平松主将 安堵(あんど)の涙 入替戦制し1部残留!/関東大学1部リーグ入替戦

 関東大学1部リーグ戦(以下、1部リーグ)を10位で終えた明大は、2部リーグ3位・法大との入替戦に臨んだ。1戦目は勝利するも、2戦目は第4Qに失速し敗戦した。後がなくなった3戦目は、選手全員が気持ちを前面に出し、見事勝利。この結果、1部リーグ残留が決まった。

◆11・5〜7 関東大学1部リーグ入替戦(エスフォルタアリーナ八王子)
▼11・5〜7 対法大戦(エスフォルタアリーナ八王子)

1回戦
◯明大63{13-19、19-10、18-8、13-16}53法大

2回戦
明大57{19-10、18-28、12-11、8-24}73法大◯

3回戦
◯明大62{10-11、24-13、11-12、17-14}50法大

 1部リーグ最終戦の苦い敗戦から気持ちを切り替え臨んだ1回戦。試合序盤からダブルチームを仕掛け、攻めるディフェンスを体現し相手に簡単な得点を許さない。第4Qには相手のオールコートディフェンスのプレッシャーに苦戦しながらも、PG平松克樹主将(情コミ4=福岡大大濠)・PG森田稀羅(営2=北陸学院)のダブルガードが落ち着いたボール運びで試合をコントロールする。一時同点に追いつかれるが、試合時間残り1分での森田の3Pシュートが試合を決定づけ、相手の追い上げを振り切り1勝目を挙げた。

 1回戦を勝利し、迎えた2回戦。法大に先制されるも、すぐさまSF武藤俊太朗(政経2=開志国際)がレイアップシュートを決め同点に追いつく。武藤の正確無比なシュートが際立ち、19―10で第1Qを終える。第2Qに入るとここから拮抗(きっこう)した試合展開が続き1点ビハインドで試合を折り返す。後半は両者1点を争うシーソーゲームに。1点のリードを許し終盤に入るとリバウンドや、球際の競り合いの場面で勝利への執念の差が表れ、法大に流れが傾いた。法大は3Pシュートを沈めるも、明大は3Pシュート、フリースローに精彩を欠いた。ここから点差を広げられていき、57―73で敗戦を喫した。

 「今までの試合と比べ物にならない気持ち」(平松)を持って臨んだ運命の3回戦。序盤は両者堅実なディフェンスで得点をなかなか奪えない時間が続く。第2Qに入ると徐々に糸口をつかみ「自分が起点となって得点に絡んでいったことが、うまく結果につながった」(PF伊藤治輝・政経4=桐光学園)と高さのミスマッチを生かし、得点を重ねていく。前半を34-24と10点リードで終えた。後半に入るとまたも試合は膠着(こうちゃく)状態に。ここを打開したのが平松だ。ハイポストからシュートを沈めると、相手を突き放す3Pシュート。このままリードを許さず逃げ切り、快勝を収め1部リーグ残留を決めた。

(写真:3戦目、3Pシュートを決めた平松)

 法大との激闘を2勝1敗で制した明大。平松は「プレッシャーを3日間ずっと抱えていたので、3戦目に勝てて良かった」と、試合後には安堵(あんど)の涙を流す場面も。1部リーグ戦後半には大苦戦したものの、入替戦では意地を見せ、残留を勝ち取った。

 そして12月には今年度一番の大舞台・全日本学生選手権(インカレ)が控えている。シーズン開幕当初から、選手たちは『インカレ優勝』という目標を常に口にしていた。平松、伊藤、SG越田大翔(政経4=仙台大明成)ら、実力派ぞろいの4年生たちは最後のインカレで有終の美を飾れるか。残留を決めた勢いに乗り、1試合1試合に全力で挑んでいく。

[橋本太陽、平良有梨奈、早坂春佑]

試合後のコメント
平松
――インカレに向けて、改めて目標と意気込みをお願いします。
 「僕たちは優勝が目標です。達成できるように毎試合毎試合、大学最後の試合なので気持ちを込めて頑張っていきたいです」

伊藤
――インカレに向けて意気込みをお願いします。
「本当に毎年悔しい思いをしてきたので、今年こそは1部の上位を倒したり、目標はインカレ優勝なので、そこに向けてチーム全員で頑張っていきたいです」

越田
――インカレに向けて意気込みをお願いします。
 「明治の目標はインカレ優勝なので、それに向けて今まで通りの準備をしていたら足りないくらいで終わってしまうので、準備しすぎなぐらい準備して試合に臨みたいなと思います」

PF山岸優介(政経3=洛南)
――リーグ戦最終盤から入替戦にかけてスタートの役割を任されていますが、どのように感じていますか。
 「自分はなかなかリーグ戦でプレータイムに恵まれず、でもいつかあると準備し続けて、結果として(周りの選手の)体調不良やケガなどのアクシデントの影響で自分がスタートを任されています。ですが、スタートでの起用を急に任されたというよりかは、日頃準備してきた結果、腐らず準備してきた結果が少し出たということだと思うので、一喜一憂せずに引き続き頑張りたいです」