集大成のインカレ 悔しさ残るも後輩へ思いをつなぐ/全国学生選手権

2024.11.04

 両国国技館で開催された全国学生選手権(インカレ)。大会1日目は個人戦、2日目には団体戦が行われた。個人戦では出場選手の大半が1回戦敗退。全員が表彰を逃す悔しい結果に。一方、団体戦は1回戦の中大戦で勝利を果たし来年度へ弾みをつけた。

◆11・2~3 第102回全国学生選手権(両国国技館)
個人戦
酒井——3回戦敗退
西原——2回戦敗退
直江——1回戦敗退
柴田——1回戦敗退
脇田——1回戦敗退
篠田——1回戦敗退
斉藤——1回戦敗退
小坂——1回戦敗退

▼団体Aクラス予選
○明 大3―2中 大
 明 大0―5拓 大○
 明 大0―5金学大○

【1日目】
 1日目の個人戦には8選手が出場した。勝利を手にしたのは酒井真幸(政経3=埼玉栄)、西原貴瑛(政経3=報徳学園)の2選手。酒井は1回戦、2回戦ともに押し出しで勝利し強さを見せた。「1回戦は対戦相手がまだ分からなかった状態だったが、どういう相手であっても自分の得意な相撲をやるっていう意識でいるので、いい流れで2回戦も同じようにいい相撲を取れたかなと思う」。また西原は1回戦、はたき込みでインカレ初勝利を挙げた。「前に出て勝ちたかったというのはあるが、試合の流れで出たことなので体が動いているなっていう印象とAチーム相手にも戦えたので自信になった」。全選手が表彰を逃す悔しい結果に終わった個人戦。悔しさを胸に2日目の団体戦に挑む。

【2日目】
 2日目は団体Aクラス予選からの参戦となった明大。初戦の中大戦では先鋒・柴田林太(政経2=秋田北鷹)が敗れるも「生き生きとした相撲を取れた」と二陣・篠田虎太郎(政経1=市立岐阜商)が粘りの相撲を展開し長い取り組みを制した。その後も勢いは止まらず中堅・酒井が突き出しで2連勝。「1回戦が勝負だと思って対戦相手が決まったときから気合いを入れて頑張ってきた。結果、流れがビシッとはまって最高の結果だったと思う」と最後は主将の斉藤晃良(商4=秋田北鷹)が押し出しを決め、3―2で金星を挙げた。

 この流れに乗りたい明大だったが、続く2回戦・拓大戦は篠田、大将・西原が根気強く戦うも及ばず。3回戦・金学大で一矢報いたいところだったが、0―5の完封負けを喫した。

 それでも、初戦の勝ち点で来年度の全日本大学選抜宇和島大会への出場権を獲得。「チーム力を底上げしていきたい」(酒井)とさらなる稽古に励む。また、今大会で4年生は引退。「オフシーズンで体を作って来年はベスト8に残って本土俵で戦ってほしい」(斉藤)。先輩の思いを胸に新生・明大相撲部は新たなスタートを切る。

[佐藤比呂、七海千紗]

試合後のコメント
斉藤
――4年間を振り返っていかがですか。
 「自分はあまりぱっとした成績を残せなかったのはありますが、それでも最後の年は4年生として頑張らないとという一心でやってきたので初戦の1点をもぎ取った瞬間、自分の1勝で決めれたので本当にやってきてよかったと思います」


酒井
——1日目の取り組みを振り返っていかがですか。
 「今日は1年の集大成の大会の1日目で、個人戦では明日の団体戦に向けていい勢い、いいペースに持っていけるような相撲を取ろうっていう感じでした」

——良かったところと改善点をそれぞれお願いします。
 「今日良かったところは、自分の持ち味である突き相撲を徹底することができたことです。改善点は、上位の選手になるとちょっと躊躇(ちゅうちょ)して、自分の相撲を一貫してできなかったので、明日はそこを一貫してできるようにしたいです」

西原
——今大会に向けて意識してきたことを教えてください。
 「自分たちが上級生になって、自分たち3年生がチームを引っ張っていくという意識で、いい相撲を見せると言うより、勝つ相撲を見せるのが一番後輩を勇気づけられると思っていたのでそれを意識してやっていました」

——昨年と比べて1日目の取り組みはいかがでしたか。
 「自分の力がついているなという実感はありますし、去年が2部からのスタートだったんですけど、今回は1部からということでやってきたことをどこまで生かせるのかなと思って1回戦に挑んで、Aチーム相手にも戦えたので自分的には良かったと思います」

篠田
――今日の試合を振り返っていかがですか。
 「1年生なんですけどレギュラーに入れさせていただいて、元気を出す相撲を取ろうと先輩方と話していて。初戦は勝つことができましたが、2、3回戦の自分より体格の大きい人が相手で、1部の選手との差を感じたので今シーズンしっかり体を作って、3年生の今いるメンバーと他の部員の中で切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていきたいです」