
(男子)2年ぶりインカレVへ 佐藤がSP1位発進/日本学生氷上競技選手権
大学の頂点を争う日本学生氷上競技選手権(インカレ)が開幕した。明大は東日本学生氷上競技選手権の優勝で勝ち取った3枠に大島光翔主将(政経4=立教新座)、佐藤駿(政経3=埼玉栄)、菊地竜生(政経2=目黒日大)が出場。佐藤が92.97点を記録し、SP(ショートプログラム)1位と好発進を切った。
◆1・6~7 日本学生氷上競技選手権(小瀬スポーツ公園アイスアリーナ)

全日本フィギュアスケート選手権(全日本)で悔しい演技となった佐藤はジャンプの構成を落として臨んだ。冒頭の4回転トーループではGOE(出来栄え点)3.17点となる出来で着氷。3回転ルッツと3回転トーループの連続ジャンプは回転不足の判定となるも、トリプルアクセルも2.67の加点をつけて成功させ「プログラム全体としてはまとめることができた」と振り返った。「いつもの試合よりも回転に気を配れていた」と語るスピンでは全てでレベル4を獲得。全日本後には「気持ち的にもすごく落ち込んでしまっていた」と1週間ほどスケートと距離を取り、気持ちを切り替えたことが功を奏した。「(SPは)全日本の演技を払拭できるような演技ができたと思う。後はFS(フリースケーティング)でいい演技をして次につなげていけたら」と前を向いている。

完璧な演技とはならず悔しさをにじませながらも「主将として最後のインカレで、最初から最後まで堂々とした演技を目標に〝らしく〟滑り切れた」と振り返った大島。冒頭のトリプルアクセルではGOE1.60点を記録し会場を沸かせる。今シーズン追究し続けた〝かっこいい〟を体現。「主将という位置付けでシーズンを過ごしてきた。この明治ジャージを着て滑るのもこの大会が最後になると思う。そういった意味では本当に後輩に〝かっこいい〟姿を見せて、みんなが納得できる形で、明治が一番いい位置で終わることができたらいいなと思う」と団体優勝の目標を明言しFSでの巻き返しを誓う。

リンクサイドにいるチームメートとタッチをしてから登場した菊地。冒頭のトリプルアクセルは着氷させるも、3回転―3回転を予定していた連続ジャンプの二つ目が1回転に。「少し力が入ってしまい、パンクしてから少し気持ちの糸が切れてしまった。その失敗から立て直しができなかった」と3本目の3回転ループでは転倒し、ジャンプでのミスを悔やんだ。それでも、シーズン序盤に課題として挙げていたスピンでは「全体的には落ち着いてできた」と成長を感じている。キレのある動きで『リベルタンゴ』を踊り切った菊地は明日行われるFSに向けて「今日のSPで出遅れた分を挽回する」と力強く意気込んだ。

「明治大学が優勝するというのを目標にこの試合に来ている。全員がベストな演技で明治大学を優勝に持っていけたら」(大島)。2年ぶりの優勝に向けて明日のFSに挑む。
[堀口心遥]
試合後のコメント
大島
――全日本からの短い期間、どのように過ごしていましたか。
「全日本が終わって、一回ちょっとオフを取って。本格的に練習をまた再開したのは、年明けてからですけどゆっくり気持ちのリフレッシュもできていいメンタルで臨めていると思います」
――FSに向けての意気込みをお願いします。
「明日のFSも楽しんで。もう本当に明治のみんなと頑張るつもりで。みんなの応援を力に明日も全力で頑張りたいと思います」
佐藤
――それぞれのエレメンツを振り返っていかがですか。
「特にトーループとアクセルは本当に加点のつくジャンプが跳べたので良かったです。スピンに関してはいつもの試合よりも回転だったりとか、そういったことに気を配れていたのかなというふうに思ったんで、すごく良かったなと思います」
――上半身の使い方や表現に磨きがかかっている印象ですが、ご自身ではどのように感じていますか。
「自分でも去年と比べて動けてきているなというふうには思っていて、自分の意識的にも変わってきている部分が大きいです。でもまだ足りない部分は多くあると思っているので、今後も引き続き上半身の使い方を練習していけたら良いのかなと思います」
菊地
――2回目のインカレとなりましたが、どのような気持ちで臨みましたか。
「前回は初めてのインカレで、FSで最終グループ入りができたので、今回もそれを目指して頑張ったのですが、少し力んでしまいました」
――全日本からは期間が短かったと思いますが、全日本での演技を踏まえて今日は何を意識しましたか。
「今シーズンはまだノーミスの演技をできていなかったので、ノーミスを目標にやってきました」
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