宮下、藤原は2回戦敗退 格上相手に健闘/全日本総合バドミントン選手権

2024.12.28

 日本一の座を懸けて争う全日本総合選手権。本戦には男子シングルスで宮下怜(政経3=埼玉栄)と藤原睦月(商2=埼玉栄)が出場。ともに1回戦はストレート勝利を収めたが、2回戦は格上の選手との対戦となり、奮闘したものの敗戦した。

◆12・25~30 全日本総合選手権(武蔵野の森総合スポーツプラザ)
▼男子シングルス
 宮下――2回戦敗退
 藤原――2回戦敗退

 昨年はベスト8と好成績を残した宮下。1回戦は高校生を相手に序盤は緊張し、拮抗(きっこう)した展開だったが「しっかり立て直せて、自分のペースに持ち込めた」。第1ゲーム途中には7連続得点で流れに乗り、ストレートで勝利した。

 迎えた2回戦、日本ランク4位の田中湧士(NTT東日本)相手に力強いショットで左右に揺さぶり点を重ね、第1ゲームを先取。しかし、第2ゲーム中盤から次第にミスが重なり、一気に差を広げられる展開に。相手の素早い動きと正確なスマッシュに圧倒され、このゲームを13-21で落とす。流れを変えたい最終ゲーム序盤、相手のミスもありリードする場面もあったが、そこから徐々に追い上げられる展開に。ネット際のミスや返球ミスが続き、7-11でインターバルに入った後も流れを取り戻すことは難しかった。「気持ちの面というか、自分の方が守りに入ってしまうことが多かった」(宮下)。終盤は相手の足元への鋭いショットなどで粘りを見せたものの、14-21で力尽きた。

(写真:粘り強く球を拾う藤原)

 藤原は1回戦、力強いスマッシュを次々に決めストレートで白星を飾る。続く2回戦では日本ランク1位の渡邉航貴(BIPROGY)と対戦。第1ゲーム序盤から点差を広げられる場面が続いた。しかし、16-20とマッチポイントを握られた後、驚異的な粘りを見せ同点に追いつき、デュースに持ち込む。21-20と一時リードを奪ったものの、その後は相手の強烈なショットに押され、21-23で惜しくもゲームを落とした。「リードした場面で、経験の差を痛感した」(藤原)。

 第2ゲームでは、渡邉の圧倒的な実力が際立った。序盤からスピードと精度の高いショットに苦しめられ、懸命に球を拾い粘り強くラリーを続けたが、渡邉の球はどこを狙っても返ってくる。プレーの選択肢を封じられた藤原は、流れをつかむことができないまま13-21で敗北を喫した。「相手は弱点がない。耐えるしかなかったが、力及ばなかった」(藤原)と肩を落とした。

 今シーズンも明大の主力を担い戦い抜いた2人。年内最後の大舞台で、トップ選手相手に善戦した経験を糧に、さらなる飛躍に期待したい。

[増田杏、塩谷里菜]

試合後のコメント
宮下

――2回戦の振り返りをお願いします。
 「1ゲーム目の入り方とかシャトルのつかみ方とかは良かったと思うんですけど、コートの関係とかもあって、2ゲーム目からの対応っていうのが少し遅れてしまいました。ファイナル(ゲーム)の出だしも少しはついていけていたんですけど、中盤から一気に離されてしまったのが、気持ちの面というか、自分の方が守りに入ってしまうことが多かった、そこの差ですね」

――敗因を分析するとしたら何ですか。
 「ファイナルで前を先に制されて、上げる展開が多くなったのが自分の負けパターンでもあるんで、そうなった時点で負けでしたね」

――今シーズンの振り返りと、来シーズンに向けての意気込みをお願いします。
 「1年間通してずっと悪くないコンディションで戦い続けられたのは良かったかなと思います。今年は個人戦はインカレ(全日本学生選手権)だけ(優勝を)取れなかったんで、来年は全部、東インカレ(東日本学生選手権)もインカレも取れるようにっていうのと、団体も優勝したいし、全日本総合でももうもう一つ、二つ上を狙っていけるように頑張りたいです」

藤原
――2回戦の振り返りをお願いします。
 「最初から緊張して、結構力が入ってしまったなというのと、風がやはりあったので、それで少しゲームがコントロールできなかったかなと思います」

――どのような戦略で戦いましたか。
 「BIPROGYの練習に行かせてもらった時に(渡邉選手と)何回か一緒に練習したんですけど、弱点がないと言ったらあれですけど、やはり海外でも戦っている相手なので、どこに打っても返ってくるって感じで。でもとりあえずもう耐えるしかないなっていうのはずっと思っていたんですけど、力が及ばなかったです」

――来シーズンに向けての意気込みをお願いします。
 「来シーズンはインカレ優勝するのはもちろんですけど、まずランキングサーキットで上位入賞して、そのあとの全日本総合でも今年よりいい結果を残して代表入りを目指したいと思います」