12人がインカレ出場を勝ち取る 課題を見つけ次に進む/全日本学生選手権関東支部予選

 全日本学生選手権(インカレ)の関東支部予選が9月1415日に逗子海岸沖で行われた。インカレへの出場者が決まる今大会では、支部予選全員通過を目標に挑んだが、全員が出場権を手にすることはかなわず、メンズクラスでは9人、レディースクラスでは、昨年度のインカレ入賞によるシード1人を含め3人が出場権を得た。

9・1415 インカレ関東支部予選(逗子海岸沖)

▼メンズクラス

 蓮田――2位
 阿部――5位
 神田――6位
 森――7位
 吹田――14位
 伊藤――17位
 松永――27位
 川口――37位
 本木――48位
 八木田――65位
 三吉――68位

▼レディースクラス

 林――2位
 坂井――9位
 上村――35位

 メンズクラスで2位に入賞を果たした蓮田拓己(営4=明大中野)は得意の強風域を自分のものにし安定した記録を残した。1日目では「今までの経験値をしっかりと発揮して、スタートをうまく決められた」。スタートで順位が決まると言っても過言ではないレースで好調を見せる。続く強風の2日目は、風が強い分ミスが響きやすいレースとなり、5レース目にスタートでミスをしてしまった。「レースを有利に進めることができたと今振り返れば思うが、気持ちの部分で焦りが表れてしまった。小さなミスを減らし、安定した走りを売りにできるようにしたい」と振り返り「インカレ個人戦優勝。去年はとても悔しい思いをしたので、今年こそ沖縄で表彰台に立って、1位になって明治の強さを改めてみんなに知らしめたい」と前向きな姿勢で本戦へ意気込みを語った。

 ラストイヤーとなる阿部貴充(営4=明大中野)は5位入賞でインカレへの出場権を手にした。「自分の得意な風域、強風がたまたま巡り合わせてきたので、そこで自分の力を最大限に発揮できた」。1日目は風が強くない時間帯もあったため、ギリギリで食らいつく展開になり、入賞には届かない順位で2日目を迎えた。「次の日も風が強いと分かっていたので、なんとか明日につなげようと思っていた」1日目のレースを生かし、改善しながら挑んだ結果、見事5位に浮上した。「この結果がたまたまだったり、 風のおかげだったりというのではなくて、しっかりインカレの本選でも走れるように入賞を狙って頑張りたい」。有終の美を飾るべく突き進む。

 大きなプレッシャーを乗り越え6位に入賞した神田俊斗(法2=光)は、優勝を逃したことに悔しさをにじませた。1日目の1、2レース目はボードの不具合により順位を大いに落とした。しかし続くレースでは道具のケアを施し、気持ちを切り替え1位に浮上。その後のレースでも3位と好成績を残した。このままの勢いで2日目には、堂々の2レース連続1位に。「得意の強風であったが、気を引き締めレースに臨めた。スタートが速い選手は大体分かっているので、その選手を見ながらコース取りをしていったら1位を取れた」と好レースを振り返った。「上級生にもしっかり食いついていって、結果的に優勝できたらいいなと思う」。インカレ優勝で爪痕を残したい。

 レディースクラスでは、林つぐみ(法1=下松)が1年生ながら2位に入賞。初インカレへの切符をつかみ取った。「率直に2位はうれしいが、優勝も目に見えていた試合であったので後悔も残る試合になった」。全レース3位以内を目標にしていたが、スタートの精度が悪く1、2レース目を6位、5位で終えた。しかし3レース目では「自分にとっていい風が吹いてきて、そこで自分の走りを出せた」と1位に浮上。1、2レース目の挽回を図る2日目、風が強くレース開始が危ぶまれた。いつもとは違うコースだったこともあり、細かいミスを連発。「強風はレディースの中でも頭一つ抜けている方に入る自負はしていて、走れるはずだったが、今回のレースはそういう小さいミスが結構命取りになってしまった」と結果は2位だったものの悔しさをあらわにした。「自分の中で1位以外は全部負けだと思っているので、1位や優勝というのに、これからはこだわっていく」。強い思いを胸にインカレ1位の座を狙う。

 2日間の激戦を終え、男女12名が本戦へ駒を進めることとなった。おのおのが今大会で課題を明らかにし、練習に励んでいる。インカレまで残り1ヶ月。さらにレベルをあげて沖縄の舞台に帰ってきてくれるに違いない。

[杉本菜緒]

(写真はボードセーリング部提供)

試合後のコメント
蓮田
――今大会はインカレに直接つながる大きな大会だと思いますが、これまでの大会と比べて緊張感は違いましたか。
 「やはりこのウィンドサーフィン、ボードセーリングに携わっている学生のみんながこのインカレ個人戦の沖縄に行くことを目標に、競技をしている一つの理由でもあるので、自分たち4年生だけではなくて、3年生だったり2年生だったり、全員で沖縄に通過するということをこの部活では目指していて。この夏を通して、常日頃から後輩たちには沖縄の予選を通過するために、今を苦しくても頑張っていこうというふうに言っていたので、自分たちの緊張感というよりかは、後輩たちが通ってほしいという思いがすごく強くあったので、そういう意味では緊張感というか、特別なものがあった大会だったなと思っています」

阿部
――ボードセーリングの魅力は何ですか。
 「ゼロから始めるスポーツであって、やはり一個一個できるようになるのが目に見えるので、そういったところで常に成長を自分で感じられるのがすごくすてきスポーツだなと思います」

――明大全体の結果を振り返っていかがですか。
 「2年生がメンズ2人、レディース1人がインカレに行けなくなってしまって、今回4年生全員で、2年生も含め全員で行こうというのが目標だったので、そこの目標に対しては少し残念な結果となってしまったのですごく悔しい気持ちがいっぱいです」

神田
――去年から比べて成長したなと思う点があれば教えてください。
 「自分はユース(ジュニアユース)からやってきていて、大学1年時に学連に上がってきて、慣れていなかったんですけど、2年目でようやく周りの環境、たくさんの敵がいる中でのレース展開や、コース取りに余裕を持ってレースができるようになったのが大きいんじゃないかなと思います」


――本戦への意気込みとそれに向けて取り組みたいことを教えてください。
 「本戦へ向けては今まで以上に食事管理と、あと体調、コンディショニングをしっかり整えるっていうことです。ピークを本戦へ持っていきたいので、そこまでの技術面で成長させるところはさせて、筋トレだったりも、本戦がマックスになるように計画をしっかり立てて、それを着実にこなしていくようにと思っています」