
(女子)住吉初V視野に SP首位発進!/日本学生氷上競技選手権
日本学生氷上競技選手権(インカレ)の女子SP(ショートプログラム)には住吉りをん(商3=駒場学園)、江川マリア(政経3=香椎)、元榮愛子(商2=目黒日大)が出場した。昨年の全日本選手権(全日本)の上位が多く集う今大会。住吉はSP首位発進となり、江川は5位、元榮は15位につけた。
◆1・6~7 日本学生氷上競技選手権(小瀬スポーツ公園アイスアリーナ

男子SP(ショートプログラム)に続き、大島光翔主将(政経4=立教新座)らチーム明大の大歓声がリンクに響く。そんな中、安定感のあるスケートで見事SP首位をつかみ取ったのは住吉。全日本ではGOE(出来栄え点)でマイナスがついた冒頭のダブルアクセルをクリーンに降りると、続くコンビネーションジャンプも華麗に着氷する。幸先のよいスタートを切り「すごく楽しい雰囲気の中で気持ちよく決めることができた」と明るく振り返った。それでも「最後のジャンプ(3回転フリップ)は『ノーミスできるぞ』と思って、気持ちが空回りしてしまった。明日への修正点」と、惜しくもノーミスとはならず悔しげな表情も見せた。全日本前に訴えた腰のケガが心配される住吉は、自身のコンディションと向き合いながら慎重に先を見据えている。「本当は全日本が終わってすぐに投入するつもりだった」と話す4回転トーループもインカレFS(フリースケーティング)では控える予定。全日本に続き大技は一時封印も、持ち前の安定感を武器にインカレ初優勝を飾れるか。

継続2シーズン目の終盤を迎えている『River Flows in You』の演技はさらに磨きがかかっている。「こんなに仲間の声援をもらえると『頑張れるな』と思う。本当にすごく力になる」と大声援を背に、音と調和しながら流れるようなスケーティングで魅了した。冒頭の二つのジャンプも落ち着いて決め、加点を着実に積み重ねる。プログラムを締めくくる躍動感のあるレイバックスピンでも魅せた江川は、SP5位スタート。同じく上位陣は、昨年の全日本でしのぎを削った選手たち。FSへは「全日本ですごく悔しい演技になってしまったので明日は落ち着いて頑張る」と強く意気込んだ。

昨年度のインカレではFSに進出できず、シーズン後にも心残りとなっていた元榮。悔しさを晴らしたい今大会は、昨年11月の東京都民大会以来の実戦となった。「すごく緊張して、最初のサルコーが抜けたのもすごく焦った」と話すように、冒頭のジャンプがノーバリューとなってしまう。このミスが尾を引きTES(技術点)が伸び悩んだ。それでも2本目の3回転ルッツで意地のリカバリーを見せ、それ以降は各要素で加点を連ねる。「最初ミスをしてしまった時も、みんなの声が『頑張んなきゃ』と自分に思わせてくれる大会」と2度目となるインカレの舞台で成長を見せた。SP15位につけた元榮は、緊張感とも戦いながらFSで巻き返してみせる。
目標は男女アベック優勝。猛者が集うシニア女子で、それぞれがどこまで躍進できるか注目だ。
[橋本太陽]
試合後のコメント
住吉
――ケガの状態はいかがですか。
「全日本直前に腰を痛めてしまったので、それをシーズン後半に持ち越さないために、なるべく腰を使わないように。氷には乗っていたのですが、曲かけはせずに過ごしました。年末年始は旅行に行ったり、本当にゆっくりして腰を治すということに専念していました」
――旅行先はどちらですか。
「淡路島と徳島です。そこで神社にも行きました。今シーズン頑張るので、見守っていてくださいとお願いしました。(おみくじなどは引かれましたか。)引きました。吉だったのですが、わりといいことが書いてあって『遅いけれどいいことがある』みたいな。高望みしなければ最後の方にいいことが来るみたいな感じで書いてあったので、楽しみに待っていようかなと思いました」
江川
――演技を振り返っていかがですか。
「今日は最初の二つのジャンプがすごくいい出来だったかなと思うのですが、最後のジャンプが少し跳びすぎてしまったというか、うまく自分でコントロールできなくて悔しかったです」
元榮
――大島主将の声援はひときわ大きいですが、リンクではどのように感じていましたか。
「最後の疲れた時に盛り上げてくれて『背中を押されてるな』と思います」
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