2部の頂点に岡部が輝く!!/全日本学生選手権(体操部門)

1999.01.01
 暑いことで有名な熊谷市。その地で8月31日から9月2日の3日間にわたり、暑い気温にも勝る体操競技の熱い闘いが繰り広げられた。北京オリンピックの興奮を、そのまま持続しているかのような雰囲気の会場・くまがやドームで行われた全日本学生選手権は、岡部の女子2部個人総合優勝という最高の結果をもたらした。

 「一応ノーミスです!」(岡部)。2日の試合後岡部は、はじけるような笑顔でこう語った。以前から“ミスのない演技”を目標としていた彼女にとって、この日の演技は満足のいくものだったのだろう。

 “ノーミス”。この言葉が表すとおり彼女の演技はほぼ完ぺきだった。特に「段違い平行棒がうまくいった」(岡部)。彼女自身、以前はこの種目を苦手としていた。だが自分の弱点をしっかりと把握することで、さらに成長することができたのだ。「(段違い平行棒は)一番の課題で、一番時間をかけているので、その成果が出た」(岡部)。今後もこの自分を見つめ直す力は、彼女の強力な武器となるはずだ。

 しかし、彼女に慢心はない。完ぺきな演技の中にも起きた小さなミスを、試合後即座に分析。「(初日の演技で平均台から落下したことを引きずり)平均台でふらついてしまったのが、この日一番のミス」(岡部)と気持ちの面での反省を行っていた。また10月31日から11月2日の日程で新潟で行われる第62回全日本体操競技選手権大会に向けては「ミスのない演技と、短期間ではあるがAスコアを向上させることが目標」(岡部)。昨年は同大会で15位に終わった岡部だが、慢心を知らない彼女が今年それを上回ることは間違いない。

 また岡部の高校の後輩でもある成田が予選19位から決勝で5位と大きく躍進。本学の女子体操部からますます目が離せなくなりそうだ。

 一方団体戦では本学からは男子のみの出場。本学はケガを抱える選手が多い中での苦しい試合となった。結果は2部で9位と、昨年明け渡した1部の座を奪い返すことはできなかった。しかしその中でも個人成績では佐藤(法1)が疲労骨折という大きなケガを抱えながら、予選4位。決勝では諏訪(政経2)が得点を伸ばし、種目別の床で2位に入るなど、随所に男子体操部の来年への期待を感じさせた。 

☆試合後の選手コメント☆

佐藤:予選はチームのためにって思ってやった。試合途中、だんだん手首が腫れてきてもうやめようかとも思ったけど、先輩から「いけるいける!」とかたくさん声をかけてもらって、応援してもらったからがんばれた。

成田:大会前はインカレ独特の雰囲気に飲み込まれてモチベーションも下がっちゃうかなあと思った。それで1日目は緊張して満足のいく演技はできなかったけど、二日目は落ち着いて精一杯できた。今後は技を増やしてA得点を上げていくことが目標。

古澤(商4):6人中2人は大学から始めたメンバー。それだけにプレッシャーはすごくて、練習してきたことを出すことすら難しかった。最後は不覚にも泣いてしまった。つらいときや練習に行きたくないときもあったけど、続けてきて良かった。来年は1部に戻ってほしい。でも結果やスコアばかりを追うチームじゃなくて、一体感のある心でつながっているチームになってほしい。3年がいないから不安はあるが、僕たちとはまた違う彼ら色の部活にしていってくれるはず。