4年生ラストインタビュー(5)蔵本翔馬

 第5回はDF蔵本翔馬(法4=釧路江南)のインタビューをお送りします。
(この取材は1月9日にオンラインにて行われたものです)

――4年生として挑んだ1年間を振り返っていかがでしたか。
 「自分たちの代はスター選手があまりそろっていない代なので、技術よりチーム力で他大学と勝負していかなければなりませんでした。自分たち同期はすごく仲良かったですし、大竹(広記主将・営4=白樺学園)がすごい上手くまとめてくれて、最終的に恥ずかしくない結果にはなったと思います」

――同期の4年生はどのような存在でしたか。
 「みんな一癖も二癖もある選手が多くて、最初の方は『なんだこいつ』って思うこともあったり、思わせることもあったと思うのですが、この8人だったから、ここまで来ることができたと思います。これからも人生は続いていくので、一生の仲間として、これからも仲良くしていけたらと思います」

――大竹主将はどのような主将でしたか。
 「広記は本当に小さい頃から同じ関東でホッケーをやっていたので、知っているのですが、キャプテンというより、いたずらっ子みたいな感じでした。だから、最初は大丈夫かなと思っていたのですが、キャプテンをやり始めてからは、チームをまとめてくれていたし、うまく周りのモチベーターになってくれて、いいキャプテンだったなと思います」

――一番印象に残っている試合は何でしょうか。
 「最後の日本学生氷上競技選手権(インカレ)の決勝戦です。体調不良者が出たりとチーム状況があまり良くなかったので、大変だったのですが、最後の最後まで食らいついて、本当に勝つつもりでみんなやっていました。点差こそ開きましたが、いい試合ができたと思います。また、自分自身も最後の試合だったのですが、あまり緊張もせずにやれることをやり切りました。同期と話していても『みんなでやり切ったよね』という話を今でもします」

――エイワ杯関東大学リーグ戦からインカレに向けてどのように気持ちを切り替えましたか。
 「秋の1次リーグまではすごく良かったのですが、2次リーグ最後の3戦から全日本選手権までチームの流れが良くなかったです。ですが、全日本選手権が終わって、『4年生の意識から変えていって、下級生に見せていこう』と同期で話して、それをチームの全体のミーティングで共有して、そこからチームが一つになりました。今までと比べて、最後の1ヵ月間はすごくハードでしたが、すごい充実した時間でした」

――一番辛かった思い出は何でしょうか。
 「大学2年時の夏合宿です。日程も含め、基本的に合宿は全部きついのですが、2年生の時は陸上トレーニングから氷上まで全部きつかったです。2週間ずっと筋肉痛でした」

――一番成長した部分はどこだと思われますか。
 「競技面で言うと周りがすごく見えるようになりました。高校時はとりあえず前に前にという感じのプレースタイルでしたが、大学に入って、ディフェンスになって、周りの人の声掛けや自分を呼ぶ声を聞けるようになりました。競技面以外だと大学入って、メンタルがすごく強くなりました。少しのことではへこたれないと言いますか、1年時の仕事や上下関係など同期8人で助け合いながら、乗り越えてきたことは自分の中で強みです。嫌なことがあっても、動じなくなりました」

――寮生活での一番の思い出を教えてください。
 「寮の2階に住む同じ2階のメンバーは馬場(杏爾・政経4=駒大苫小牧)と亀本(純門・文4=白樺学園)と佐々木(宥弥・政経4=武修館)なのですが、よく2階のメンバーで飲みに行ったことが思い出に残っています。あまりホッケーの話はしなかったのですが、みんな熱くなって語り合った時間は思い出深い時間でした」

――寮の部屋はどのような部屋でしたか。
 「同部屋は村社(海莉・文3=埼玉栄)と寺内(理雲・政経1=駒大苫小牧)でしたが、とてもフラットで緩い部屋でした。そこは自分の上からずっとそんな雰囲気でした。村社は小学校2年生くらいの時から知っていて、同じチームでやっていたので、入学してすぐタメ口でずっと楽しくやっていました。村社はうるさいキャラなので、眠い時とか『ちょっともう静かにしてほしい』と思ってもずっとダル絡みしてくるような後輩でした」

――後輩に期待することはありますか。
 「自分たちの代とは違って、特に来年度の4年生は本当にスーパースターぞろいなので、しばらく達成できていない3冠を取ってほしいです。村社キャプテンを中心に緩くなり過ぎず、いいあんばいでチームをつくり上げてほしいと思います」

――今後、アイスホッケーとどのように関わられますか。
 「最初は大学終わったらきっぱり辞めようと思っていたのですが、インカレが終わって、あんな嫌だったホッケーがいざなくなるとやっぱり悲しくて、社会人のチームに入って運動がてら続けようと思います。本気でやることはないのですが、趣味で続けていければいいなと思います」

――ありがとうございました。

[原田青空]