
相次ぐ敗退…後期初戦も厳しいスタート/全日本総合選手権
大会に臨む前、「精神力、技術、体力のすべてが伸びた」と話していた内山主将。だが結果は3回戦敗退と、思うような結果を残すことはできなかった。初戦は相手の棄権で勝ち上がり、続く2回戦では相手を倒して面突き、そして倒してひざげりと余裕の勝利を収める。内山主将の得意の攻めパターンが見られ、かつての勢いのある拳を取り戻したかのように見えた。だが3回戦では思うように攻めきれず、3回戦敗退を喫した。「試合をしているときは自分が攻めていると思ったが、ビデオを見返すと自分が攻めきれてなかった」と肩を落とした。
明大復活のカギは内山主将復活にあり。内山主将の復活が待たれる。
シードにより2回戦から出場した尾川。「いつも初戦は苦手。テンパってしまう」(尾川)と、立ち上がりに不安を覚える尾川にとって関門となる試合だ。緊張をほぐすように様子を見ながら戦う尾川だったが、その立ち上がりを狙われる。開始から40秒、左構えの相手に綺麗に面突きを貰ってしまい、0―1。その後、果敢に攻め込んで挽回を試みるもポイントには至らず。試合終了間際には倒されてからの押さえ胴突きを打ち込まれ、0―2と敢えなく敗退。昨年の上位入賞者である尾川が2回戦で姿を消す形となった。
対照的に後山は見事な滑り出しを見せる。1回戦は2度の面突きを決め、わずか35秒で圧勝。2、3回戦も得意の組み技と突きを駆使して勝利する。「全日本に照準を合わせて練習をしてきたので調子は良かった」(後山)の言葉通り、キレのある動きで相手を攻め立てた。しかし続く4回戦、悪夢が後山を襲う。開始早々に後山は面突きをたたき込み、ポイントを先取する。相手に取り返され1―1とするも、その後は「プレッシャーをかけ続けた」(後山)と試合を支配していたはずだった。だが判定で勝ち名乗りを受けたのは相手選手。無念のベスト16止まりとなった後山は「勝ったと思ったのに…」(後山)と微妙な判定に顔をしかめた。
久しぶりの公式戦復帰となった伊藤(政経4)。持病の背中の痛みに苦しむ中、「目標をベスト8」と設定し今大会に挑んだ。シードのため2回戦から登場し、まずは相手から一本先取。このいきおいそのままに勝利すると思われたが、相手に二本立て続けにポイントを奪われ、公式戦復帰勝利を飾ることはできなかった。「勝てる相手だった。結果にはまったく満足していない。最低だった」(伊藤)と厳しい口調で大会を振り返った。次は伊藤にとっては最後の大会、名古屋の個人インカレが控える。伊藤は最後の名古屋へ向けて、残りわずかの期間全力で拳法に取り組む。
振るわなかった本学。だがこの結果を悔いている暇はない。次なる戦いである昇段試験が日曜に控えているのだ。四段への昇段の懸かった今試験には内山主将、後山、尾川の三本柱に加え、ライバル・中大の河合や今井も臨む。実践形式の試験での対戦が予想されるだけに、「勝って10月の東日本に弾みをつけたい」(尾川)とすでに気持ちを切り替え、気合十分である。中大を撃破し、四段昇段へ。今大会の悔しさを振り払うような熱い試験に期待だ。
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