
団体4位で全国大会進出へ/関東学生グライダー競技会
第40回関東学生グライダー競技会が埼玉県熊谷市で行われた。全5日での合計ポイントで順位が決まる今大会。明大は順調に得点を重ね、団体4位で来年3月に行われる全日本学生グライダー競技大会(全国大会)への出場が決まった。そして、髙田雄祐(政経4=愛知県立旭丘)が個人6位に輝いた。
◆10・13~10・20 関東学生グライダー競技会(妻沼滑空場)
▼団体の部 明大――4位
▼個人の部 髙田――6位
風を読み、上昇気流(サーマル)を利用して空を飛ぶグライダースポーツ。今大会では妻沼滑空場付近に3カ所のポイントが定められ、そのポイントを630メートル以上の高度で通過し1周するタイムを競う。明大からは廣澤樹(総合4=星野)、髙田、古田純也(理工4=桐蔭学園)が出場した。明大が使用したのは所有するグライダーで1番の性能を誇るDJと呼ばれる機体だ。この機体をウインチという機械にワイヤーロープでつなぎ、ウインチが高速でワイヤーを巻き取り引っ張ることで動力を持たないグライダーは離陸することができる。十分な高度に達すると機体はワイヤーロープを切り離す。そして、大自然を味方につけ、いかにしてサーマルを掴めるかの勝負が始めるのだ。
1日目は全選手が周回に成功。古田は公式戦初の周回となった。「初周回した時に、クルーのみんなが旗を持って機体を取りに来てくれた瞬間が非常に印象に残った」(古田)。GPSを導入する新たな試みを行った初日の結果は団体4位、全国選出点で10位につけた。全国選出点9位以上で全国大会に出場できるため、順位を上げていきたい明大。2日目では髙田がその日の最高点を挙げ、個人1位を獲得。全国選出点も7位まで上昇した。「前日は点数が伸び悩んだので点数を取り返さなきゃというプレッシャーもあった中、結果を残せて本当にほっとしたし、嬉しかった」(髙田)。このままの勢いで全国大会出場を確実にしたい明大だったが、続く3日目は雨天のため中止、4日目は気象条件が悪く得点者なしとなった。
迎えた最終日は晴れてサーマルもある絶好のコンディション。明大を含め他大学も次々に周回を成功させる得点ラッシュが続き、先の読めない展開となった。まず、練習日に個人1位の成績をたたき出した廣澤が1番手を務め、34分26秒で周回を成功させる。「去年の関東大会で基準の高度に満たず0点になってしまったことがあり準優勝を逃してしまったので、今年は確実に回ることを意識した」(廣澤)。続いて高田も35分30秒で周回を達成する。フライトを終え着陸した機体に部員たちが走って迎えに行くなどチーム一丸となって大会に挑む姿を見ることができた。午後になると天候条件が落ち着いたため、14時ごろの最終フライトで競技終了となった。
最終結果は団体4位、全国選出点で9位となり、全国大会出場が決定した。さらに個人の部では高田が6位と好成績を収めた。今回出場した選手は全員4年生のため、全国大会がラストフライトとなる。4年間培ってきたことを発揮させ、全国優勝という栄光の青空を目指す。
[岩本文乃]
試合後のコメント
仲尾次政豊主将(商4=ラ・サール)
――主将から見て特に活躍したと思う選手を教えてください。
「3人とも本当にすごいと思います。特に2人(髙田、廣澤)に関しては去年からずっと出ていて経験もあるので安定して得点してくれます。古田も前回の六大戦(六大学対抗グライダー競技会)から初めて大会に出て、今大会1日目にちゃんと周回して頑張ってくれてうれしいです」
髙田
――今大会に向けて、練習で意識したことを教えてください。
「サーマルを捕まえて上昇していくことを練習したのはもちろんですが、 サーマルで上がった後にどのルートを通って旋回点までいくかを意識しながら飛ぶようにしました」
廣澤
――全体を振り返っていかがですか。
「他の大学が周回した時に、自分もちゃんと回ることができて良かったです。自分が基本的に1番最初に飛ぶ感じで少し条件が渋い中でも、確実に周回できたことがチームにいい影響を与えられたんじゃないかなと思います」
古田
――全国大会に向けて意気込みをお願いします。
「部として全国大会優勝という目標があるので、たくさんコミュニケーション取ってやっていきたいところです。個人的にはもっといろんな選手と仲良くなって、グライダーという世界の交流を深めたいです」
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