栁川がV3 明大勢自己新連発で7個のメダル獲得/日本選手権(25m)

2024.10.21

 日本学生選手権(インカレ)から1カ月。〝日本最速〟を決める日本選手権(25m)が行われた。栁川大樹(政経4=日大藤沢)が大会3連覇、3年生以下も奮闘し明大勢は6種目で計7個のメダルを獲得した。

◆10・19~20 日本選手権25m(東京アクアティクスセンター)
◆1日目
▼女子200メートル自由形
7位 長尾 1分58秒95
▼男子200メートル自由形
4位 清水 1分44秒04
▼男子100メートル個人メドレー
4位 餅田 53秒67
5位 加藤涼 54秒00
7位 加藤晃 54秒35
▼女子50メートル背泳ぎ
6位 遠藤 27秒37
▼男子1500メートル自由形
3位 上川畑 14分48秒03
▼男子50メートル自由形
7位 五味 21秒62
▼男子400メートル個人メドレー
3位 田渕 4分00秒61
▼男子200メートル背泳ぎ
1位 栁川 1分51秒02
▼男子200メートルバタフライ
3位 川野 1分51秒89
◆2日目
▼男子100メートル自由形
3位 五味 47秒20
▼男子50メートル平泳ぎ
6位 小嶋 26秒65
▼女子100メートル背泳ぎ
8位 遠藤 59秒75
▼男子100メートル背泳ぎ
5位 栁川 51秒80
▼男子200メートル個人メドレー
5位 渡辺 1分52秒94
7位 加藤涼 1分57秒95
▼男子400メートル自由形
1位 田渕 3分41秒35
2位 清水 3分42秒85
7位 上川畑 3分48秒22
▼男子200メートル平泳ぎ
8位 川島 2分08秒20

 大会1日目。200メートル背泳ぎに同種目2連覇中の栁川が登場した。ラスト25メートルを3番手で迎えるも、強みであるターン後のバサロで抜け出し1位となり、見事3連覇を達成。だが「ターン後はすごく得意。ただ同じような展開をやっていても進化はできないので前半から攻めていく気持ちを大事にしたい」とさらなる高みを目指していた。

 自己ベストを予選、決勝ともに更新し、表彰台入りを果たしたのが川野博大(商1=武南)だ。本人も大満足と語るほどの好調の要因はターン後の〝ドルフィンキック〟。「佐野(秀匡)監督とドルフィンキックの強化をやってきて、それがハマった」。また「『150メートルまで楽にいって、最後ギアチェンジしていけ』という監督のアドバイス通りにいけた。悔しい思いをしたくないと必死に泳いだ」とレースプランもハマり、昨年度のインターハイ王者が次世代エースの片りんを見せた。

 大会2日目は10人が決勝に駒を進めた。50メートル平泳ぎでは、新シーズンの主将に就任した小嶋壮(情コミ3=桐光学園)が6位と悔いの残るレースに。「メダルを獲得したかったので悔しいが、シーズンを立ち上げたばかりなので、今回の結果を糧に頑張っていきたい」と決意を新たにするその目には、主将としての自覚が芽生えていた。

 渡辺裕太(営2=日大藤沢)は、200メートル個人メドレーでスクールレコードを更新する大躍進を見せた。「予選から調子が良かったので、監督とはスクールレコードと、監督のベストである53秒後半を狙おうと話していた。決勝では、隣の牧野くん(牧野航介・東洋大)が速かったので、頑張って食らいついたら目標以上のタイムを出すことができてとてもうれしい」。それでも、幼い頃からレースをともにしてきた牧野に一歩及ばなかった悔しさもにじませ、さらなるタイムの向上を誓った。

 400メートル自由形では、田渕海斗(情コミ4=日大藤沢)が自己ベストを更新する圧巻の泳ぎで優勝。そして、先輩の背中を追いかけた清水博斗(政経3=日大藤沢)が同じく自己ベストを更新し、インカレでは成し得なかったワンツーフィニッシュを実現した。

 インカレ終了後、練習を再開して間もない中で、好成績をたたき出した紫紺スイマーたち。体制を一新し、再スタートを切った彼らは、次に来たる関門・ジャパンオープンに焦点を定め、練習に一層磨きをかける。

[末吉祐貴、寺井和奏]

試合後のコメント
五味智信(商4=湘南工科大付)

――短水路は長水路とどのように違いますか。
 
「後半になっても体力が持つのが短水路の特徴だと思っていて、長水路に比べて前半から力を入れて泳げるレースです」

田渕
――今後の目標を教えてください。
 「日本選手権の初日が400メートル自由形になるので、初日で48秒15を出して代表権を獲得するのと、400メートル個人メドレーでは2位以内に入って代表権を獲得することが目標です」

栁川
――短水路はターンの回数が多いためバサロの回数も多いですが、その点はストロングポイントになりますか。

 「そうですね。(一方で)ターンに入る時の細かい動作はまだ改善することがあるかなと思います」

小嶋
――新シーズンの目標達成に必要なことは何だとお考えですか。
 
「今の4年生が本当に強くて、その先輩たちがいないと今のままでは勝てないと思っています。だから、個々のレベルアップが第一です。(インカレでは)メンバー全員が一点でも多く取ることを積み重ねていければ絶対勝てると考えているので、全員で頑張ります」

上川畑英(政経2=桐光学園)
――今後の目標を教えてください。
 
「ジャパンオープンは、本命の種目である400メートル個人メドレーと200メートルバタフライで自己ベストを更新して、両種目とも上位に入って来年の日本選手権に弾みをつけられるようなレースをすることです」

渡辺
――今日のレースを踏まえて今後に生かしたいことはありますか。
 「この決勝の舞台で泳げたこと自体が自分にとって貴重な経験で、これからの水泳に生かせることだと思っています。選考会は長水路なので今回とはまた違いますが、これから周りもタイムを縮めてくると思うので、自分もそれに負けじと頑張っていきたいです」

川野
――率直な気持ちを教えてください。
 
「インカレですごく悔しい思いをして、切り替えるのは難しかったのですが、自分なりに切り替えて頑張ってきたので、3番に入れてうれしいです」

――今後強化していきたい点はどこですか。
 「ウエートトレーニングを重ねて体を大きくしたいです。またターンで離されないように脚を鍛えて、ドルフィンキックも強化して来年ユニバーシアードにいきたいと思います」