
ボートに秘めた闘志・草地
☆注目ルーキー☆
昨年世界ジュニア選手権に日本代表として出場し、大学でも活躍が期待される草地(商1)。彼のボートの強さに迫った。
「高校で勧誘されて、たまたま入部した」と淡々と話すが、草地のボートに懸ける姿勢は熱い。最初は練習嫌いだった。しかし高校1年生の時に、エルゴメーターというボートトレーニングマシーンを使った県の大会で見事優勝。以来、熱心にボートに取り組むようになった。倒れそうになるまで練習に打ち込んだこともあるという。母校・関西高校の森川監督は草地をこう褒める。「技術うまくはないけど、とにかくがむしゃら」。
そのひたむきさが、草地を世界の舞台へと押し上げた。昨年8月に行われた世界ジュニア選手権の日本代表として中国へ。その時、ダブルスカルでともにレースを戦った一つ年上の伊藤翼選手(トヨタ自動車)も、大会で初めて組んだ草地を「負けず嫌いな選手だと感じた」と話す。「とにかく自分たちのベストを出そうという気持ちが、一緒に漕いでいて伝わってきました」(伊藤選手)。がむしゃらに頑張る草地の姿がここにもあった。世界の壁の厚さは分かっていたが、草地は大会前の国内合宿でも、本番のレースでも、手を抜くことなくボートと向き合った。「レベルの高いレースを経験できたことは良かった」と言う草地。しかし、やはり世界トップレベルの選手とでは力の差は歴然だった。その差を埋めるためにも、まだ世界への挑戦は終わっていない。代表への挑戦権は、今年も残っている。もう一度、代表に。草地の今の目標だ。
落ち着いた雰囲気とは裏腹に、貪欲(どんよく)に勝利を求め続ける草地。高校のレースでも、世界のレースでも、その闘志はいつも変わらなかった。ボートで難しいと感じる部分は?との質問に、何げなくポツリと答えた言葉が草地の信念を物語っている。「ボート自体は好きだけど、勝てないのがつらい」。大人びた印象を受けるが、ボートに関しては誰よりも負けず嫌いだ。大学でも、草地のがむしゃらな挑戦は続く。
◆草地一真 くさちかずま 商 関西高出 175cm・76kg
◎草地メモ
世界ジュニア選手権の大会期間中の草地について、とあるスクープが。「イタリアチームの女子選手に気に入られて、よく話しかけられていました」(伊藤選手)。ボートだけでなく、人気も世界レベル!?
男子部員
1.名前(よみがな)
2.学部
3.出身高校
4.身長・体重(男子部員のみ)
5.アピールポイント
6.一言!
7.明スポ取材メモ
1.安倍祐一(あべゆういち)
2.商
3.新田高
4.175cm・70kg
5.団体の艇によく乗っていたので、協調性は誰にも負けません。
6.「少しでも早く試合に出られるように頑張ります!」
7.趣味は?との質問に、「特にないです…」と悩みながらも買い物と答えた阿部。合宿所では同部屋の先輩とファッションの話をすることもあるとか。東京での買い物も楽しみ!?
1.江南一輝(えなみかずき)
2.政経
3.若狭高
4.180cm・67kg
5.気合いと元気です!
6.「大学では日本一を目指します!」
7.イケメンなのに方向音痴とのうわさが。城のナビがないと近くのコンビニに行く道も迷うらしい。
1.小口太陽(おぐちたいよう)
2.政経
3.岡谷東高
4.170cm・60kg
5.負けず嫌いなところ。
6.「今年は大会結果よりも、自分自身で足りないところを上げていきたいです」
7.オフの日、1人で初めて渋谷に行った小口。帰ってくると、「渋谷ってノッてるよね!」と興奮気味に(?)感想を語ったという。
1.草地一真(くさちかずま)
2.商
3.関西高
4.175cm・76kg
5.世界ジュニア選手権で、同じ艇に乗った選手と息の合った漕ぎができたことです。
6.「昨年出場した世界ジュニア選手権に、もう1度代表として選ばれるよう頑張ります」
7.普段は明るいという草地だが、取材では口数が少なめ。写真撮影では、ポーズの注文を受けて思わずハニカミスマイルに。
1.小西淳介(こにしじゅんすけ)
2.営
3.関西高
4.172cm・55kg
5.昨年の国体での優勝が自信になりました。
6.「日大に勝つ!」
7.関西高時代からのチームメート草地が、舵取りがうまくて信頼しているという小西。取材も詳しく丁寧な答えで、スムーズにはかどった。会話の舵取りもばっちり! ?
1.城篤史(じょうあつし)
2.商
3.猿投農林高
4.181cm・66kg
5.農林高校出身なので、樹木に強いです。
6.「焦らず頑張ります」
7.庭造りが得意だと語った城。いつか合宿所の庭の手入れをする城も見てみたい!?
1.吉野文人(よしのふみひと)
2.法
3.熊本学園大付高
4.172cm・63kg
5.クルーボートだったので、チームの雰囲気を盛り上げるのが得意です!
6.「対抗クルーで日本一になりたいです!あと友達も作りたいです」
7.ムードメーカーだという吉野は、取材中も他の部員にからかわれることがしばしば。人気者の証し!
女子部員
1.名前(よみがな)
2.学部
3.出身高校
4.身長
5.アピールポイント
6.一言!
7.明スポ取材メモ
1.浅利真喜子(あさりまきこ)
2.政経
3.由利高
4.165cm
5.パワーを生かした漕ぎ。
6.「先輩のように、自分で自分を強くできる選手になりたいです!」
7.両親、姉もボートをやっていたというボート一家出身で、父は明大端艇部OB。「ボートを大学でも続けると決めた時、行きたいと思ったのは明治でした」。あこがれの明治という舞台で、大活躍してくれるに違いない!
1.尾花沙希(おばなさき)
2.法
3.日田高
4.162cm
5.力の強さには自信があります!反面、漕ぎ方が雑になる傾向があるので、強化したいです。
6.「早く合宿生活に慣れて、活躍できる選手になりたいです」
7.法大に2歳上の姉がいる尾花。今後の大会では姉妹対決が見られるかも!?
1.駒谷亜美(こまやあみ)
2.営
3.富士河口湖高
4.164cm
5.自分で目標を決めたらあきらめません。努力して最後までやり抜きます!
6.「大学に入っても文武両道していきたいです」
7.尊敬する人は、高校時代の顧問の先生。「まだはもうなり、もうはまだなり」という先生のつくった言葉が好きだという。「もう限界と思わずに、まだ!と思えば伸びていけます」。
1.田口莉佳子(たぐちりかこ)
2.法
3.加茂高
4.162cm
5.名門校のレギュラー争いの中で培った根性の持ち主。
6.「先輩たちのように自主性を持って練習したい。まずはクルーに選ばれるように頑張ります」。
7.24時間ボート生活を少し戸惑いつつも楽しんでいる様子の田口。「合宿所の消灯時間が早いので、眠れないときは本を読んだりしています」。頑張れ!と応援したくなる初々しさです。
1.中村実季(なかむらみき)
2.法
3.八潮高
4.160cm
5.打たれ強い!
6.「大学生になったので、自分から取り組むことを増やしてボートで日本一になりたいです」
7.中学校では陸上部に所属していた中村。ボートも乗りこなし、スポーツ万能かと思いきや、意外にも「球技は不得意なんです…」。
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