
リーグ戦プレーオフ事前インタビュー②/DF八尾可奈子、G村田知沙都
関東学生リーグを無敗で突破しファイナル4進出を決めた女子ラクロス部。ファイナル4初戦では日体大と対戦する。2016年以来8年ぶりの全日本大学選手権出場が懸かった一戦の前に選手たちは何を思うのか。今回はDF八尾可奈子(政経4=明大中野八王子)とG村田知沙都(政経4=東京女学館)のインタビューをお届けする。
八尾
――DFとしての難しさはどんなところになりますか。
「ラクロスはオフェンスが圧倒的に有利なスポーツって言われていて、基本的にボールを持っていくらでも走ってもいいし、どれだけ持っていてもいいというスポーツなので、その中でシュートがゴールに入るのを防ぐ、ボールを奪うというところがスポーツのルールの中での難しさがあるかなと思います」
――ご自身の強みはどのようなところですか。
「私の強みとしては、コート全体を見て指示を出せるところと、相手の動き、チームメイトの動きを予測した連動というところが自分の強みだと思っています」
――リーグ戦を振り返って良かった点と反省点をお願いします。
「良かった点としては、相手に攻め込まれているとか、失点した状況でも落ち込んだりせずに、しっかりと改善点をコート内で話して相手の失点を防ぐことができたっていう点です。個人的にはリーグ戦を通して自分の課題であった1対1の部分というところに向き合ってきたので、その成果が最終戦の早稲田戦で発揮できたのは良かったと思います。 逆に反省点としては、自分たちのファウルから流れを悪くしてしまう試合が多く、立教戦や農大戦はイエローカードとかも何枚か出していて、その間に失点してしまったり、相手に流れを持っていかれたりして苦しい展開になってしまったところが反省点かなと思います」
――日体大に関して日本代表の選手が2人いらっしゃいます。印象はいかがですか。
「日体大はフィジカルがあって、すごくパワーのあるチームだなと思っています。代表選手の1人はユース活動で一緒にやっていた友達なのですが、同じポジションとしてすごく尊敬できる選手で、1対1の能力が本当に高い選手なのでしっかりそういう選手に打ち勝つところを頑張りたいです」
――チームの状態はいかがでしょうか。
「合宿を通して日体大に向けてどう勝つかにこだわって、自分たちの課題に向き合って変わってきたので、勝つ準備はできています」
――注目の選手はいらっしゃいますか。
「3年生のMF加藤千尋(営3=清瀬)を挙げます。ディフェンスの面でいくと1対1のディフェンスの能力に長けている選手で、鉄壁のディフェンスをしてくれるところに期待したいです。オフェンスの部分でも相手の意表をつくような鋭いシュートを放つので加藤選手の得点に期待しています」
村田
ーーリーグ戦の総括や反省を教えてください。
「試合ごとに課題が上がり、そこを一つずつクリアしていく成長を感じることが出来た一方で、より主体性を持って取り組んでいればもっと早くにクリア出来た課題があったのではないかと思います。しかし、リーグ戦を通して見つかった課題を本気で向き合って変えていく仲間の強さには誇りを持っています」
ーー現在取り組んでいる課題はありますか。
「対戦相手によって、出来るはずのパフォーマンスが出来なくなってしまうことがリーグを通してのチームとしての課題だと感じています。2日間の合宿で、その時の状況を構造的に捉えて判断していく練習を重ね、この課題も徐々にクリアしてきているように感じます」
ーー日体大と戦う際のイメージや戦略について教えてください。
「相手は経験者も多く体育大ということから、個々の力が強いチームです。しかし、明大としても1年を通して「個の力」の強化に力を入れて取り組んできました。まずは個で勝つ、局面で勝つことに集中したいと考えています」
ーー今のチームの状態はいかがですか。
「接戦だった早稲田戦に勝利したことで、強敵に対して気持ちをぶらさず目の前に集中し結果的に勝ちを得るという感覚を得た選手が多いのではないかと思います。ずっと越えられていないFINAL4の壁も、恐れずに超えられるチームになっていると思います」
ーー井川裕之コーチはどのような方ですか。
「ラクロス的な戦術はもちろん、マインドセットの部分を教えてくださる方です。個人的には、2年生の頃、試合中にシュートを打たれることに恐怖心を感じていて相談した際に『Gはコート全体が見えていて、クリースの中にいて接触されることはなく、防具をつけていて1番安全な場所にいるのだからドンと構えていれば良い』という言葉をかけていただき、試合中のメンタルを安定させることが出来るようになりました」
ーー個人的にリーグ戦を通じて成長したところを教えてください。
「自分を客観的に分析出来るようになったことです。以前出来ていたことが出来なくなった時、「なんか調子悪い」で片付けてしまっていたところがありました。リーグ期間中に怪我を負ってしまったことで体の使い方の細部まで向き合うようになり、小さな変化が全体的な不調に繋がっているのだと気づけるようになりました」
ーーご自身のアピールポイントは何ですか。
「ポジティブさです。ディフェンスシーンが多くなり試合状況が劣勢になっても、ゴールを守る最後の砦として、とにかくメンタルを一定に保ち、ボールをしっかり追い確実にセーブしピンチをチャンスに変えるという役割を全うします」
[小松錦葵、中村慈詠]
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