
東海大に快勝 準々決勝進出!/全国大学ラグビー選手権
明大の全国大学ラグビー選手権(選手権)が秩父宮ラグビー場で幕を挙げた。初戦の相手は東海大。木戸大士郎主将(文4=常翔学園)や秋濱悠太(商4=桐蔭学園)などリーダー陣が欠場し不安も残る中、50-17の快勝を挙げた。
◆12・14 全国大学ラグビー選手権 東海大戦(秩父宮ラグビー場)
▼対東海大戦
〇明大50{21―10、29―7}17東海大
明大はスロースタートだった。序盤は規律の部分で苦しみ、敵陣に入ってもオフサイドなどで得点に結び付かない展開が続く。チャンスをモノにできないまま時計は進み、15分には先制点を許してしまう。「若いメンバーが多いので、緊張している部分もあったと思う。ブレークダウンでかけられたりしていいテンポで出せなかったり、そういうところが20分間あった」(ゲームキャプテン・右フランカー福田大晟・商4=中部大春日丘)。しかし22分、左右にボールを振りディフェンスを崩すと、左センター伊藤龍之介(商2=国学院栃木)がスクラムハーフ柴田竜成(営3=秋田工)からボールを受け取り逆サイドへラン。2枚のディフェンスをかわし切り得点を挙げた。初得点を皮切りに明大は勢いに乗った。30分、フルバック金昂平(政経4=大阪朝鮮)のハイパントを右ウイング白井瑛人(商1=桐蔭学園)が獲得しアンストラクチャーを生み出すと、ハーフ団が攻撃のテンポを上げる。ナンバーエイト藤井達哉(政経2=東福岡)のゲインなどで一気に敵陣に侵入し、最後は柴田がラックからインゴールへ持ち込んだ。「東海大学のディフェンスが大外も空いていたんですけど、人と人との間のスペースも結構空いていたので、そこをしっかり狙っていこうと話をしていた」(柴田)。さらに36分、なかなかプレーが途切れず、東海大の足が止まり始めた場面でスタンドオフ萩井耀司(商1=桐蔭学園)がハイパントを選択。これをまたも白井がキャッチし再びアンストラクチャーを生み出すと、ナインフェーズを二つ重ね、大外で金昂が抑えた。「ハイボールキャッチを得意としているので、ハイパント多めがいいと注文している」(白井)。右センター平翔太(商3=東福岡)のコンバージョンもすべて決まり、21―10で試合を折り返す。
後半は明大が流れを握った。3分、15メートル付近のラインアウトからのサインプレーで平が一気にゴールライン目前へ。その後FWがショートフェーズを重ね、BKにつなげる。フリーでボールを受け取った白井が右中間に飛び込んだ。17分、前半に続き再び白井が空中戦を制した。柴田が上げたハイパントを獲得すると東海大のディフェンスは崩壊。そのスキを突いた西野のゲインでフェーズを重ね、最後は伊藤龍とのクロスで抜け出した平が中央にトライを決めた。「12番じゃなくていつもと違う13番。ボールキャリーする場面は少ないけど、FWにオーガナイズするところは意識していた」。その後も明大の勢いは止まらない。21分にはモールから福田が、26分には竹之下仁吾(政経2=報徳学園)が60メートルを走り切りガッツポーズを見せた。「持ったら行くって決めていたので、いいところでパスをもらい今まで練習してきたところが出せたので、それが一番良かった」(竹之下)。最後は金勇哲(営4=大阪朝鮮)がモールからトライを決めノーサイド。前半の始めこそ苦しんだものの、最終スコアは50―17の快勝に終わった。
両大学にとっての選手権初戦となった今試合。明大はリーダー陣の欠場にも屈せることなく快勝で飾った。次戦、準々決勝の相手は関西王者・天理大。夏の対戦では残り1分で逆転を許す劇的な勝利を献上している相手だ。しかし来週はもう負けることが許されない選手権の舞台。「天理大は関西の1位で夏も負けているけど、来週は圧倒して勝ちたい」(左ロック田島貫太郎・政経4=東福岡)。明大は三重県鈴鹿でのリベンジに臨む。
[佐藤比呂]
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