
延長戦を制せず 東大に無念の惜敗/秋季リーグ戦
秋季リーグ戦を2勝1敗とし、迎えた今試合の相手は東大。序盤から果敢に攻めていったグリフィンズは前半を4点リードで終える。一方で後半は両チームともに一歩も譲らない展開が続く。第4Q終盤には逆転のTD(タッチダウン)を許すも、試合終了間際に見事同点に追いつく。しかしその後のタイブレークで惜しくも勝ちきれず痛い敗戦となった。
◆8・31~11・10 秋季リーグ戦(アミノバイタルフィールド他)
▼10・5 対東大戦(アミノバイタルフィールド)
明大20{0-3、10-3、7-7、3-7}20東大◯
*タイブレークの結果、7-8で東大の勝利
悪天候の中、迎えた今試合。明大は序盤に先制点を許したものの、QB#15新楽圭冬(商3=都立戸山)を中心に華麗なパスを展開し徐々に敵陣に攻め込んでいく。第2Q序盤には、新楽がWR#19五十嵐洸毅(文3=狭山ヶ丘)への約25ydのロングパスを決めゴールラインまで残り約2ydとすると、新楽が自ら持ち込みTDに成功。「ゴール前に近づいたら自分で持っていこうという気持ちは強くもってやってきたので、その気持ちが前面に出てTDできたのは良かった」(新楽)。その後はK#4近藤倫(農4=桐光学園)がFG(フィールドゴール)を決め10-6と前半を4点リードで終えた。
迎えた後半戦。リードを広げたい明大だったが、東大も攻撃の手を緩めない。第3Q20秒、自陣約5ydのところでインターセプトを奪われると、そのまま相手のランプレーに押し込まれ逆転のTDを許してしまう。しかし明大も黙っていない。RB#34廣長晃太郎(商4=箕面学園)やRB#21高橋周平(文3=足立学園)を中心としたランプレーでファーストダウンを3度更新すると、第3Q残り4分55秒、新楽からWR#11加藤大明(営4=明大明治)への約24ydのTDパスが決まり見事逆転に成功。「ゴール前のパスはずっとオフェンスの課題だった。その中で4年のレシーバーのポジションリーダーとしてTDを獲れたというのは、レシーバーとしてもユニットとしても大きなTDだったと思う」(加藤)。その後、再び逆転を許すも試合終了間際に新楽から加藤へのロングパス、近藤のFGが決まり同点とし試合は終了。勝敗は今季初のオーバータイムへともつれ込んだ。
互いに敵陣25yd付近から攻撃し勝敗を決めるタイブレーク方式の中、明大は先攻を選択。張り詰めた空気が漂う中、敵陣の約5yd付近まで見事なランプレーで攻め込むと、最後は新楽がスクランブルでこの日2度目のTDを決める。「QBとして自分がTDしたら多分一番チームが盛り上がると思った。なんとしてでも自分で持っていこうという気持ちでやっていました」(新楽)。先にTDを成功させ、このまま明大が優位に進むかと思われたが、後攻の東大が一瞬のスキを突きTDに成功。さらにはTD後のポイントアフタータッチダウンでキックではなくプレーを選択。意表を突いた攻撃に再びTDを許してしまった。結果明大は7-8でタイブレークを制すことができず、惜しくも敗戦となった。
今試合では東大を相手に敗れ2勝2敗としたグリフィンズ。「東大はランプレーが多いというのは分かっていたのでしっかり準備はしていたが、明大のDL(ディフェンスライン)が一対一を勝ち切って仕留めきれない部分が大きかった」。(守屋圭・政経4=佼成学園)と次戦に向けて新たな課題も見えたようだ。次戦の立大戦までは残り1週間。甲子園ボウル出場のためには、今後一戦も落とせない試合が続く。今後のグリフィンズの動向にますます期待が高まる。
[杉山瑞希]
試合後のコメント
加藤
――今季ここまでのWR陣の活躍を振り返っていかがですか。
「4年生で出ているのが僕だけで、1年生で出ている選手もいる中で、どんどんレシーバーの組織力としては後輩の追い上げもすごくあって、ユニットとしてどんどん成長していると思います。残り3試合、もっと強い相手になる中でどのくらい今のレシーバーがパスユニットとしてできるかがすごく楽しみなので、そこも応援していただきたいなと思います」
――次戦への意気込みをお願いします。
「今回東大に負けて2勝2敗となってしまった以上、もう勝たないといけないと思うのでチーム一丸となって一からやり直していきたいと思います」
守屋
――今季ここまでのディフェンス陣を振り返っていかがですか。
「初戦の中大戦からずっと同じミスがあるので、立大戦まで時間はないんですけど、しっかりそれを改善したいですね。やっぱり同じミスはできないし、ここで腐って負けるわけにはいかないので、ここから3戦しっかり勝てるように、そのタックルの部分や一対一を勝ち切る部分をまず修正しないと、どっちみち次のステップに行けないかなと思うので、まずはそこからやりたいなと思っています」
新楽
――試合を振り返っていかがですか。
「相手チームがほとんどランプレーするということで、ディフェンスが時間を使われてオフェンスに回ってくる時間があまり多くはなかったんですけど、前半はパスを決めるところは決めていたし、スコアもできていたのでよかったかなとは思います。でも後半の初めにインターセプトされてターンオーバーを生んでしまったというのは、今日の試合の中で一番やってはいけなかったことだったなと思います」
――昨シーズンからスクランブルやラッシングでのTDが多いですが得意ですか。
「できればパスをしっかり決めていきたいんですけど、雨ということもあるし、パスが絶対毎回通るというわけでもないので、そういう時に自分で走って稼げるというのは1つの大きな武器だと思っているので、そこは意識して普段から練習して試合でも活用しています」
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