前期を終えて<石田勇人>(2)

 春の集大成として臨んだ関西学大定期戦を終え、前期の練習も終えたグリフィンズ。昨年学生日本一に輝いた関西学大との試合を経て、この前期をどう感じたのだろうか。

常にクレバーな頭を

 「(定期戦を振り返ってみて)去年は自分のミスでタッチダウン取られて負けたから、試合が始まる前にアタフタアタフタしていた。でも試合が始まって時間が経つにつれ、徐々に落ち着いてプレーすることができた」。

 今年はケガをせずに万全の状態で定期戦を迎えた石田勇人(政経4)。純粋にポジションのSF(セーフティ)に集中できたシーズンだった。グラウンドに立ってプレーできていることが楽しくてたまらなかった。しかし、その気持ちとは裏腹に課題も多いと語る石田。

 「タックルだね。これはディフェンスの永遠の課題だろうけど、タックルミスをなくすことは1つ課題だと思う。それとすぐカッとならないように注意しないといけない。『相手を倒したい』っていう個人的な感情で、どんどん前へ出ていってしまうから、もっと冷静にプレーできるよう常にクレバーな頭でいたい」。

井の中の蛙にならないように

 「甲子園にいくには、もっと取り組みから考えないといけない。強いチームはかなり練習している。自分たちもかなりの練習をしているとは思うけど、だからといってそれで井の中の蛙になっちゃいけないと思う。常に自分たちよりも強いチームを意識しながら、練習に取り組んでいかないと」。

 杉山主将(政経4)も定期戦を終え「一からのやり直し」と答えているように、今のままでは甲子園ボウル出場は難しいと石田も考えている。

 「グリフィンズの良いところと悪いところは表裏一体。気持ちがのると強いけど、元気ないときは本当に弱い。もともと強いやつが集まっているから、雰囲気が作れれば強いチームに勝てるはず。けど今は選手間に温度差があって、練習を通しても雰囲気良く、満足のいく日は以前に比べ少なくなっている。チームを変えるには4年生の意識が変わるしかない」。

秋への抱負

 「自分の長いフットボール人生も今年が最後。悔いを残さないようにしたい。悔いを残さないためにはとにかく勝ち続けなければいけない。甲子園だけじゃなくてその先も、どこまでも勝ち続けないといけないと思う」。

◆石田勇人 いしだはやと 政経4 佼成学園高出 174cm・73kg