関東学生選手権展望~頂点を目指して~

1999.01.01
 7月3日から6日にかけ、駒沢オリンピック公園屋内球技場にて関東学生選手権が行われる。

 昨年はシングルスでの決勝明治対決をはじめ、またダブルスでもベスト8組中4組が明治と、まさに明治の選手たちが活躍した年だった。

 そして今年も水野(営4)の連覇や水野・小野主将(商4)ダブルスの2度目の優勝など、明治の選手たちの大いなる活躍が期待される今大会。その直前特集として、明治からのシード選手を紹介していくとともに注目対決や見どころを徹底分析していく。

小野竜也主将(商4) 「最後の1年だから全部優勝を狙いたい」と小野主将の気合は十分だ。リーグ戦の敗戦から、小野主将は積極的に体を絞り、4kgもの減量に成功した。
 今大会、シングルスではベスト4をかけて激突する明大の絶対的エース・水野との戦いに注目だ。その水野と組むダブルスでは「大会前練習の3分の1はダブルス練習をしてきた」と優勝に向けて死角は見当たらない。シングルスでは自身初となる、そしてダブルスでは2度目のタイトル獲得に挑む。

水野裕哉(営4) 昨年男子シングルス優勝を果たした明大のエース水野。今年の春季リーグ戦では不調だったが、それ以来、今大会に向けてフットワークを強化するなど調整を図ってきた。シングルスでは、ダブルスペアの小野主将、リーグ戦で敗北を喫した徳増(専大)との戦いが注目される。

 昨年惜しくも優勝を逃したダブルスは、今までよりも練習量を増やし「勝ち上がってきた選手に勝つだけ」と、気合十分だ。「良いプレーをしても負けたら意味が無い。誰にも負けたくない」と水野自身が語るように、勝ちに対する執着は強い。目指すはシングルスの連覇達成と、ダブルス2度目の優勝だ!

石崎孝志(政経4) 自身、最後の関東学生となる石崎は、「チャレンジャーの気持ちで臨む」。シングルスも、ダブルスも目標はベスト4。シングルスの山場はやはりランキング決定戦だ。そして順調に行けばそこで当たるだろう相手は高校の後輩でもある伊積(中大)。今まで何度も対戦したことがある相手だが、先日行われた国体予選で負けただけに「注意が必要」と気は抜けない。

 ダブルスでの強敵は大会優勝候補の水野・小野組。互いに勝ち上がっていけばベスト8で当たることとなるが、「試合でやってみたいペア」と気合は十分。練習での勝率も低くはなく、同士討ちを制し優勝を狙う。

原亨(文4) 昨年、優勝候補でもあった早大の下山を破り見事ランク入りを果たした原(亨)。今年もランク入りするためには、1年生ながら春季リーグ戦で活躍していた専大の石井、昨年ベスト32の原(早大)との戦いがポイントだ。「昨年ランク入りできたのは偶然と思われる部分があったが、今年は実力だったと思われるよう頑張りたい」と意気込む。

 仲田(商2)とのダブルスでもランク入りを目指すが、4回戦で当たる今年の関東学生新人戦覇者の1年生ペア、明・瀬尾組(日大)との戦いが大きなカギとなる。「明治は他とは違うという所を見せたい」。「闘志を前面に出したプレー」で、シングルス、ダブルス共にランク入りを目指す!

和田隆仁(法4) 今春リーグ戦で、大塚(商3)とともにダブルス初出場を果たした和田。リーグ戦では2勝3敗と実力を出し切ることができなかったが、その悔しさをバネに今大会まで練習を重ねてきた。持ち味である「常に冷静なプレー」(大塚)を武器に、上位に食い込むことができるか。

 シングルスでの注目カードは、今季から早稲田のエースとして君臨する塩野との対決だ。昨年ランク入りを直前に破れた和田だが、今年こそその悲願を達成できるか注目したい。

大塚裕貴(商3) 今春リーグ戦では初出場を果たすなど、着実に力を伸ばしてきている大塚。シングルスでポイントとなるのは、6回戦で当たる藤田(早大)との一戦だ。藤田もこの春、リーグ戦初出場を果たし、また昨年の関東学生選手権でも8位に入った実力の持ち主。しかし「勝てない相手ではない」。大塚の持ち味である「粘り強いプレー」で、昨年敗れたベスト16の壁を越えることができるか。
 またこの春リーグ戦で起用された和田とのダブルスにも大きな期待が懸かる。「ベスト16で当たる桑原・秋山組(駒大)はリーグ戦で2セット取ってから負けた相手。そこに勝ちたい」。

柴田健一(法3) 「今年1年が最高の結果を出せると思っています。そのために練習量を増やして頑張ってきたのでベストなプレーをしたい」。今大会、心身ともに充実し、ランク入りに挑む柴田。

 シングルスは1回戦からの出場だが、今の柴田には十分シード選手を喰う力がある。石崎(政経4)と組むダブルスではシード選手として出場。「日大とのランク決定戦が山場」。目標のランク入りを目指し、魂を込め、ラケットを振り抜く。

林祐麻(営3) 高校時代からインターハイベスト8とダブルスで安定した成績を残してきた林だが、今年はついにそのダブルスでシード選手として登場。そんなダブルスの注目カードは、ベスト16で当たる桑原・高木(筑波大)ペアとの一戦。何と高木は林の中学時代のチームメイトだそうだ。中学時代の成績は林が全敗ということだが、5年ぶりの同級対決はどちらに軍配が上がるのか。

 林といえばダブルスのうまさが印象的だが、もう一つの武器が部内で「スピード違反」とも言われるボールの速さ。林の左手から繰り出される鋭いドライブには注目だ。「昨年はダブルスベスト8。今年はそれ以上の成績を取りたい。シングルスはランク入りを目指します」。

平屋徹(政経3) 「泥臭い卓球でがんばる」。そう語ったのは平屋。今回は林と組むダブルスでのシード出場となるが、「いつも通り向かっていく」とおごりはない。平屋・林のダブルスも今年で結成3年目。ここ最近安定した成績を出しているこのダブルスにも、上位進出の期待は高まる。

 シングルスで注目すべきは、5回戦で当たる胡(埼玉工大)との対決だ。高校時代は「(強くて)勝負にならなかった」というだけに、「高校のリベンジを果たしたい。今の方が良い勝負ができると思う」と気合が入る。上位にいくためには避けては通れない勝負どころだ。「大学に入って3年目の今年、がんばっていれば成績が出てくるころ。ダブルスでは優勝狙います!」。

池田和正(法2) 「調子は結構いい」と語るのは、団体戦男とも呼ばれる池田。団体戦では無類の強さを誇るが、個人戦ではまだタイトルがない。シングルスの目標は最低でもベスト4。しかしそこまでの道のりは、中大の青山、早大の笠原、専大の徳増とまさに激戦区。「強いが苦手としているタイプではない。成績を残せるようにベストを尽くす」。
 ダブルスでの目標は「最低でも準決勝」。例年に比べ練習量も増え、昨年の新人戦優勝以来のタイトルが期待できる。

軽部隆介(営2)

 大学卓球界の名門・明治に、すでに次世代を担うエースが存在する。その名は軽部。今大会への思いは強く、「今年こそは優勝したい」と目標は高い。優勝への山場となるのは瀬山(中大)との戦い。軽部にとってやりやすい相手ではなく、組み合わせは悪いが「最初から気を引きしめて戦っていく」。

 その山場を乗り越えれば、大学卓球界ナンバーワンカットマン・塩野(早大)と激突する。塩野は強敵ながらも、軽部はカットマンに対しては無敵。勝機は十分にある。今大会こそ優勝し、タイトルを手にしたいところだ。

甲斐義和(営1) 1年生ながら、春季リーグ戦5戦無敗で最優秀新人賞を獲得した甲斐。「決めなくちゃいけないボールをちゃんと決めるし、最後まで強気でいける選手」(吉山コーチ)と周りの評価も高い。
 そんな甲斐の今大会の目標は「シングルス、ダブルスともに優勝」することだ。デビュー戦となった新人戦では、シングルスで惜しくも準優勝。「どんな相手でも、強気に向かっていく」という心意気で今回こそは優勝をもぎ取ってほしい。今、明治で一番勢いのある選手だ。

松渕健一(文1)
 今春新人戦で、甲斐(営1)とともにダブルスを組み、ベスト8まで勝ち上がった松渕。春から着実に力を付け、今大会では目標を「ダブルスで優勝する。悪くてもベスト4」と位置付ける。

 「今は3球目を強化している。自分が少しでも相手が嫌がるボールを打てれば、甲斐がプレーしやすくなるから」と、試合へ向け日々練習を重ねている。ルーキーダブルスコンビが、どこまで上位に食い込めるか。

[卓球部担当一同]