100回目の早明戦 惜しくも敗北/関東大学対抗戦Aグループ

2024.12.02

 100回目の早明戦を祝うかのような快晴の中、伝統の一戦が行われた。前半は、両者意地の張った戦いが繰り広げられ、2点ビハインドの10―12で終える。後半は早大のムードにのまれるも、終盤に明大の意地を見せつける。しかしあと一歩及ばず、100回目の早明戦を24―27と黒星で終えた。

◆12・1 関東大学対抗戦Aグループ(国立競技場)
▼対早大戦
 明大24{10―12、14―15}27早大◯

 試合開始直後、明大は敵陣でのプレーが続く。ゴールラインまで何度も攻め込むも、なかなかトライにつながらない。その中早大が明大のスキを突き、先制を許してしまう。だが、明大はすぐに切り替え、勢いのあるアタックで早大のディフェンスを崩していく。前半17分、ゴールライン10メートル前マイボールラインアウトからのモールで左プロップ檜山蒼介(情コミ2=尾道)がインゴールに飛び込む。「あの場面で、もう絶対取り切らないといけないと思っていた。取り切れたことはすごくうれしい」(檜山)。その後も、明大の重戦車が早大のFW陣にプレッシャーを与え、チャンスをつかんでいく。28分、敵陣ゴールライン5メートル前のマイボールラインアウトからモールを組み、最後はフッカー西野帆平(文3=東福岡)がトライ。「ラインアウトの部分から精度良くできた」(西野)。両校のルーキースタンドオフの多彩なキックで自陣、敵陣とボールの動きが激しい中、早大の意地のアタックで自陣深くまで攻められる。試合終了間際、自陣ゴールライン5メートル前相手ボールスクラムからBKに展開され、失点。10―12で試合を折り返す。

 「ディシプリンの部分はしっかり改善していこう」(ナンバーエイト木戸大士郎主将・文4=常翔学園)と挑んだ後半。明大の粘りのディフェンスから始まり、左ウイング白井瑛人(商1=桐蔭学園)がターンオーバーを成功させる。このまま明大は勢いに乗っていきたいが、セットプレーでのミスが続き好機をモノにできない時間が続いた。後半11分、敵陣22メートルライン付近のマイボールラインアウトから横に展開。最後は右センター秋濱悠太(商4=桐蔭学園)が粘りのトライを見せ、17―12と逆転した。その後、早大の流れに変わり失点が続く。37分、敵陣ゴールライン付近マイボールラインアウトの好機が訪れる。会場中に『明治コール』が鳴り響き、一気に明大ムードに。モールでゴールラインまで前進し、先週末行われた関東大学ジュニア選手権の決勝で大活躍した藤井達哉(政経2=東福岡)がグラウンディング。左センター平翔太(商3=東福岡)がコンバージョンキックを決め、早大と3点差まで詰め寄る。ロスタイム4分で、両者意地の見られた猛攻が繰り広げられた。しかし「詰めが甘かった」(左フランカー最上太尊・商3=仙台育英)と、最後は得点につながらず24―27でノーサイド。80分間明大のプライドを体現し続けたが惜しくも勝利には手が届かなかった。

 今試合では、前節の帝京大戦から大きな改善が見受けられた。特に、前半の入りの部分。「入りからしっかりエナジー100パーセントで、早稲田っていう強い相手に対して強気の姿勢でいけた」(スタンドオフ萩井耀司・商1=桐蔭学園)。メンタル面でも成長した明大は、2週間後に全国大学選手権東海大戦を控えている。「しっかり集中していきたい」(平)。『奪還』に向け、木戸組の負けられない戦いが始まった。

[井垣友希]

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