圧倒的な強さを発揮 伊澤が全日本学生初制覇/全日本学生体重別選手権

2024.10.06

 日本武道館にて行われた全日本学生体重別選手権大会(全日本学生)。大会1日目となる5日は軽・中量級が行われ、明大から7人が出場。81キロ級の伊澤直乙斗(政経2=習志野)はすべての試合で一本勝ちを収め、初の全国王者に輝いた。また、60キロ級の関本賢太(営4=習志野)も昨年度に続き表彰台入りを果たした。

10・5 全日本学生体重別選手権大会(日本武道館)
60キロ級
関本――3位
天野――3回戦敗退
66キロ級
光岡――3回戦敗退
73キロ級
藤本――ベスト8
松原――3回戦敗退
81キロ級
伊澤――1位
笠川――2回戦敗退

 「初戦の2回戦が一番固くなってしまった。そんな中で勝てたので、優勝できる〝流れ〟が来ていると感じた」(伊澤)。その言葉通り、勝ち上がっていくごとに調子を上げていき、順調に白星を重ねた。準々決勝では開始14秒という早さで得意の背負い投げを決め、続く準決勝でも開始7秒で背負い投げを決めてみせた。

そして迎えた決勝。相手は世界ジュニア選手権大会など数々の大会で好成績を収める天野(東海大)。1日目最後の試合に多くの観客が注目する中、伊澤は開始直後に相手の体勢を崩し、一気に抑え込んだ。そして、そのまま20秒が経過。最後は崩袈裟固(くずれけさがため)で一本を獲得した。「組んだ瞬間、『これいけるな』と感じた。あそこで寝技が上手くかかるとは思っていなかったが、日頃からやっている技が出せたので本当に良かった」と笑顔で振り返った。初出場の若き紫紺が、旋風を巻き起こした。

 優勝した伊澤の他に、関本と藤本将斗(営4=高川学園)がベスト8以上の成績を残し、講道館杯全日本体重別選手権(講道館杯)への切符を手にした。2日目には重量級の選手が登場。伊澤の作ったこの〝流れ〟に乗って、優勝をつかみ取る。

[阿部倖明]

試合後のコメント
伊澤
――優勝した今のお気持ちはいかがですか。
 「大学生になってから思うように結果が出なくて、今日初めて親や先生方に形として恩返しできたので良かったです」

――今後の目標をお願いいたします。
 「まずは2週間後の全日本学生体重別団体優勝大会で優勝することです。また、講道館杯で優勝し、全日本選抜体重別選手権大会やグランドスラム東京にも出場して活躍、優勝したいです」