
大会直前インタビュー 4年生編/第69回全日本学生選手権
12月1日、大学王者を決める全日本学生選手権(府立)が開催される。今季ここまで団体戦をすべて優勝してきた〝井上メイジ〟は、創部70周年の節目の年にグランドスラムを達成するため、今年度最後の舞台へと挑む。今回は4年生の井上晴陽主将(法4=三井)、越智通友(営4=明大中野)、森川征那(文4=三井)のインタビューをお届けする。
(この取材は11月23日に行われました)。
――最後の大会を迎えますが、今の率直な気持ちを教えてください。
森川:「自分的には優勝して当たり前っていう感覚ではいるので。緊張感もなく自分のやるべきことをしっかりやれば、みんな勝てる実力を持っていると思うので。それで頑張ってもらって、優勝を前提として、試合を全部7ー0で勝つ気持ちで挑みたいと思います」
越智:「(試合に出られる)メンバーが7人で、多分自分がそこに入るか入らないかギリギリのラインで。他の人が多分勝ってくれると思うので、自分的には、自分が勝って終わりたいなと思います」
井上:「明大に入った4年間もそうですし、今年一番上だった1年間もあっという間やったなというのと、やっぱり『グランドスラム達成するぞ』というのを1年間ずっと言ってきて、前の3大会獲ってラスト1個なので、あと1個絶対優勝してグランドスラム達成して終わりたいなと思っています」
――入学してから今までを振り返っていかがですか。
森川:「1年生の頃はあんまり伸びがなくて、2年生で主将が木村(柊也・令4文卒)先輩という方がいたので、一緒に練習する機会も2年生でどんどん増えて、そこから伸びてきたところもあって、大学生の試合の感覚だったり拳法の仕方だったり身につけることができて。卒業された後でも自分自身のやり方でどんどん3、4年生まで伸ばすことができたので、今まで残した成績、日本一も多分そこのおかげだと思ってます。4年生になったら上の先輩たちがいなくなって、完全に自分たちで練習するしかなくなる状況で先輩たちの背中を見てきたので。そういうところで言うと、どういうトレーニングをしていただとか、どういうやり方で強くなった、というところも自分は知っていたので、そこで自分自身で伸ばすことができたのか。4年間で勝ち続けることをするために最低限努力する点じゃないかなというふうに思っていました」
越智:「すごくあっという間で、最初の頃は未経験でめちゃめちゃ下手くそだったんですけど、自分的には4年間である程度うまくなれたかなというのと、やっぱりスポーツ推薦はスポーツ推薦なので、なかなか差が縮まらないというのが正直な感想です」
井上:「いい時も悪い時も、ものすごい激しい波があった4年間やったなと思いますね。1年間通してずっといい時というのがあんまりなくて、1年間の中でいい時がグーンって、 でもまたどっかの大会でまたガンと下がったりとか。その繰り返しやったので、激しかったなって思いますね」
――最上級生としてチームをつくる上で心掛けたことは何ですか。1年生は「結構上下関係がいい意味でその壁がなくて喋りやすくて、でも練習はメリハリつけてできていて」と話していました。
井上:「それはもう後輩たちが勝手に。別に僕らが『こうしろ』と言ったことは多分ないんで、そこは後輩たちがメリハリつけてくれたかなって思います」
――後輩と接する上で意識していたことは何ですか。
森川:「僕は一般生と関わることが多かったんですけど、入部当初はやはり色々聞いてもらったんですけど『怖い』だとか『なんか近寄りがたい』という言葉をよく聞いてたので、なるべく話しかけに行って、チームにすぐ馴染んでもらえるように頑張りました。それで、最初だけ話したりとかではなく、ずっとそういう関係を継続していってどんどん自分からいろんなことを教わりに来るとかも、聞きづらいことも相談できるような関係になれたのが、多分そこでチームづくりとして良かったんじゃないかなと思っています」
越智:「自分は、年下の子に自分だけがアドバイスをするのではなくて、年下の子からも自分から積極的にアドバイスをもらうようにしていました」
井上:「僕も変なプライドはいらないと思っているので、自分の技術を信じることも大事ですけど、やっぱり自分の得意不得意はあって。自分の不得意なところが他の人にとって得意なことがあったりもするので、そういうのは積極的に後輩に聞いて、自分のスキルアップにやったり、逆に向こうから聞いてきてくれた時はいろんなことを教えてあげたりとか、ということをして、お互いレベルアップできるようにというのは意識していましたね」
――府立に向けて、ここまで何を取り組まれてきましたか。
森川:「最後なのでトレーニングでも全員一緒にやったりするんですけど、練習内容的にも、合う合わないというのはあるので、残りの時間は自分のやりたいことをしっかりやって試合に臨めるような形に持っていこうかなと取り組んでるところですね。あと、過去の 戦績とかいろいろあったりするんですけど、そういうところでも振り返って、いいところと悪いところをしっかり改善して自信を持てるようにして、大会に向けて自信を持てるようにできるよう、しっかり今頑張っているところです」
越智:「練習するのはもちろんなんですけど、おととしの木村先輩の代はすごく強かったのに、けがなどが原因で負けてしまったので。(今年度)けがはしちゃっているのですが、けがのケアと病気にならないようにというのはすごく気を付けています」
井上:「小さな時からやって、約20年間の拳法人生の集大成なので悔いがないように、というのだけです。悔いがないように練習からやって、最後優勝していい形で締めくれたらなと思っています」
――ライバル視してるチームはありますか。
森川:「強いて言うなら関大、中大が上がってくるのかなと考えているので、そこを徹底的に潰せるようにしたいなと思います」
井上:「僕も関大ですかね」
――昨年度と今年度のチームの違いや共通点はありますか。
井上:「それこそさっきあった、いい意味で先輩後輩の壁がないというのは、去年も似ているところがあるのかなと思いますね。去年の先輩方がつくってくれたものがそのまま今年も引き継がれているところがあるんじゃないかなと思います」
越智:「去年メンバーで出させていただいたんですけど、今年は選手的に穴がない。7人全員強くて、みんなうまいので、本当に優勝できるんじゃないかなと思います」
森川:「一番大きいのは一人一人、スポーツ推薦もそうですけど、下の代が今年は頑張ってくれているので、そこの支えもあって上級生たちもそれに負けないようにしっかり励めたことが、勝ちにつながってきてるんじゃないかなと」
――グランドスラム目前ですが、今の気持ちを聞かせてください。
森川:「団体戦とは言うのですが、サッカーや野球と違って1対1の個人の戦いになってきて、直接サポートも受けることができない、助言しか受けることができないという状態なので。しっかり試合が始まる前からもう相手に圧をかけて、相手にも勝ちを諦めさせるような拳法をしたいなと思っています」
越智:「正直自分は試合であまり緊張しないタイプなんですけど、今回7人メンバーがいて、自分が入るかどうか分からないですが、入っても多分自分が一番弱い部類なので、自分が勝てればチームも勝てると思っていて、その分すごい緊張しています」
――グランドスラムを目指す上での緊張はありますか。
井上:「グランドスラムを達成するというよりかは、一個一個の大会で優勝する。そのつながった結果がグランドスラムという感じで僕はいけるので『グランドスラム達成するぞ』というよりかは『府立優勝するぞ』という気持ちの方で。緊張はまだないですけど、僕はめちゃくちゃ緊張しいなので。緊張を楽しみながら当日まで調整して、いい形で過ごしていけたらなと思います」
――最後に意気込みをお願いします。
森川:「全部出たら5試合ぐらいあるんですけど、1試合全部、30秒で二本取って終わってくるつもりで、しっかり集大成を『自分の存在がここにあり』ということをしっかり認知させて終わろうかなと思っているので、油断をせずに、17年間の努力をここで出そうと思っています」
越智:「出る試合は自分が全部勝って、試合でチームを盛り上げられるように頑張りたいと思います」
井上:「優勝しか見てないですね。さっきも言ったように、本当に今までやってきた約20年の拳法人生のラストランで、悔いがないように、優勝まであと5試合あるので、全部勝って、親も見に来てくれるので、そこで感謝の気持ち伝えれたらなというところですね」
――ありがとうございました。
[聞き手:中川美怜]
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