
(男子)インカレ制覇! 佐藤が2年ぶりの優勝 大島、菊地も入賞の快挙/日本学生氷上競技選手権
日本学生氷上競技選手権(インカレ)の2日目は男子FS(フリースケーティング)が行われた。明大からは3人が出場し、SP(ショートプログラム)を1位で終えた佐藤駿(政経3=埼玉栄)が総合243.64点で見事優勝。さらに大島光翔主将(政経4=立教新座)が総合6位、菊地竜生(政経2=目黒日大)が総合8位につけるなどチーム明大の強さを見せつけ団体部門でも優勝を果たした。
◆1・6~7 日本学生氷上競技選手権(小瀬スポーツ公園アイスアリーナ)
▼男子7、8級(個人)

▼男子7、8級(団体)


SPを首位で終え、2年ぶりのインカレ優勝を狙う佐藤。冒頭の4回転トーループと3回転トーループの連続ジャンプを決めるも、続く4回転フリップで転倒。一方で「全日本から調子が良くないなかで次につながるいいジャンプだった」と振り返る4本目の4回転トーループは高さのある軌道からきれいな着氷を決め、GOE(出来栄え点)は1.90を記録。エレメンツでのミスこそ続いたものの、世界で戦う実力者として細部までこだわり抜いた圧巻の演技で観客を魅了した。また終始リンクサイドからは大島を筆頭とするチーム明大による大きな声援が送られ、演技中に思わず笑みをこぼす佐藤の姿が見られた。
1週間後にはFISU冬季ユニバーシティゲームズ(ユニバ)が控えている佐藤。「自分にとって原点である、滑る楽しさを取り戻すきっかけになった」と今大会を振り返るとともに「ユニバでは4回転ルッツを入れたい」と次戦へ強く意気込んだ。

SPを6位で終えた大島のFSは父とともにつくり上げた『Desperado』。「全日本の苦い思い出が残るFSの後で固くなってしまうかと思ったが、思ったより伸び伸びと滑れた」と全てのジャンプで見事着氷を決めた。さらに「約1年間このプログラムを滑って一段と思いを込められるようになった」と表現面での成長を感じさせる魅力的な表情でダイナミックな滑りを披露。明大を引っ張る主将として応援だけでなくスケーティングでも大きな背中を見せた。

SP10位から巻き返しを図る菊地。冒頭のトリプルアクセルの連続ジャンプをきれいに成功させると、続く2本目も体勢を崩しながらも着氷を決めた。エレメンツ面ではノーミスとはならなかったものの「表現面では最後まで諦めずにできた」と『もののけ姫』の世界観を表現する多彩な表情と姉が手がける弓を射る印象的な振り付けで観客を魅了。演技後には悔しそうな表情を見せたが「みんなの応援のおかげで楽しく頑張れた」と今大会を明るく振り返った。
全員がそれぞれの全力を出し切り、昨年度の3位から見事優勝を奪還した。3人全員が試合後には「楽しく滑れた」と振り返る今大会。随所に普段の試合では見られないはっちゃけた笑顔が見られ、インカレならではの雰囲気を楽しむ選手たちの様子がうかがえた。ここでの経験を糧に次戦以降の彼らの活躍にぜひ期待したい。
[杉山瑞希]
試合後のコメント
大島
――4年間を振り返ってみて、どんなスケート人生でしたか。
「そうですね。明治大学には本当に感謝しています。すごく成長できた4年間だったと思います。自分が入った時から先輩方に支えられて、自分もこうやって主将として後輩たち何を残せたか分からないですけど、残せたものがあればいいなと思います」
佐藤
――大島選手の声援に関していかがですか。
「ジャンプで失敗しても明るく頑張れというか、試合で集中していても聞こえるぐらいの声量だったので演技中に笑っちゃいました。でも本番前も笑顔で送り出してくれたので、緊張がだいぶほぐれました」
――個人では優勝を果たしましたがいかがですか。
「演技直前まで構成で悩んでいました。本番は一発勝負で、結果方向が逆になってしまって途中であれ? と思ったんですけど最後まで滑り切ることができて良かったかなと思います」
菊地
――インカレでの優勝を味わってみていかがですか。
「総合優勝はもちろんうれしいんですけど、個人でもっと貢献したいなと思います」
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