佐藤1位、大島2位 ワンツーフィニッシュで笑顔/AUTUMN KOBATON

 11月3日に埼玉アイスアリーナにてAUTUMN KOBATON選手権男子部門が行われ、佐藤駿(政経3=埼玉栄)、大島光翔主将(政経4=立教新座)が出場した。国民スポーツ大会冬季大会の予選を兼ねる今大会では、両者が実力を発揮した演技を見せ、ワンツーフィニッシュを果たした。

◆11・2~3 AUTUMN KOBATON(埼玉アイスアリーナ)

 佐藤はGPシリーズ(グランプリシリーズ)カナダ大会からわずか1週間という中で試合に臨んだ。冒頭の4回転ルッツが抜けて2回転となるミスも、続く4回転フリップをルッツに変更してしっかりとリカバリー。GOE(出来栄え点)3.45となる素晴らしいジャンプで動揺を見せなかった。「焦りとかはなく、次にルッツをやろうというふうに気持ちの切り替えはしっかりとできていた」。後半のトリプルアクセルは「降りてから少し迷ってしまった感じがあった」と着氷が乱れる。しかし安定したスピンとステップで洗練された〝佐藤ワールド〟を演出し、166.40で見事1位につけた。

(写真:演技を披露する大島)

 大島は「FS(フリースケーティング)は東日本選手権(東日本)に引き続きミスを少なくまとめた演技ができたので、そこは良かった」と満足感とともに演技を振り返った。『デスペラード』の繊細な歌声に合わせ「これは父親へのプログラムだと思っている」と気持ちのこもったスケーティングを披露。終盤の3回転トーループでは両手をついてしまったものの、全日本選手権(全日本)につながる確かな演技となった。東日本から間を空けず今大会に出場したことについては「しんどかったけれど、やるしかなかったので頑張った」。疲労を感じさせずに滑り切り、佐藤に続いて2位に入った。

 佐藤は11月下旬に行われるGPシリーズ中国大会にGPファイナル(グランプリファイナル)への進出を懸けて出場するほか、12月には全日本が開催され、明大からは男女6人が進出を決めている。これからも明大スケート部フィギュア部門の活躍から目が離せない。

[大島菜央]

試合後のコメント
佐藤
――GPシリーズカナダ大会から試合間隔がだいぶ短かったと思いますが、体力面での調整などはいかがでしたか。
 「疲れはあったのですが、体力面とかきつさとかは全く感じなかったです。カナダ大会でルッツを失敗してしまったのがすごく悔しかったので、それを今大会で降りることができて良かったなと思っています」

――GPシリーズ中国大会に向けてはいかがでしょうか。
 「もっと後半の部分を詰めていけたらいいのかなと思っています。2個目のアクセルはカナダ大会と今大会とで同じ失敗をしてしまっているので、そこをしっかりと変えて練習をできたらいいのかなと思いました」

大島
――2本目のトリプルアクセルはGOEが1.87と高くつきましたが、その時の感覚はいかがでしたか。
 「アクセルジャンプに関しては練習から自信を持ってできていたので、本当に普通にやればノーミスできると思って今回も挑んでいましたし、自信を持って挑めたのが良かったかなと思います」

――FSの演技の中でこだわりの部分や、好きな振り付けはございますか。
 「後半にかけてのステップからコレオにつながるところは、自分的にも結構エモーショナルな気分になれるような感じです。それもいい曲と、振り付けをしていただいたので、そこがお気に入りの部分の一つかなと思います」