力出し切れぬも、リーグ戦勝利発進/関東大学リーグ戦

 グリフィンズ、秋のリーグ戦がいよいよ開幕。惜しくもブロック2位に終わった昨季の悔しさを胸に、「今年こそ必ず甲子園ボウルへ」(杉山主将・政経4)と息巻く。意気込んで臨んだその初戦は34―6と完勝。「つめるところはまだある」(芹澤・文4)としながらも、次戦へ向け弾みのつく1勝を飾った。

 注目の第1クォーター。「序盤はリズムがつかめなかった」(田中・蔵・政経2)と語るように、パスが通らず思うようにゲインのできない展開が続く。だが清水(理工3)のインターセプトを機に流れはグリフィンズへ。喜代吉(理工3)、北村(政経2)らが力強いランでゲインを重ね、最後は喜代吉が中央突破で押し込むように先制のタッチダウンを決める。

 第2クォーターになっても流れは譲らない。グリフィンズはランプレーを軸に着々とボールを相手陣地へと運んでいく。傾きかけた流れもディフェンス陣の鋭い低空タックルで引き戻す。終盤には喜代吉が連続となるタッチダウン。そこからわずか1分足らず、喜代吉の48ヤードランを絡めたラン攻勢から小谷田(政経2)がタッチダウンを奪い、20―0で試合を折り返す。

 後半戦もグリフィンズが主導権を握ったまま試合は進む。守りでは「ディフェンス陣はみんな良かった」(杉山主将)の言葉通り、後半戦に突入してもディフェンスは機能し、QBサックなどのビックプレーも炸裂。立大に決定的なチャンスを与えない。

 攻撃陣もさらなる追加点で立大を突き放す。第3クォーター、「成長著しい」(芹澤)とかねて評価の高かった川上(商1)が公式戦初となるタッチダウンを決めると、第4クォーターには田中(蔵)に代わって入ったQB加藤(政経2)のパスとランを織り交ぜたプレーを起点に喜代吉がこの日3度目の駄目押しタッチダウン。34―0と勝負を決定づけた。立大の反撃を受け、残り時間21秒のところで1タッチダウンを許してしまい詰めの甘さを露呈するも、まずは大事なリーグ初戦をものにしてみせた。

 試合には完勝も、芹澤は「まだ修正点はある。このままでは法政に勝てない」と冷静に分析。1週間後に控える第2節・駒大戦までに建て直しを図る。リーグ戦最終節でぶつかる優勝候補・法大との大一番へ向け、負けられない戦いが続く。

試合後のコメント

杉山主将
「勝って当たり前の試合。まだみんな合宿の成果は出せていない。第1クォーターはリズムがつかめていなかった。そこが課題。ディフェンス陣は『全員ディフェンス』がてきていてみんな良かった。次の駒大戦は気持ち良く勝つ」。

芹澤
「とりあえず勝てて一安心。だが、まだタックルミスなどの細かい点でつめるとこがある。それとグリフィンズはスロースターター過ぎる。勝ち進むにつれて総力戦になるので修正をしていく。次の駒大戦はヒット負けしないで、泥臭いタックルで痛め付ける」。

喜代吉
「チームとしては勝てて良かったが、個人としては最初から飛ばせずに最悪だった。気持ちを持っていけなかった。まだ自分の走りではない。今日はディフェンスが良かった。次はオフェンスで勝ちたい」。

田中(蔵)
「まだ本調子ではない。自分たちでリズムをつくれなかった。次は良いリズムをつくれるようにする」。

安田(営2)
「落としてはいけない試合だった。去年よりパスが出ていた。もっと本数を増やして、勝負所でトライできるようにしなければ。オフェンスで引っ張れるようにする。リーグ戦に慣れたので次は思い切っていく」。