3階級制覇!明治その存在感を強く示す/東京学生体重別選手権
わずかに及ばなかった団体インカレの頂点。その時の悔恨の気持ちを胸に刻み込み、おのおのがさらなる高みを目指して柔道漬けの夏を過ごしてきた。「みんなが優勝する力を持っている。心から戦え!」(藤原監督)。自信とともに戦う畳上の24人は安定感に満ちていた。上級生は磐石の柔道、下級生は思い切りのよい柔道で相手を寄せつけない。各階級ベスト8以上がインカレ出場への切符を手に入れることができる中、それぞれが好成績を残し、敗者復活戦勝ち上がりを含めた17名、予選を免除された昨年度インカレ王者・西岡の18名がインカレ出場を決めた。
中でも、赤迫、山本、影野らベテラン4年生勢、そして海老沼、上川のゴールデンルーキーらが台頭、一本勝ちを量産し5選手が決勝進出を果たす。5階級制覇の可能性を残し、迎えた決勝戦は7階級同時進行で行われた。開始早々、上川が「油断してしまった」と一本負けを喫するも、他の試合ではヒリヒリとした緊張感溢れる拮抗した試合展開が続く。一進一退の攻防の中、試合終了を告げるブザーが鳴らされる。この時点で優勢を守った山本が優勝、残り3選手はGS(ゴールデンスコア)方式の延長戦へともつれ込んだ。
延長戦では海老沼こそ一瞬のスキから投げられ優勝を逃すも、赤迫は「絶対に気持ちで負けたくなかった」と終始攻めの柔道を貫き、判定で勝利をもぎ取る。影野も終盤にキッチリと相手に投げを見舞い、勝利を飾った。
決勝の舞台に5人が進出、3階級制覇を達成し、「明治ここにあり」を強く示してみせた今大会。だが、「うれしくはない。全日本が本番だから」(赤迫)と彼らの中では、あくまで今大会は通過点であり、その眼差しは早くも10月の大舞台へと向けられている。花本前主将(平20営卒・現京葉ガス)、西岡の崇徳高コンビが個人インカレ優勝を成した昨年度。粒ぞろいの今年は7階級制覇も本気で狙える位置にいる。秋、明大柔道部の大躍進を見逃すな!
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