、試合はシーソーゲームに。終盤に逆転を許し、その後は捉え切れず惜敗となった。
◆4・19~5・4 関東大学女子選手権(日体大世田谷キャンパス他)
▼4・29 対国際武道大戦(帝京大八王子キャンパス)
明大82{21―15、17―29、22―17、22―25}86国際武道大○
スターターはPG萩原加奈(文3=浜松開誠館)、SF神山南帆主将(文4=白鴎大足利)、SF藤井花(商1=日本航空)、F尾花優心(政経2=下妻第一)、C後藤葉の佳(理工4=鵠沼)。
試合開始ワンプレー目から神山のレイアップがさく裂。先制に成功し、試合の主導権を握った。その後も、昨年同様スピード感のあるバスケで得点を重ねていく。だが、徐々に相手の留学生に苦しめられる展開が目立つ。リバウンドから優位に立たれると連続得点から逆転を許し、6点のビハインドを背負って試合を折り返した。第3Qに入ると後藤、尾花が連続で3Pシュートを沈め、その差わずか1点に。ここから両者一歩も譲らぬ展開は、最終盤までもつれ込んだ。試合終了まで残り時間1分を切ったところで、ドライブでマークを外されリードを許す。逆転を狙い果敢に攻めるも終了間際にはスティールから突き放され、82-86で敗戦を喫した。この結果に「(練習では)ディフェンスを中心にやってきたが、試合ではことごとくできなかった」(神山)と悔しさをにじませた。
今試合で輝きを放ったのがルーキーの藤井だ。「自分の強みであるポストアップからのターンシュートやジャンプシュートを狙えたのは良かった」と語るように、ペイントエリア内では高確率でシュートを沈めてみせた。高校時代には全国の舞台で二桁得点を挙げるなど、その実力は折り紙付き。それでも「(高校バスケよりも)相手のウエートが重いし、身長の部分で差を感じた」と大学バスケの洗礼を受けた。この経験を糧に、今秋に行われる関東大学2部リーグAブロックでは大きな花を咲かせられるか。
白星こそ逃したものの、ルーキーの活躍も目立ち収穫のある試合となった。今後に向けて、今季主将を務める神山は「2部Aリーグで6位以内に入ると全日本大学選手権(インカレ)出場権を得られるので、そこを目標に頑張っていく」と強く意気込んだ。昨年成し得なかったインカレ出場への思いは一つ。彼女たちの戦いはまだ始まったばかりだ。
[早坂春佑]
試合後のコメント
神山主将
――新チームになりましたが、雰囲気はいかがでしょうか。
「最近の練習はしっかりコミュニケーションを取ったり、みんなで声を出したり、ベクトルをそろえて頑張っているのですが、試合になるとやろうと言っていたことができないという〝ズレ〟があったので、ただ仲がいいだけじゃなくてしっかりと締まるチームをつくらないといけないなと思います」
――主将になり変化したことなどはありますか。
「自分がみんなの先頭を立って発言する分、私自身もプレー面で確実に(シュートを)決め切ったり、やらないといけないという責任感が増えました。そういった気持ちが大きくなってきたのはいいところだと思います。あとはやはり苦しい時に引っ張る力が必要かなと思います」
藤井
――今日の試合を振り返っていかがでしたか。
「私は1年生なので新チームが始まってから合流したのですが、練習で今までやってきたことが試合で出せていなかったのが敗因につながったと思っています」
――個人とチーム、それぞれの目標を教えてください。
「個人としてはチームにとって必要不可欠な選手になれるように、目立つプレーをとかではなくオフェンスやディフェンスの両方でけん引していきたいです。チームとしてはインカレ出場を目指して頑張っていきたいです」
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