重量級はメダルなし 悔しい結果に/全日本学生体重別選手権

2024.10.06

昨日から行われた全日本学生体重別選手権(全日本)。2日目である本日、90㌔級から100㌔超級までの重量級の試合が行われた。明大からは東京都学生体重別選手権(東京都大会)で準優勝に輝いた90㌔級徳持英隼政経4=崇徳)、100㌔超級工藤悠祐(政経1=延岡学園)をはじめ6名が出場した。

◆10・6 全日本学生体重別選手権(日本武道館)
▼90キロ級
徳持、髙橋麟――3回戦敗退
黒川――2回戦敗退
▼100キロ級
竹村――3回戦敗退
▼100キロ超級
中藤――3回戦敗退
工藤――1回戦敗退

 最初に3回戦まで駒を進めたのは90㌔級・髙橋麟太郎(商3=延岡学園)。試合開始後、髙橋麟が流れを握る展開となった。しかしなかなか決め切ることができず、GS(ゴールデンスコア)に突入。GSでも流れを握り続け、相手に「極端な防護姿勢・消極的」の指導を与えた。2分33秒、寝技を仕掛けようとしたところを相手にすくわれてしまう。なんとかピンチを切り抜けたい髙橋麟だったが、そのまま上四方固で技ありを取られ敗戦。「寝技に自信がないんだったら、そういう試合運びにするべきではないし、自分の弱さをもっと知って試合つくりをして欲しかった」(中濵真吾監督)と指揮官も厳しい表情だった。

 100㌔超級・中藤誠主務(法4=明大中野)も3回戦へ進出。中藤は明大中野高から進学し、「強い環境で柔道がしたい」という思いから柔道部へ入部を決めた。ケガに悩まされた4年間だったが、東京都大会では3位に輝き全日本へ。「3回戦に進むために2回戦は絶対に負けられなかった」(中藤)と、2回戦はGS(ゴールデンスコア)にもつれ込む中、払巻込で3回戦への切符を獲得した。しかし残り2分9秒、1分10秒と指導を受けてしまい2―0と後がない展開に。「全部出し切ろうと思った。組んで投げるという僕の柔道スタイルを貫くためには、別に指導をもらったって構わないと思って取り組んでいた」(中藤)。そして試合時間残り1分3秒、相手に大外刈を決められ一本。中藤の戦いは幕を閉じた。「たいそうな結果ではないけれど、少しでも多く自分の柔道をすることができて本当に良かった」(中藤)。

 2週間後には全日本学生体重別団体優勝大会が控える。明大柔道部が今シーズン掲げている目標〝団体日本一〟が決まる大会だ。「団体戦は個人戦と戦い方が違って、最低でも引き分けということになってくるので、その辺はチームの状況を見ながらやっていきたい。負けないチーム作りをしていきたい」(中濵監督)。古豪・明大柔道部の復活に期待がかかる。

[森口絵美理]

大会1日目の記事はこちらから

試合後のコメント
中濵監督
――昨日の伊澤直乙斗選手(政経2=習志野)の戦いを振り返っていかがですか。
 「今大会に向けてすごく調子も良くて、試合でもそれがすごく出てました。実力通りというか高校時代からやっぱり実績もあるし、そんなに驚くことではないんだけど、それ以上に本人の調子が良かったといったところかな。あとは、組んでからの技を出すのが早かった。それは準決勝も背負い投げで、決勝も技の移行がすごく早くて、技のつくりをすごく早くできたのがやっぱ勝因だったと思います」

――団体戦に向けてチームの状態はいかがですか。
 「雰囲気とかはすごくいい方向に向いていると思います。ただ今日重量級がこういう結果だったので、またちょっと気合を入れ直してあと2週間やっていかなきゃいけないなと思います」

中藤
――自身の強みを教えてください。
 「持って組むことです。柔よく剛を制すなんて言いますけど、僕のスタイルは、〝剛よく柔を制す〟。逆にしただけですけど、体がでかいっていうのもあったしそれを存分に生かした柔道が強みだと思います。柔道を始めてから10年経つんですけど、ずっと心掛けて取り組んできました」

――柔道部での4年間を振り返っていかがですか。
 「元々スポーツ推薦でもない、付属の高校から上がってきて、強い環境で柔道がしたいっていう思いから大学でも柔道を続けようと考えて入部を決めました。その中でもしごかれて当たり前っていうのはありましたし、きつかったけど、すごくこの環境にいて、中濵監督や吉井(健)助監督のもとで柔道ができて、同級生にも恵まれて、存分に自分のしたいことに嫌になるぐらい取り組めたっていうのは、あの時自分で決断したことは間違いじゃなかったのかなっていう風に思います。もう終わりですけど、まだ部活にいたいなっていう気持ちがすごく強いし、だからこそ今なかなか結果が出ない学生とかもいるかもしれないけど、ひょんなことがきっかけで急に僕みたいに少しでも多く試合に出ることができるっていうこともありますから、諦めずにコツコツと、少しでもいいから取り組んでいってもらえたらと思います」