
立ちはだかった強者らに敗れる 松田が無念のベスト8/全日本学生選抜選手権
全日本学生選抜選手権は優勝者の決まる2日目を迎えた。明大からは出場校別最多の5人全員が決勝トーナメントに進み、勢いそのままにさらなる勝利を目指していた。しかし松田歩真(商4=野田学園)を除く4人はベスト16で敗退。松田は準々決勝に進んだが、昨年度の全日本大学総合選手権・個人の部(全日学)王者の岡野俊介(朝日大)にストレート負けを喫しベスト8で学生大会に終止符を打った。
◆11・23~24 第20回全日本学生選抜選手権(新潟市東総合スポーツセンター)
▼男子シングルス
松田――ベスト8
手塚、安江、木方、芝――ベスト16
木方圭介(政経1=野田学園)は決勝トーナメント1回戦で早大の徳田幹太と対決。今年度の全日学王者相手に序盤から0―3と圧倒され、敗色濃厚に見えたが、ここから粘り強かった。「サーブに縦回転を多く加えよう」という髙山幸信監督のアドバイスを生かし8連続ポイントを奪う好プレーを見せる。第4ゲームを11―1で取り返し、ラリー戦では相手のミスを誘いながら続けて2ゲームを制した。しかし第7ゲーム、両者とも負けられない一心でデュースにもつれ込むも「ずっとリードされていて苦しい展開だった。我慢して1本リードしたときに取れなかった」。激しいラリーを制することができず、13―15で敗れ決勝トーナメント1回戦敗退が決まった。それでも「プレッシャーはあまりなく、自分が向かっていくだけだったので、試合をしていて楽しかった」。1年生ながら堂々とした戦いぶりを見せた木方。来年度のさらなる活躍に期待がかかる。
松田は法大の1年生・佐藤卓斗との対戦で、1ゲーム目を奪われるも安定したプレーを見せ、4―2で勝利し次のラウンドへ。対するは、昨年度の全日学王者・岡野。「過去何度も対戦してきて、五分五分の対戦成績だったのでチャンスはあるかなと思った」。しかし岡野の巧みな台上プレーに圧倒され、0―4でまさかのストレート負け。「以前は崩されてからもラリーで何とか点数を取れていたが、今日はなかなか点数が取れなかった」と悔しさをにじませつつ、全日本選手権に向けての改善点とした。
今大会で学生大会に区切りをつけた松田。「成長できた面も大会通じて結果で感じることもできた。だけど、なかなか自分の最高の目標達成をすることができなかったのは悔しい」と振り返り、「自分が満足できるまで頑張りたい」と今後も卓球を続ける意思を語った。次なるステージでの挑戦も続いていく。
また表彰台入りとはならなかったが、決勝トーナメントに5人が進んだことは明大の層の厚さを示す。特に3年生以下は先日行われた後期日本リーグ2部北海道大会で優勝を飾る快挙も成し遂げており来年度の活躍を大いに感じさせる。「心強く、心配の必要がない」(松田)。さらなる成長と未来が楽しみでならない。
[杉本菜緒]
試合後のコメント
松田
――これまで4年間団体戦個人戦問わず、好成績を残してきました。入学後に意識が変わった部分や変化はあったのですか。
「変えた部分はあまりないのですが、練習はひたむきにやってきたと思っています。それがたまたま(2022年度春の)リーグ戦(関東学生1部リーグ戦)で発揮できてそこから自信につながりました。そこがきっかけかなと思います」
――大学卓球ファンやそして明大、松田選手のファンに向けてメッセージをお願いします。
「応援してくれる明治のファンの方々やOBの方々の応援のおかげで、試合中諦めそうになっても『諦めないで頑張ろう』って思えました。日頃の練習のモチベーションにもなります。本当にありがとうございます。今後も明治大学や、自分も社会人になって頑張っていくので応援よろしくお願いします」
木方
――次に向けての意気込みを聞かせてください。
「来年度はリーグ戦ももちろんなのですが全日学だったりインカレ(全日本大学総合選手権・団体の部)もあまりいい成績は残せなかったので、今年より一つでも上の成績を目指して頑張っていきたいなと思います」
――今大会で得た課題などはありますか。
「どんな展開だったら点数取れるかというのをしっかり自分の中で持っておかないと、競ってテンオール(10―10)まではいきますが、そこで点数取ることが難しいので、競った場面で点数を1本は取れるような戦術を持っていきたいと思います」
――髙山監督とうなずく場面ありましたが、どんなアドバイスをもらいましたか。
「レシーブのときに『ストップだけじゃなくて、自分から長くいって打たせてから、その次のボールを狙うことだったり、自分からツッツキすることだったり、攻めのレシーブも入れとかないとダメ』と言われました。それができたときにはしっかり得点にもつながっていたので4ゲーム目からのプレーの内容が悪くなかったのかなと思います」
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