SVリーグ内定インタビュー①/金田晃太朗

2024.11.04

 大学入学当初からコートに立ち続け、ブロックの要として明大を引っ張ってきた金田晃太朗(政経4=駿台学園)。卒業後はSVリーグの大阪ブルテオン(ブルテオン)に入団することが内定している。今回は金田が大阪ブルテオンに内定した際のインタビューをお届けする。
(この取材は11月3日に行われたものです)

——現在の調子、ケガの具合はいかがですか。
 「回復には向かってきてるんですけど、ちょっとケガの治りが遅くて伸びちゃってるんで今は万全ではないですね」

——全日本大学選手権(全カレ)には出場できそうですか。
 「ギリギリ間に合うか間に合わないかぐらいですね。試合に出られるってなったら、少しでも勝利に貢献できたらいいなとは思ってます」

——バレーボールを始めたきっかけは何ですか。
 「バレーを始めたきっかけは本当に些細(ささい)なことで。保育園からの幼馴染がいたんですけど、その子に誘われて始めたのがきっかけで。小学5年生の頃から始めて、そこからそいつと中学3年生までずっと一緒にやってきたのが続けられた要因かなって思います」

——そもそもバレーボールは好きですか。
 「バレーは好きですよ(笑)」

——バレーボールのどういったところが好きですか。
 「いろんなチームスポーツってあるけど、個人技でどうにもならない部分がやっぱりバレーボールってあると思ってて。正直野球とかだったらピッチャーが良ければ点は取られないし、チームスポーツだけど個人技の部分が多い面もあると思うんだけど。バレーは6人全員が同じような動きや統率の取れた動きをしないとそこから一気に崩されていくっていう、誰か一人が強くてもダメなスポーツだと思うんで。そういう面では、個人技では相手の方が上回ってるチームでも、そこを組織でどうやって切り崩していくかとかを考えたり対策したりするのは好きですね」

——逆にバレーボールをやめたくなったことはありますか。
 「始めたての頃、ジュニアのクラブチームが厳しいところで、何回もそこでやめたくなったんですけど、なんとか踏ん張って小中って乗り越えてからは。高校、大学になってからは別にないですね」

——挫折経験などはありませんか。
 「高校2年生の頃かな、自分が夏の大会全然ダメで負けてしまって、その後ちょっとの間干されてる期間があって。バレーその時は楽しくなかったし、もういいかなっていう感じだったんですけど。いろんな人に話聞いたりとか、同期も一緒に頑張ってくれる人たちがいっぱいいたんで、そういう人たちに支えられて、またその年の冬からスタメンに戻って、最終的には活躍することができるようになりました」

——駿台学園高のメンバーとは今も仲はいいですか。
 「そうですね、結構仲良くて。全カレ終わってからも一緒に旅行行こうって話になってるんで、腐れ縁じゃないですけど、ずっと仲はいいです」

(写真:〝ブルテオンポーズ〟を披露する金田)

——ブルテオンに内定した心境を教えてください。
 「ブルテオンさんには今年の夏ぐらいから練習には参加させていただいてて、内々で話は進んでたんですけど。練習に来ないかと最初に声を掛けていただいた時、もちろんうれしかったですし、逆に西田選手(西田有志)とか山内選手(山内晶大)とか山本選手(山本智大)とか日本代表の選手がいっぱいいる中で、自分の強みをどうやって出せばいいんだろうなっていう不安ももちろん今もあります。だけどやっぱり強いところでもまれないと成長はないと思ってるんで。自分の周りにも先輩方のミドルがいっぱいいて、試合に出れるか、ユニホームすら着れるか着れないか分からないっていうところからスタートして。大学終わったらそっからまた挑戦というか、自分がどこまでできるかなっていうワクワクもありつつ、半々ですかね」

——プロ選手になることはずっと考えていましたか。
 「大学卒業後はVリーグ。当時Vリーグだったんで、V1のチームでやりたいなって考えてて。どこのチームにいきたいっていうこだわりはなかったんですけど、漠然といければいいなって考えてました」

——将来的に日本代表は見ていますか。
 「現実を見たら身長もチームの中ではちっちゃい方なんで、高さっていう面ではどうしても勝てない部分は出てくるかなと思うんで、他の強みとかを見出していけたら。まずはそこからチームの勝利に貢献するっていうのが今の自分の中では一番です」

——ご自身のどのようなところが評価されたと思いますか。
 「スタッフの方から言われたのは、機動力のあるミドルが欲しかったということを。自分は2メートルの選手とかと比べたらサイズがちっちゃい分、瞬発力とかには自信があるので、そういったところを買っていただけたのかなと思います」

——金田選手といえばやっぱりブロックだと思いますが、いかがですか。
 「ブロックで一番大事なのは瞬発力だと思うんで。とっさの反応だとか、勢いに流れないようにする体幹とか。ブロックに関して自分は自信があるんで、そこを買ってもらえたのはうれしいです」

——それが伸びたのはいつですか。
 「一番大きく伸びたのは高校の頃なんですけど、ウエートトレーニングを始めてから筋力が飛躍的に上がって、そこからプレーにもいい影響が出てきました」

——ブルテオンを選んだのは強豪チームだからですか。
 「そうですね、一番はやっぱりそこですし、ブルテオンさんのスタッフの方と話した時に『SVリーグになってからは日本一のチームじゃなくて、これから世界のトップを目指すチーム、クラブチームになっていく』って聞いて。そんな規模感で自分が物事を捉えたことがなかったんで、すごいなってシンプルに思って。そういう環境に自分の身を置いてバレーしたらどういうふうになれるんだろうって興味が湧いたんで選びました」

——ブルテオンにはどのようなイメージを持っていますか。
 「関西のチームなんでチーム内もファンの方も活気があって、ホームゲームとかすごく盛り上げてやってますし。個人技とか技術力はもちろんずば抜けてると思うんですけど。あとは毎年入団の時に一発芸やるんですよ。それだけがもう憂鬱。まだ考えてないから(笑)」

——一発芸に自信はありませんか。
 「うーん、もうやるからには全力でやるんですけど(笑)」

——一緒に入団する竹内慶太選手(専大)との関係性はいかがですか。
 「話すようになったのはお互い内定もらった時からですね。彼は身長はそんなに高いわけじゃないんですけど、跳びますし、攻守の要としてチームをうまく回してて。自分としては対戦しててやりづらかった相手なんで、そういう人が味方になるっていうのは心強いです。一緒に頑張っていけたらなって」

——色紙に書いた「継続は力なり」の由来は何ですか。
 「ジュニアのころの監督がずっと言ってて、それを自分の胸にずっととどめています」

——1年目の目標は何ですか。
 「まずは1年目の目標は試合に出る、絡むことなんで。まずユニホーム着て、自分のプレーをアピールできたらなっていうふうに思います」

——SVリーグで楽しみなことは何ですか。
 「ホームゲームとかファンの数とか、大会の規模感が全然大学とは違うと思うんで、そういう中でバレーするのも楽しみですし、あとは明治のOBの方とか駿台(学園)のOBの人とかがいっぱいいるんで、そういう人ともまた試合したりとか、話したりするのがすごく楽しみです」

——SVリーグでどのような活躍をしたいですか。
 「SVリーグになってやっぱり外国人選手が増えて日本人の出場機会が少なくなるっていうふうに。自分もそう思ってますし、周りからもよくそういう声を耳にするので。もちろん不安もありますけど、外国人の方とか今試合に出てる人たちにはない強みっていうのを精いっぱいアピールして、自分が試合に出た時にチームに何か別の変化をもたらせるような存在になりたいです」

——SVリーグへの意気込みをお願いします。
 「チームとしての目標は優勝だと思うんで、そこに向けて自分も努力して貢献していきたいです。日本トップレベルのチームに身を置くことでたくさんいろんなこと吸収できると思うんで、自分への成長にもつなげていきたいなっていうふうに思います」

——ありがとうございました。

[上原朋子、田上愛子]