
(3)全カレ事前インタビュー/近藤蘭丸
11月26日から全日本大学選手権(全カレ)が行われる。今年度、東日本大学選手権、秋季関東大学1部リーグ戦(秋リーグ)ともに2位の明大。残すは優勝の栄光ただ一つだ。
大会を1週間後に控えた選手たちのインタビューをお送りします。第3回は近藤蘭丸選手(文3=東福岡)です。
(この取材は11月17日に電話で行われたものです)
――最近の調子はいかがですか。
「秋リーグが終わってから自分たちの課題を明確にして、そこからその課題に対しての練習ができていて。課題に対して克服というか成長を実感できています。何回か練習試合して確実に成長してるなって感じていて、このままいけばいけるんじゃないかなっていう自信はあります」
――それはどのような課題ですか。
「チームとしてはトータルディフェンスの質やサーブの質です」
――個人としての課題は何ですか。
「個人としての課題はやっぱりトスです。レフトのトスがちょっと質が悪いというか、ブレたり落ちちゃったりして、スパイカーが100パーセントの力で打ててないことがあるのでそこは課題としてやってます。普段のコンビ練習からコミュニケーション取って、一本一本確認し合って質高めてやっていくのと、自主練では自分でスパイカーを想定してトスを上げたりしてます」
――秋リーグを振り返っていかがですか。
「メンバーがそろわなかったっていうこともあって正直苦しい試合が多かったんですけど、それでも3、4年生中心に勝ち切れたっていうことはすごく自信になりました。早稲田と中央と日体大には負けたんですけど、別に自分的にはやられたなっていう感じはなくて、次フルメン(フルメンバー)でやれば勝てるなっていう感じがしたので。秋はまずは2位になれたっていうのと(全カレの)シード権を取れたっていうのがすごく大きいなと思います」
――ここまでの1年間を振り返っていかがですか。
「僕は副将として1年間やってきました。練習メニューを考えたりするのはすごく大変でしたし、副将としてキャプテンの知也さん(岡本・政経4=五所川原工)を支えていかなきゃいけないし、3年生として下級生も見なきゃいけないので。プレー以外のところでもやっぱり上級生としての立ち振る舞いだったり、そういった部分が難しくて苦労してました。あとケガ人が多くて、僕もケガしながら試合出たこともあったんで自己管理、ケア不足をすごく痛感したっていうか、難しい1年だったなと思います」
――個人とチームで1年間で成長したことは何ですか。
「ネット際のプレーっていうのは自信を持てるようになったかなとは思います。チームでは去年までだと20点までいい試合しててもそこから逆転されるっていうチームの弱さがあったんですけど、今年は20点までもつれてそこから自分たちが抜けられるようになって。均衡した場面でも勝ち切れるチームになったことは本当にこの1年で成長したなと思います」
――勝ち切れるようになったのはどのような要因があったからだと思いますか。
「フィジカル的な面だと体力がつきましたし、パワーだったりスピードだったりもトレーニングでやってきたことは成果が出ています。技術的な面だとやっぱり粘りのあるレシーブとか、トータルディフェンスの質とか。それを重ねていってスパイカーにトスを持っていける数が増えて、スパイカーの決定率も上がってきたと思います」
――この1年を通して、チームに対する印象は変わりましたか。
「春までだったら、自分はもっとこうしたいのに周りとかみ合わなくてっていうことが多かったんですけど。練習を重ねていくうちにかみ合うようになってきて、もう視線だけでコンビが合ったり、阿吽(あうん)の呼吸だったりも増えました。スパイカーへの信頼、託せるところが多くなったかなと思います。練習試合やリーグ戦を通して、試し試しにやってたこともあって、そこでうまく結果が出て自信がついたかなと思います」
――全カレで個人としてこだわりたいところはどこですか。
「やっぱりトスです。スパイカーが打ちやすいというのがやっぱり最高のトスだと思います。4年生が最後ということで相手も意地を見せてくるし、サーブも攻められると思うけど、そこでBパスになった時に自分がどう丁寧に上げていくかというのが勝つ要因になってくると思っていて。トスもそうですけど精神的にも、セッターとしてチームを支えたいです」
――チームの中心としてどのようなことを心がけたいですか。
「セッターなのでみんなこっち見るから、表情に出すと分かっちゃうんで振る舞い方も。スパイカーの士気を上げられるような声掛けだったりトス回しだったり、強気なところを見せていけたらなと思います」
――近藤選手は表情豊かな印象ですが、それは意識しているのですか。
「明治って楽しくやるイメージなんですけど、その中でもオンオフはつけないといけないし、締めるところは締めないといけないと思うんで。楽しむところは楽しんでいいし、ここ流れでいけるなっていう時はわいわい楽しんでますし。表情豊かっていうか、チームを盛り上げないといけないなというのは考えなくても直感というか流れで分かるんで、無意識にやってると思います」
――4年生と出る最後の大会になりますが、4年生に対する思いなどがあれば聞かせてください。
「今の4年生にはすごくお世話になっていて。知也さんとか雄大さん(坂本・政経4=市立尼崎)とかすごくいい人で。バレー以外でもすごくお世話になっていて、そういった人と試合できるのが全カレでラストなので悔いなく終わりたいですし。今年始まった時から日本一っていう目標でやっててまだ優勝取れてないんで、最後恩返しができたらなって思います」
――全カレに向けて意気込みをお願いします。
「自分的にはこのチームで日本一取れると思ってて、いつも通りの100パーセント出せたら負けることはないかなって思ってます。やっぱり最後4年生と100パーセントの力を出し切って優勝したいです」
――ありがとうございました。
[上原朋子]
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