箱根への夢破れる 12位で無念の落選/箱根駅伝予選会

2024.10.19

 無念の惜敗。10月19日、箱根駅伝予選会(予選会)が開催された。湿度と気温が高く、過酷な環境でのレース。必死に食らいついたものの12位でフィニッシュとなった。箱根駅伝本選(箱根)への切符をつかむことはできず、2017年以降7年ぶりの落選に終わった。

◆10・19 第101回東京箱根間往復大学駅伝予選会
(陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園)
12位 明大 11時間2分24秒

 妙高、紋別、菅平での3度の合宿を経て迎えた予選会だったが、結果は思い描いていたものではなかった。気温も湿度も高く、長距離走には過酷な気温であったことに加え、主力の1人である綾一輝(理工2=八千代松陰)のケガによる不在のため、チームの状態は万全ではなかった。「暑さはあった。駐屯地の中で前を走っていた大湊(柊翔・情コミ2=学法石川)や山本(樹・営3=専大松戸)の汗がすごくて、やばいなと思った」と溝上稜斗(商4=九州学院)は当時の状況を振り返る。10月らしからぬ気候でレース序盤からスタミナを奪われる展開となった。

 体力の消耗もあり、先頭でチームを引っ張っていくはずの大湊が大きく失速してしまい、後続の負担が増える結果に。終盤までチーム全体として苦しいレース展開が続いた。トップでゴールした吉川響(文3=世羅)でも1時間5分36秒と、当初掲げていたチーム全体で63分台という目標からは大きく離れた結果になった。「先頭で走る何人かに任せ過ぎていたと感じます。その選手たちがダメだった時に一気に崩れてしまいました」と古井康介(政経3=浜松日体)は敗因を振り返った。

 結果としては惨憺(さんたん)たるものに終わったが、ポジティブな要素もある。井上史琉(政経1=世羅)、土田隼司(商1=城西大城西)、成合洸琉(情コミ1=宮崎日大)ら1年生の快走だ。井上と成合はこのコンディションの中で自己ベストを更新し、土田はチーム3位でゴール。目標タイムには届かなかったものの、気迫のこもったスパートを見せた。1年生たちの力走の要因を園原健弘監督は「やっぱり新しい山本豪駅伝監督の体制の中で頑張っているから」と語る。ニューエイジたちの成長を確信させられるレースだった。

 箱根出場をかけた大一番は7年ぶりの黒星で幕を閉じた。だが下を向いたままではいられない。今年度の屈辱を晴らし、来年度こそは箱根の舞台に立つ明大競走部の姿を見せてほしい。

[中村慈詠]

試合後のコメント
東原豪輝(政経4=大阪)
――今回1年生の活躍が目立ちましたが、ルーキーの走りについてはいかがでしたか。
 「1年生は合宿からしっかり走り込めていて、今回出た3人はそのまま力を付けてきているので、来年度は自分たちの悔しい思いを受け継いで、箱根路を決めてもらいたいなと思っています」

古井
――応援してくださった方に一言お願いします。
 「満足できない結果しか出せなかったので、来年度に向けてもう1回頑張りたいです」

園原監督
――出場権まで1分差でしたが、この差はどのように捉えていますか。
「この差も実力通りです。たらればの世界はないので、現状の力じゃないですかね。だからこういう本番で力を発揮できないのも実力だと思いますよ」