
菊地が完全優勝で2連覇 元榮は2位で表彰台へ/都民体育大会
国民スポーツ大会冬季大会(国体)の東京都代表の選考会でもある今大会。明大からはシニア男子部門に菊地竜生(政経2=目黒日大)が、シニア女子部門に元榮愛子(商2=目黒日大)が出場した。菊地がSP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)ともに1位につき、2年連続の優勝。元榮はSP4位、FS2位の総合2位で今大会を終えた。
◆11・23~24 都民体育大会(ダイドードリンコアイスアリーナ)
▼シニア男子

▼シニア女子

「全日本選手権(全日本)に向けた、いい調整ができるように」と意気込み今大会に挑んだ菊地。1カ月後に迎える初の大舞台に向け、実践を通した確認を行なった。初日のSP、冒頭のトリプルアクセルを華麗に着氷。続くコンビネーションジャンプは間にターンが入ったものの、冷静に対処しまとめた。しかしその後のスピンでは、回転途中にバランスを崩す場面が。「練習であのようなミスの仕方はしていなかった。試合ならではの緊張感か分からないが、ミスが本番で出てしまった。非常に悔しい部分」と振り返った。昨シーズン途中から継続している『Libertango』は、躍動感ある曲調に合わせたポーズや振り付けが魅力なプログラム。全日本では「SPを通過するためには、ジャンプを3本全部決めないといけないので、ジャンプは一番大事」と技術面に重きを置くがそれだけではない。「観客の方々やジャッジの方々を魅了するために、表現力の部分もより頑張らないといけない」と魅せ方も残りの1カ月で追求していく。

「SPで失敗した部分はFSで成功できるように。成功した部分はもっとよく決められるように」と迎えたFS。演技冒頭、得意とするトリプルアクセルを2本着氷し、その後の3回転ルッツも降りた。SPでミスのあったスピンも、FSでは全てで加点を記録。終盤にはジャンプに乱れが出たものの、2位と10点の差をつけ1位についた。今大会を通し「スピンでのミスが目立ったのと、レベルが取れていなかったり、マイナスになってしまったりというのが多くて、点数が伸びにくかった。スピンは一番の課題」と残り1カ月で調整するべき部分を分析。次戦の全日本は「観客がスタオベ(スタンディングオベーション)するくらい、完璧なミスのない演技をしたい」と力強く語った。

実戦でのジャンプの質を追求してきた元榮。演技直前の6分間練習では全てのジャンプを着氷し、調子の良さをうかがわせた。冒頭の3回転サルコーと2回転トーループは1点近いGOEを記録するダイナミックなジャンプとなった。続く3回転ルッツは回転が抜け、1回転に。「体は結構動いていたし、自分的には調子がいい感じかと思っていたが、本番で出せなくて残念」と悔しさを口にした。

FSでは、前大会の東日本選手権(東日本)から構成を変更し、3回転トーループを投入して挑んだ。『鉄道員』の哀愁ある音色に合わせ、冒頭のコンビネーションジャンプを決める。その後の3回転ルッツと今回新たに投入した3回転トーループはミスが重なった。実戦でジャンプを決めることを重視してきた元榮にとっては悔しい結果に。それでも、前大会レベル2であったスピンでは、最高値であるレベル4を獲得し、修正力を見せた。SPは4位、FSは2位の総合2位で今大会を終えた。次の舞台は日本学生氷上選手権。「入れているジャンプを全部降りられるように頑張りたい」。ジャンプの成功率と質を高めることを重視し、練習に励む。
[髙橋未羽]
試合後のコメント
菊地
――SPのプログラムを通して、観客席側に向けたポーズや振り付けが印象的だと感じました。意識している部分はありますか。
「やはり今回はタンゴということで、自分は観客の方々に楽しんでいくことを第一としてやっていて、振り付けには姉といろいろ考えてすごく手を込んで作っているので、そういった部分は今日はよく見せられたのではないかなと思います」
――全日本ではたくさんお客さんが入ると思います。今の時点で緊張していたりしますか。
「そうですね、やはり初出場ですし緊張はすると思うんですけど、菊地竜生という名を広められる絶好の機会なので。 そこですごくいい演技をして、一人でも多くの人に『竜生くん、名前覚えたよ』って言ってもらえるように頑張りたいと思います」
元榮
――東日本から1カ月ほど経ちましたが、この期間はどのようなことを練習していましたか。
「曲をかけてのジャンプを跳べるようにする練習と3回転トーループの練習をしていました」
――2日間を通して、見つかった課題や改善点はありますか。
「曲の中でジャンプが決まっていなかったので、そこを改善しなくてはなと思います」
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