明暗分かれる波乱の予選会/全日本学生選手権予選

1999.01.01
 8月13日から2日間に渡って行われた全日本学生選手権関東予選。毎年波乱が起こるこの予選だが、今年も明暗分かれるたくさんの波乱が起こった。
 1日目、ダブルス代表決定戦。7月に行われた関東学生選手権で本学からはベスト8に5組が入り、その5組のダブルスはすでに全日本学生選手権出場を決めている。しかし、この日行われた予選でも、さらに二組のダブルスが接戦を制し予選通過を決めた。

 そしてシングルスの代表を決める2日目。1日目に続き選手たちの熱気が立ち込める体育館では、この日もたくさんの熱戦が繰り広げられた。明治からは実に17人もの選手がシードとなっており、多くの選手の代表決定が期待できた。しかし、何が起こるか分からないのがこの関東予選だ。春季リーグ戦、ダブルスに出場した和田(隆・法4)がまさかの3回戦敗退。続く代表決定戦でも1年次からリーグ戦レギュラーとして定着している石崎(政経4)が埼玉工大の尾前にストレート負けを喫した。そしてリーグ戦に続きインカレでもレギュラーとして出場し、今までチームの危機を何度も救ってきた池田(法2)が、専大・下川に競り負け、代表落ちという予想外の結果となった。

 しかし、うれしい波乱もあった。今年が大学4年目で、この予選に出場するのはこれが最後となる鰐石が、日大・河辺を破る大金星を挙げた。河辺といえば今年のインカレで早大との接戦をものにし、日大をベスト8にまで導いた立役者だ。試合はフルセットの大熱戦となったが「ぜってー負けねえ」という鰐石の気迫のプレーが、河辺のカットを打ち抜き見事代表の座を射止めた。

 また実力はありながらも毎年この予選で涙を飲んできた柴田も、順調に勝ち進み初の代表の座を獲得した。「小野さんや水野さんと練習してて、何でこんなところで負けなくちゃいけないんだ。俺のほうが絶対努力してる」(柴田)という言葉どおり、今までの努力の成果が実る結果となった。

 「こんなに試合を長く感じたのは初めて」(平屋)というくらい、気迫あふれる大熱戦が繰り広げられた全日本学生選手権予選。良くも悪くも今年も波乱だらけの予選会となった。

☆負のジンクス破る☆

原(亨)はシングルスでは全日本学生選手権出場を果たしながら、なぜかダブルスではいまだ出場がない。しかも、「原さんと組んだ人は、ダブルスだけでなくシングルスでも全日学(全日本学生選手権)に出場できてない」(大塚)という負のジンクスがあった。しかし、今年原は同じ小高工高の後輩である仲田と組み、4年目にして見事ダブルスで初の出場権を勝ち取った。

 「ジンクス破ってやったぞ」(仲田)。「素直にうれしい」(原)。代表決定戦に勝利した瞬間、満面の笑顔で手を合わせた2人。仲田はシングルス出場こそ惜しくも果たせなかったものの、3年間続いていた負のジンクスを打ち破った。原の負のジンクスを打ち破ったパートナーは超強力選手ではなく、原を誰よりもよく知る高校の後輩だった。

<試合後のコメント>

・原(亨)
(予選通過について)素直にうれしい。高山さん(監督)とかパートナーに感謝している。仲田はこれからだけど、自分は今年が最後。同じ高校の先輩としてしっかり支えていきたい。

・柴田
結果良かったからとりあえず良かった。自分はこれが初めての代表。このためにがんばってきたし、予選を通ることが一つの目標だった。今まではふわふわしてよく分からないまま負けてたけど、小野さんがいろいろアドバイスをくれて安心した。全日学に向けて試合でも動けるように、緊張感を持って練習する。

・平屋
とにかく試合が長かった。こんなに試合を長く感じたのは初めて。でも向かっていけたのが良かった。足をちょっとケガしたこともあって最後の試合は体力勝負。気合で入れました。

・仲田
ダブルス・シングルスとも力みすぎ。ダブルス通過を決めて、シングルスもこのまま流れでいきたかったけど…実力の半分も出せなかった。でもダブルス出場を決めた瞬間はジンクス破ってやったぞって感じでした。