佐々木 マススタートで優勝逃す/W杯長野大会

 W杯長野大会の最終日、佐々木翔夢(政経1=小海)が男子マススタート(ディヴィジョンA)に出場。残り2周の時点でスパートをかけたが転倒し、20位でレースを終えた。男子チームパシュート(ディヴィジョンB)では優勝を果たし、日本チームのディヴィジョンAへの昇格が決まった。

◆11・22~24 W杯長野大会(エムウェーブ)
▼男子マススタート(ディヴィジョンA)
 佐々木――20位、0点
▼男子チームパシュート(ディヴィジョンB)
 日本――1位、3分44秒46

 男子マススタートに出場した佐々木。集団の中盤から後方にポジションを取り「周りについていきながら足を温存した」と、他の選手の出方を見守る。残り2周の時点でスパートをかけたが、イタリアの選手と接触してしまい転倒。「自分が速度を上げた時に、タイミングがかぶってしまった」(佐々木)。順位は20位で、今年2月に行われたW杯ケベック大会に続く連覇とはならなかった。佐々木は「転ばなければ、かなりいい順位になった」と、悔しい結果になりながらも今回のレースをポジティブに捉える。ディヴィジョンAからディヴィジョンBへの降格が決まったが「次のW杯ではディヴィジョンAに上がって、3レース以内で表彰台に上がりたい」と、リベンジを誓った。

 男子チームパシュートで佐々木は日本チームの最後尾を滑った。レースは序盤からハイペースな展開に。3周目以降、同組のベルギーが暫定1位に躍り出たが、最後の8周目で日本が追い上げ、0.21秒差でディヴィジョンB優勝を果たした。この結果を受け、来年の2月に行われるW杯ミルウォーキー大会のディヴィジョンAでの出場が決定。レース後、佐々木は「レース終盤、後ろから押せないところがあった」と改善点を挙げ、次戦へ向けた決意を新たにした。

 マススタートで連覇を逃した今大会。レース終盤に転倒したが「とてもいい位置にポジション取りができていた」(佐々木)と、次の大会への期待が高まる。来年の1月には日本学生氷上競技選手権が行われる。明大の新星スピードスターは、今後どんなレースを見せてくれるのか。逆襲はまだ始まったばかりだ。

[武田隼輔]

試合後のコメント
佐々木
男子マススタート
――20位という結果をどのように捉えていますか。
 「転ばなかったらかなりいい順位にいけていたと思います。そこまでマイナスなレースではないです」

――転倒してしまったのは、スピードを上げようとして勝負に出た結果ですか。
 「そうですね。残り2周ぐらいで、多くの選手がスプリントをかけてくるので、自分も勝負しました。速度を上げた時に、イタリアの選手もそれに気づいて速度を上げ、タイミングが重なったので、ぶつかってしまいました」

男子チームパシュート
――今の気持ちを教えてください
 「目標のディヴィジョンAに上がることができて、とてもうれしいです」

――チームパシュートの位置付けについて教えてください。
 「パシュートも個人種目も頑張りたいです。個人種目が優先ですが、自分の力が付いてくれば、パシュートのタイムも伸びてくると思うので、両方頑張りたいです」

――今後、どのように成長していきたいですか。
 「最後、体力的なところで押せない部分があったので、そこを改善していきたいです。そうすれば、最後までラップを落とさずにキープできると思います」