女子エペ準優勝 前回チャンピオンにまたも敗北/全日本選手権

2024.12.24

 創部史上初の4冠を達成し、今年度負けなしの女子エペ団体。悲願の5冠達成に向けて最後の壁となる全日本選手権だったが、決勝で昨年度王者に当たり善戦の末、40―45で敗北を喫した。

◆12・20~22 全日本選手権(ウカルちゃんアリーナ)
▼女子エペ団体
 明大――2位

 昨年度準優勝の明大は2回戦からの出場。中京大OGで構成されるチームCに45―28で快勝を収め、準々決勝の早大にも45―24で危なげなく勝利した。準決勝は今年6月の王座決定戦でも相対した日大。宿敵・専大に並ぶライバル校を相手に、第2セット終了時点で7―10とリードを許す。しかし、第3セットの盧承延(政経3=王子総合)が13―12まで巻き返し、最終的には45―28と大差を付けて決勝へと駒を進めた。

 決勝の相手は、昨年度も最後に当たり優勝を逃すこととなったチーム愛知。大学強豪校のOGで構成され、日本代表経験者を有するナショナルチームと「自分も無意識のうちに引け目を感じた部分があった」(稲山友梨・営4=星槎国際)。昨年度は序盤から点差を付けられたことでペースを握られ敗北に。そのため、最初でいかに食らいつくことができるかがカギとなった。しかし、第2セット終了時点で3―10と暗雲が立ち込めると、そのまま中盤まで10点前後の差を埋めることができず。第6セットを18―30で終わり、第7セットの岸本鈴(営1=龍谷大平安)が今大会最大の活躍を見せる。「岸本が12点というすごい追い上げを見せてくれて、これは財産になる」(弘瀬功二監督)と30―35まで点差を縮めた。この大量得点が明大に勢いをもたらし、チーム愛知からも余裕が消える。続く第8セットも盧が粘りを見せ33―37と、命運は最終セットの稲山に託された。4点差と逆転の可能性も見えてきた中で「みんなが追い上げてくれたので、そこに乗らなきゃいけなかった。決勝で当たることは分かっていたが、チームとしてではなく個人として未熟すぎた」と懸命に点を稼いだものの40―45とあと一歩及ばず。昨年度の36―45よりは善戦したが、リベンジとはならなかった。

 入部当初から期待のルーキーとして活躍し、今年度は女子エペ主将としてチームの最前に立ち続けた稲山。今後も競技継続予定ではあるものの、明大としては今大会をもって引退となる。弘瀬監督は「1年生からエースのポジションでずっと戦ってきて、最後の1年間はチームの明るい雰囲気を作ってくれた。明治に女子エペありという形で、一つの大きなベクトルを作ってくれたという大きな功績がある」と評価した。悲願の5冠達成はかなわなかったが、稲山が明大で歩んだ4年間は必ずや後輩の糧となるだろう。

[石井遥]

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