前期を終えて＜石井亮＞

1999.01.01

　春の集大成として臨んだ関西学大定期戦を終え、前期の練習も終えたグリフィンズ。昨年学生日本一に輝いた関西学大との試合を経て、この前期をどう感じたのだろうか。

何もできなかった前期

　「自分の代で結果を落とすのはイヤ」。

　近年、確実に力をつけ、成績を収めてきたグリフィンズ。今年の４年生はリーグ戦で常に好成績を収めるレベルの高いチームで、常にプレーしてきた代だ。だからこそ長年の夢である「甲子園ボウル」への使命感は、プレッシャーとなって彼らを襲う。石井亮（政経４）もまた例外ではない。

　「前期を終えて何もできなかった。チームに対して貢献することができなかった。『チームに対して何ができただろうか』と自問しても、胸を張っていえることがない。関西学大戦もレシーバーとして負けていた。取りたいところでいけなかった」。

　それが使命感からくるプレッシャーのためなのか、最上級生としてのプレッシャーからくるものなのか。石井にとって全くといって良いほど、満足のいかない前期だった。

これからの課題

　しかし、満足がいかなかったからこそ、まだまだやれることがある。レシーバーとして、最上級生として。

　「パスを使った攻撃の組み立ては変わらないし、変えるつもりもない。ただ、今はレシーバーがＱＢの要望に応えられていないから、良いＱＢに対して、蔵馬（政経２）に対して合わせないといけない。だから４年生レシーバーの自分が秋までに合わせていく。誰よりもまず自分がやらないといけない」。

　ポジションのレシーバーでチームに貢献したい。石井の言葉には自信が感じられた。チームの中で目立たなくても良い。ただできることを一つ一つ一生懸命にやっていこう。それが石井にとってチームにできること。

　「先輩たちは自分が苦しいとき、悩んでいるときに後押ししてくれた。下級生のときの自分たちに先輩たちがしてくれたことを、今度は最上級生として後輩たちにしていかないといけない。今、後輩たちがなにかできていないということは、自分たち４年生がなにもしてあげられていないからだと思う。何をして挙げられるかを常に考え、もっと後輩たちにしてあげられることがあるし、もっと能力を引き出してあげることができるはず」。