NHK杯に向けて 三浦佳生が公式練習   

 11月7日、東京・代々木競技場第一体育館でGPシリーズ(グランプリシリーズ)第4戦NHK杯の男子公式練習が行われ、三浦佳生(政経1=目黒日大)がこれに臨んだ。8日のSP(ショートプログラム)に向けてジャンプの調子などを確かめ滑走後、意気込みを語った。

試合後の囲み取材より
――今日の公式練習で確認したのはどのようなことですか。

 「やはり氷の感触とか、あとはこの大会の会場に来るまでやってこなかったジャンプもあるので、そういったところを確認しました」

――ちなみにやってこなかったジャンプというのは何ですか。
 「トーループですね。この間のアメリカ大会(GPシリーズ第1戦スケートアメリカ)が終わってから、やはり痛みがあったので、安静にしておいてこっちに来て今日初めてやりました」

――左足の状態はいかがですか。
 「アメリカから帰国して病院でMRI検査をして、悪化しないと言われてはいたんですけど、なぜか悪化していて全治2カ月と言われました。もはやショックよりも笑いが出てくるような感じだったんですけど。ただできることはあるので、なるべく痛みが出ないようにトーループをやらないというのと、あとはケアをいつも以上にしっかりやってきました」

――公式練習から何か収穫はありましたか。
 「今日トーループやってみて、アメリカ大会の時と比べて全然痛みがなかったので、そこは一つ収穫かなというふうに思います」

――試合が始まって痛みのコントロールもある中で精神的に保ち続ける難しさはありますか。
 「あまり考えないようにしているというか、常にリフレッシュし続けて、誰もいない公園に行って一人でたそがれたり、ゲームをする時間を作って、一旦忘れたり、スタバ(スターバックスコーヒー)を買って席で飲んだりしています」

――SPに向けて、アメリカ大会ではもう少しで100点だったと思いますが、そのために必要なポイントというのはどこだと思いますか。
 「アメリカ大会はアクセルでクォーターマークがついたので、それがなければもう100点だったと思うので、そこだけですね。あとはスピンのレベルも取りこぼしていた部分があったのでそれがなければ間違いなく100点いくと思うので。まずはできることの一つ一つの要素をクリアしていきたいなと思います」

――今大会は海外への進出も高まってくると思うんですが、NHK杯の目標あるいはテーマに掲げているものがあれば教えてください。
 「もうファイナル(グランプリファイナル)しか今は頭にないです。初戦を3位で来ているのでやはり頑張らないといけないというところで、いつも以上に結果を求めてやっていきたいんですけど、だからといってやることは変わらず、自分ができることをとにかくやるということだけ今回意識していきたいと思います」

――表彰台の高いところにとなると、鍵山選手(鍵山優真・中京大)もライバルになってきますか。
 「もう今回はかなわないものだと最初から思ってやっているので、彼以外には負けないようにしたいですね。やはり彼は頭一つ抜けているなと思います。だから現状勝てる状況ではないなというふうに自分は思っているので、これ以上負けないようにするために、自分の実力を出し切ることにフォーカスして今回はやっていきたいと思っています」

――今回は表現を見せたいという感じですか。
 「そうですね。ジャンプはもちろん大事なんですけど、他の人とやはり何で差をつけるかって言ったら、そういったところになってくると思うので。こういった面もアメリカ大会よりは足のコンディション的にも余裕があると思うので、そっちにもフォーカスをしていきたいと思っています」

――表現に関して練習はしっかりできていますか。
「そうですね。やはりどの試合前もそうですけど、1回は必ずジャンプを抜いた状態で演技にのめり込んで滑る練習をしています。その中でジャンプがしっかり入ってくれば余裕も出てくると思うので、表現に余裕を持たせるという意味でもジャンプの練習に力を入れています」