チーム一体となり、春優勝校に勝利!/関東大学秋季リーグ戦

1999.01.01
チーム一体となり、春優勝校に勝利!/関東大学秋季リーグ戦
 いよいよ秋季リーグ戦が始まった。第1週目の本学の相手2校は、春季1部リーグ戦で1位2位のいずれも強豪校。しかし本学は、1部に上がってきたばかりのチームだということを感じさせない互角の戦いを繰り広げた。

<順大戦>

 1戦目、明治の相手は春季リーグ戦準優勝の順大。結果としてはストレート負けであったが、その内容は、相手に引けを取らない接戦であった。

 1セット目、明治は先制点を取った。それからも次々と得点を挙げ、常に相手に3、4点の差をつけリードする。芳賀(営2)が相手のボールを確実に拾ってつなげ、廣本(商3)や、今回からスタメン入りした松本(文1)が高さのあるスパイクでポイントを奪う。しかし、19―15で取られたタイムアウト以降、順大の伊藤の鋭いスパイクに押され、あっという間に3点、そしてまた4点連続で奪われてしまい、得点は21―22に。その後も両者ともに攻め続けるが、打っても打っても返ってくるボールに最後は本学が粘り負け、惜しくもセットを落とした。

 2セット目は、いきなり相手の4連続ポイントで始まる。0―4でタイムアウトを取った後、廣本や関(文2)のスパイク、田辺(法2)のブロックで徐々に点数を奪い返すも、なかなか追いつけない。緊張のラリーが続く中、関や松本が速さのあるスパイクを決め、さらにピンチサーバー高木(政経2)のサービスエースでついに19―19の同点まで持ち込んだ。だが、簡単にリードを許してくれる相手ではない。すぐにまた4連続でポイントを奪われ、その後も挽回することができずに2セット目も相手に許してしまう。

 続く3セット目、しっかりと本学のプレーに対応させてきた順大相手に、後がない本学も奮闘し、中盤までは1・2セット目同様、取っては取り返されの繰り返しとなる。しかし、途中レフトを松本から渡辺(文3)に代えたとき、深町主将(政経4)のトスが合わなくなり、それが裏目に出てしまう。それから徐々に点数を離され、焦りとともに本学のプレーが崩されてしまい、相手に連続得点を許しゲームセット。1度もセットを取ることなく初戦を終えた。

 試合はストレートで負けてしまったが、内容の濃い試合展開となったことで、1部でも十分戦えるという証明ができた。ただ、「相手にはミスがないから、こっちのミスで失点がかさんだ」(深町主将)と言うだけに、順大や他の1部校には能力の高い選手がたくさんいる。いかにミスを少なくするか、いかに他のメンバーのミスをカバーしていくかが、1部上位に行くための課題となるかもしれない。

~試合後のコメント~
・佐々木監督
「1セット目は良かった。でも取れなかったのはつなぎ負けだった。攻撃パターンを読まれ、芳賀のレセプションも崩され、チームも崩れた。向こうは徐々にこちらに対応し、3セット目にはいい試合をしてきた。つなぎが上手く、リベロがセッターの役割に回ったりし、こちらは対応しきれなかった。早いコンビにも慣れていて、スパイクもアウトになっていなかった。こちらはできていないことが多かったが、目指すバレーを認知できた。日体大など今後も、相手からいろいろ学べるようがんばる。」
・深町主将
「1セット目取れなかったのは痛い。相手にはミスが無いからこっちのミスで失点がかさんだ。カットも甘かった。成果としては、粘りのあるプレーができたこと。初めての1部での試合だったけど、普段と変わらず臨めた。次はチャンピオンの日体大が相手。挑戦する!」

<日体大戦>

 2戦目、対戦相手は春季王者の日体大。前日、「挑戦する」(深町主将)という気持ちで臨んだにもかかわらず、フルセットの激闘の末、なんと、挑戦者明治はこの勝負の勝利をつかんだ。

 1セット目、明治は日体大にリードを許す。廣本や関、松本の攻撃で相手の守りを崩し、本学は得点を重ねた。しかし、日体大の力強いスパイクにあと一歩及ばず第1セットを奪われる。

 続く第2セット、またもや前半リードされるも、つなぐバレーでボールを拾うことをあきらめず、本学が勝ち取る。第3セットは、波に乗った本学がはじめリードするも、途中5点連続失点。逆点される。だが、それにくじけず攻め続け、2セット連続奪取することができた。

 第4セット、ここで勝負を決めたい本学だが、負けられない日体大がとことんボールを拾ってくる。まさに一進一退の攻防で、なかなか点差が開かない。それでも、やはり日体大の米山や高松の速くて重いスパイクに屈し、4セット目を奪われ、フルセットにもつれ込んでしまった。

 最終セット、前半は本学が主導権を握る。泣いても笑ってもこのセットで勝負が決まるという緊張の中、明治の選手たちは積極的に攻め続けた。負けじと相手も、拾って攻めてくる。自然とラリーが長く続く。そこで深町主将や田辺のブロックが決まり、本学がポイントする。終始本学のリードで試合終了かと思いきや、さすがの優勝校。意地を見せ、14―11から14―14へと追いつかれ、試合はデュースへ。だが、選手たちは態勢を崩すことなく慎重にプレーし、最後は松本のスパイクがブロックアウトを誘い、本学の勝利が決まった。

 「チームが一体となっていたからできたこと」と、廣本は勝因を語る。選手一人一人がみんなをサポートし、自分の力を精一杯出せていた今試合。芳賀のレシーブと廣本、関、松本のスパイク、深町の正確なトスに佐々木(文3)、田辺の速攻、応援の声…。どれが欠けても明治じゃない、全て合わせて明治なのだということを、実感できた一戦だったかもしれない。

~試合後のコメント~
・深町主将
「勝てて良かった。相手に引き離されることなく粘れたし、ねばらなきゃいけないところで粘れていて良かったと思う。ブロックもスパイクも決められていて良かった。1部に残ることを目標にしているから、格上の相手に一勝を上げられたことはすごく自信になった。この一勝を大事にしていきたい。次の試合は国士大だけど、負けてしまったら今日の一勝が無駄になる。今日みたいにやって勝ちたい」
・廣本
「勝ててうれしい。いつもはチームがバラバラになって崩れてしまって負けることが多かったけど、今日は、メンバーもベンチも、応援も、チームみんなが一体となっていたから勝てた。今日勝てたということはうれしいけど、一戦一戦勝たないと今日の一勝だけじゃ意味がない。次からは今日より格下の相手だから、気を引き締めてがんばっていきたい」
・関
「勝てて良かった。今日は、ねばり勝ちだった。順大戦と比べて、疲れもなく動きやすかった。自動降格と入替戦にはいきたくないので、来週が正念場。勝ちたい」
・田辺
「とにかく勝てて良かった。勝つかどうかはやってみないと分からないと思っていた。実際戦って、相手の調子もそこまで上がってこなかったのでチャンスだと思った。この一勝はすごく自信になる。チームは声も出ていたし動けていたので良かったし、それがあったから勝てたと思う。自分の調子としてはクイックをなかなか合わせることができてなかったのが良くなかったので、改善したい。でも昨日に比べたら今日の方が良かった。次の対戦相手である国士大は、負けられない相手だけど、“勝たなきゃいけない”と追い込むんじゃなくて、一試合一試合を大事にして戦っていきたい」

~次回対戦カード~
▽9・20(土) 11時~ 第1試合 国士大戦 場所:佐倉市民体育館
▽9・21(日) 10時~ 第1試合 筑波大戦 場所:佐倉市民体育館
▽9・23(火) 11時~ 第2試合 東海大戦 場所:日体大健志台米本記念体育館

 次回は、負けられない国士大、筑波大と、強豪東海大との戦い。本学のこれからの活躍に、目が離せない!