渾身のステージを魅せるも、入賞ならず/UNIDOL2024-25 Winter決勝戦/敗者復活戦


 Zepp DiverCity
(TOKYO)で開催された「UNIDOL 2024-25 Winter決勝戦/敗者復活戦」。明治大学からはna-nam(ナナム)が出場し、4人の4年生にとって最後の大会となった。惜しくも入賞とはならなかったものの、チームの色を全面に押し出し、魂のこもったパフォーマンスを披露。観客の心を揺さぶる、渾身のステージを作り上げた。

(写真:1曲目の様子)

 「5人のうち4人が卒業するので、本当に最後の大会だった。何度も考えた演出やセットリスト、今できることはすべてやったと思う。それでも結果にならなかったのは正直悔しい」(あーたん)。そう語るメンバーの表情には、やり切った達成感とともに、わずかに残る無念さもにじんでいた。

 ステージごとにテーマを決めるna-nam。今回は「光を失いながらも、徐々に光を見出し、新たな一歩を踏み出す」というストーリーを描いた。1曲目の「静寂の暴力」では光を否定される絶望を、2曲目の「ベイビースパイダー」では希望をつかもうとする意志を、3曲目の「シャララ!やれるはず」では光を手にする瞬間を、そして4曲目の「閃光Believer」では未来へと踏み出す姿を表現。「何度も話し合い、決めたセットリストをゼロから見直すこともあった。納得のいく形でステージに立てたが、結果がついてこなかった」(あーたん)と振り返る。

 na-namの強みは、メンバー一人一人の個性を活かしながら、グループとしての一体感を生み出すこと。「ただのコピーダンスではなく、アイドルさんへのリスペクトを大切にしながら、自分たちの色をどう表現するかを常に考えてきた」(あくな)。その言葉どおり、今回のステージでも、元気なダンスが得意なメンバー、しなやかな表現が強みのメンバー、クールなパフォーマンスが光るメンバーと、それぞれの個性が調和し、一つのストーリーとして昇華された。

(写真:あしゅ)

 また、決勝には敗者復活戦を勝ち抜いた chocolat lumière(ショコラルミエール)も出場した。敗者復活戦では見事1位通過を果たし、決勝への切符をつかんだものの、惜しくも入賞には届かなかった。

 「私たちは今日は敗者復活戦に出場させていただき、そこでありがたいことに1位通過で決勝に進ませていただいた。でも、結果は悔しいし、もっと強くならなきゃなと感じた」(すずらん)は振り返る。4年生のこころも「敗者復活戦1位通過ということは、敗者復活戦に出た全チームの思いを背負っているということ。個人的には満足のいくパフォーマンスができなかった。チームとして優勝争いに参加したいという気持ちで参加していた」と思いを語った。

 chocolat lumièreは「自分たちの気持ちをパフォーマンスに乗せて伝える」ことを何よりも大切にしているチーム。今回は決勝にストレートで進めなかった気持ちを表現するため、敗者復活戦では「はい上がり」をテーマにしたセットリストを組み、決勝では敗者復活戦とストーリー性を持たせた選曲にこだわった。

(写真:2曲目の様子)

 結果は満足のいくものではなかったが、チームはすでに前を向いている。すずらんは「来年度からは一気に人数も減るし、一人一人がもっと努力して、『しょこるみ(chocolat lumière )は強いんだぞ』ってことをまたみなさんに思っていただけるように頑張りたい」と語る。4年生として最後の大会を終えたこころは「今回の悔しい気持ちをバネにして、後輩たちがしょこるみをもっと盛り上げてくれることを祈っているし、たくさん応援したい」と後輩への期待を込めた。

(写真:すずらん)

 入賞とはならなかったものの、na-namも、chocolat lumièreも、それぞれの色を全力で表現し、観客の心を動かした。卒業するメンバーにとっては集大成のステージであり、後輩たちにとっては新たな挑戦の始まりとなる。「応援してくれた皆さんがいたからこそ、ここまで来ることができた。本当に感謝の気持ちでいっぱい」(あくな)。惜しくも光をつかむことはかなわなかったが、それぞれのチームが見せた熱意と努力の軌跡は、これからも彼女たち自身の道を照らし続ける。

[杉本菜緒]

パフォーマンス後のコメント

あくな

――na-namの色について教えてください。

 「個性がバラバラの中でもそれぞれの良さがあって、ダンス面だけではなくて、例えば仕事をする人だったり、ダンスを進めてくれる人がいたりというふうに、それぞれ本当に得意分野がバラバラだったので、支え合いながら、大会という一つの目標に対して頑張れるところがna-namの個性、良さ、特徴だなって思います」

――ファンの方々に向けてメッセージをお願いします。

 「たくさんの素敵なチームさんがいる中でも、私たちの良さ、全力で感情が伝わるパフォーマンスを見つけてくださって、信じて応援してくださってる方がいらっしゃったからこそ、特に予選は1位通過できたと思っています。感謝の気持ちでいっぱいです」

りり

――今後に向けて一言お願いします。

 「今回の大会で先輩が卒業して人数も少なくなり、私たちの代も中心となってやって引っ張っていかないといけないので、それにふさわしいように頑張っていきたいです」

かんな

――今後に向けて一言お願いします。

 「この大会を通して自分たちの足りないところだったりとか、もっとこうしたらいいなという課題が見つかったので、さらにいいチームになれるように、ダンス面などいろいろな面で頑張りたいと思います」