(1)夏季インカレで激走!

1999.01.01
 スキーという言葉を聞いて連想する季節は何ですか?おそらくほとんどの人が“冬”を思い浮かべることでしょう。ですが、“冬”だけがスキー選手の見せ場ではありません。

 先日の7月5日に、第51回全日本学生スキー夏季競技会という大学スキー部が出場する陸上大会が行われました。詳細はこちらの記事に書いてあるのでぜひ読んでみてください。

 今回、わたくし片山はこの大会に参加させていただくことになりました。私が出場することになったのは1600mリレー。400mずつ計4人が走ります。400mは陸上競技の中でも1番過酷ともいわれる距離です。高校のときに運動部に所属していたとはいえ、運動不足の私には走り切れるかどうかという不安がありました。対戦相手は日々走りこんでいる人たちばかりです。足を引っ張ることは目に見えていました。そして私と一緒に走ってくださったのが、ジャンプ競技をしている遠藤さん(政経4)、佐藤さん(政経4)、アルペン競技の中根くん(営1)の3人です。本当にありがとうございました。

 いよいよ開始30分前という時になり、私たちはアップを始めました。そこで私は改めて明大スキー部の身体能力の高さを実感することになります。「怪我しないようにちゃんとアップしろよー」と私に声をかけながら、佐藤さんが体をほぐすために軽くジャンプを始めました。ですが、その高さが凄いのです。垂直跳びで1mは飛んでいました。明大のスキージャンプの選手は細身の人たちばかりなのですが、瞬発力には目を見張るものがあります。80mものジャンプをする彼らは、普通の人とは筋肉の質がまったく違うのです。
 
 ついに競技が始まりました。私たちは明大Bチームとして出場することになり、第1走者の中根くんから、遠藤さん、片山、佐藤さんという順でタスキをつないでいきます。出だしは好調でしたが、他大の選手たちも身体能力が高く、明大Bチームは思うように順位を上げることができません。

 そして私にタスキが回ってきました。追いつくことは難しくてもせめて離されないようにと思っていたのですが、前との差はみるみる開いていきます。他大スキー選手のスピードも速かったのですが、400mという距離は予想以上に過酷なものでした。ゴールの手前では足を前に動かすのがやっとでした。やっとのことで佐藤さんにタスキをつなぎましたが、結果は最下位。申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、遠藤さんたちのやさしい言葉に助けられました。

 ちなみに、明大Aチームは長井さん(政経2)や虎尾さん(政経2)などアルペン部門中心にチームを構成し試合に臨み、後続を寄せつけず余裕をもって予選1位通過を決めます。本選でも存分に力を発揮しますが、優勝にはあと一歩及ばず、悔しい準優勝となりました。

 しかし昨年の3位から一つ順位を上げ、「昨年より着実に成長していると実感できた」(長井)と手ごたえを感じたようです。

 障害物をすり抜けながら滑降するアルペン競技には強い足腰が求められるため、ウエイトや走り込みに重点を置いた練習になっています。その練習の成果が現れた結果になったようです。

 今回の1日体験入部を通してわかったこと…それはスキー選手の身体能力の高さです。400m競走にかかわらず、他の競技でもハイレベルな戦いを見せてくれました。ただ単に運動神経が良いんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、やはり日々の努力があってこその能力だと思います。シーズンオフに頑張り抜いた選手たちは、“冬”に最高のパフォーマンスを見せてくれるでしょう。