
4年生ラストインタビュー(9) 渡邊周
第9回はGK渡邊周(文4=武修館)のインタビューをお送りします。
(この取材は1月7日に行われたものです)
――今年1年間、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか。
「春から正キーパーという形ではなかったんですけど、1年の吉田(尋・法1=北海道清水)と競う形で春にチャンスをもらって、そこで結果を残すことができました。競争が激しい中、しっかりとポジションを取って最後まで先発で試合に出場できたというのは、今までできなかったことなので、シンプルにそれはうれしいなと思います。あとは4年生の最後の試合まで、体調不良にしても出し切れたなという風には感じていますし、 試合を経験させてもらって、その中ですごく成長もできたので、とても充実した1年間でした。1年から3年まで、練習とか、たまに試合出してもらったりとかで、そういった経験が最後の1年につながって、最後は自分なりの結果を残すことができたというのは、4年間やって無駄じゃなかったなという風にすごく感じています」
――チームとして、1年間を振り返っていかがでしたか。
「春からすごく強いチームで、得点力もあって、守りも中心の選手がいる中で、秋の1週目までは順調だったんですけど、2週目で選手が抜けてからダメダメでした。全日本選手権も全然チームの思う通りに行かなくて、そこでチームを見直すことができたというのは、チームが一歩成長したなという風に感じています。4年生中心に話し合って、チーム全体で意識を変えようという風にできたのは、来年からのチームにつながることだと思います。こういった意識改革みたいなことはおそらく今まで明治は行っていなかったので、いいところは来年にもつなげてほしいなと思います」
――今年の日本学生氷上競技選手権(インカレ)を振り返っていかがでしたか。
「インカレの総括をすると、準備不足だったなという風にとても感じています。体調不良者が出て、そこからチーム全体に広まって、体調不良者が続出したというのは、すごく準備不足だと思っていますし、それも含めて今の明治の実力なのかなという風には感じていました。でもその中で、準決勝のタフな試合をして勝ち切れたというのが収穫です。決勝に行ったのは良かったのですが、そこで中大に勝てなかったというのは、実力不足だったり、中大の選手がすごく強かったというのもあるので、とにかく準備不足で、それが明治なのかなと思いました」
――準決勝の法大戦前、監督やチームメイトとはどのような話をしていましたか。
「体調がすぐれなかった中、監督やコーチには決勝に備えろという風に言われていたのですが、トーナメントのインカレの中で、明日があるかわからないというのは思っていたし、毎日一戦一戦出し切らないと、 チーム全体で出し切らないと、勝てないのがインカレだと、チームメイトや4年生の中で話していたので、他の体調不良者とも、もうここは意地でやり切ろうという風に話して、それをコーチ陣にも伝えて出してもらいました」
――決勝の中大戦、交代を自己申告した際の心境を教えてください。
「できれば最後まで立ちたかったのですが、第2Pに入って3失点して、チームの雰囲気が乗ってきたところでも失点してしまったので、このまま立ち続けても(シュートを)止められる未来が全然見えなかったというのが正直なところありました。自己申告という形は初めてやったのですが、本当に悔しいけど、次失点したら変えてくれということをDFの福田(琉太・営3=白樺学園)に伝えて、二つぐらいのシフトを挟んで代えてもらいました」
――FW大竹広記主将(営4=白樺学園)のキャプテンとしての取り組みは、どのようにご覧になっていましたか。
「常にヘラヘラして、メリハリがあるのか分からない選手だったのですが、広記とは2人で過ごすこともかなり多く、プライベートでも出かけに行くことも結構あって、結構プレッシャーを感じているなと思う瞬間はあったし、そういう話もしました。本当に1年間通してチームのことを考えてくれたという風には感じています。それを4年生とか自分とかに打ち明けてくれたり、頼ってくれたりしたのはすごくうれしかったですし、それでチーム全体に話を広げてチームを変えてくれたというのも含め、本当に今年のキャプテンは広記でよかったなと感じています」
――中村直樹監督の下でプレーをした4年間を振り返っていかがでしたか。
「明大に入学する時は陸トレが少ないという風に聞いていたのですが、いざ蓋を開けてみると、陸トレだらけの毎日でした。監督にもトレーニングとか指導をしてもらいましたし、自分はそんなに言われなかったですが、プレーヤーのみんなは厳しく言われる場面がすごく多くありました。その中でも、愛情を持って指導してくれたり、時には褒めてくれたりとか、とてもいい監督だったと感じていますし、最後まで本当に選手のことを考えて、自分も4年目に信頼して期待して出してくれたので、最後は4年間ありがとうございましたという風に感謝は伝えましたし、厳しい中でもありがたい気持ちがすごく大きいです」
――4年間で成長できたと感じる点について教えてください。
「試合に出始めた4年目が一番成長したと感じています。プレーの面っていうのは、もちろん試合も経験して、練習も意識高く行い、考えながら練習することがすごく増えました。メンタル面でも、4年目になって正キーパーを任せてもらったことは、責任感はすごく持ちましたし、その中で、結果を残そうと思っていました。結果を残せなかった場面もあったと思うのですが、結果を残せた場面やチームに貢献できたというのは、精神的にもタフになったと感じています」
――来年の後輩に期待することはありますか。
「来年の目標はもちろん3冠と聞いているので、それはまず期待しています。でも、今年あったようにチームに何が起こるか分からないので、強い選手がいることはもちろん勝つ理由にはなるし、勝てるとは思うのですが、その中でしっかり一人一人準備をしてほしいなというのが一番にあります。今年4年生が中心に意識改革をしたというのも、来年も少しは受け継いでほしいなというのはあります。そのような今までやってこなかったことをしっかりとやって、意識を高めていくのは、今後の明治にも必要なのかなという風には感じています。プレー以外も意識してやれば勝てるチームではあると思うので、しっかりと意識もプレーも明治らしく優勝してほしいです」
――同部屋の後輩へのメッセージをお願いします。
「1年の藤田(DF泰睦・政経1=八戸工第一)は、今年きつい1年目を耐え抜いて、これからの日常生活やホッケーにすごくつながる1年間だと思っているので期待しています。その中で試合もかなり経験させてもらったと思うので、今はケガで復帰はできていなくて、来年もかなり激しい競争があるとは思うのですが、意識を高く持ってやってほしいなと思います。1年と4年の部屋っ子って思い入れがあるので、個人的に頑張ってほしいし、すごく期待する選手です。
亀田(DF翼・文2=釧路江南)は私生活でも話したりとか、一緒にご飯食べることとかも多かった後輩です。ホッケーは今年前半、あまり出てなかったけど、後半はすごく経験させてもらって全日本選手権とか、インカレとかを経験できたというのは、3、4年目の糧になると思いますし、そういった経験をもとに引っ張っていってほしいなと思います。
井口(FW藍仁・商3=埼玉栄)は今も自分の横で寝ていて、すごく生意気なんですけど、氷上に上がるとやっぱり一味違う選手なので、氷上ではカリスマ性を持って彼なりに頑張ってくれたらいいのかなという風に思います。ホッケー好きなので、最後までどんなに辛くても4年間楽しかったなっていう風に思える結果で終わってほしいですし、インカレとか、責任感を感じるような試合でも、楽しんでアイスホッケーをしてほしいです」
――応援をしてくれた方々へのメッセージをお願いします。
「まずは1年間というか4年間、応援ありがとうございました。最後、優勝まで導けなかったのは、4年生や上級生の力が足りなかった場面が多かったと思うので、そこは申し訳なさはすごくあるのですが、インカレ決勝の舞台まで進んで、第2Pまでではあるのですが、試合に出られてとても楽しい4年間だったという風に感じています。来年からはきっと3冠を取って、常勝明治になってくれると思うので、これからも引き続き応援よろしくお願いします」
――ありがとうございました。
[倉田泰]
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