試乗会in逗子海岸 報告レポート

2:前足を進行方向に向ける
3:後ろ脚をボードの後ろに下げる
4:(進行方向に対し)前手をクロスさせ、ブームの前をつかむ
5:(進行方向に対し)後ろ手でセイルを引き込む。
一通りの説明を受け、不安を抱えながらも、いよいよ待ちに待った海へ。
この日は気温が低く、寒かったもののウエットスーツを着ることで少し和らげることができた。風は出ていたので、操作はやりやすいとのことだった。部員と二人一組となり、海に入り実際に始めてみてまず驚いたのが、バランスを取ることの難しさだ。部員は当たり前のようにボードの上に立っていたが、海上の揺れる板の上に立つことは想像以上に困難だ。そして立ってからもセイルを垂直に持ち上げることがまた一苦労。体重をかけ、かなりの力を使わないと上がらないが、力を入れようとすると重心がズレ、バランスを崩し海へと落ちる。また風が少し吹くだけで、せっかく上がりかけたセイルも吹き飛ばされそうになり、またバランスを崩し、海へ落ちる。ここまでの段階を部員の助けを借りながら何度も繰り返した。

そして何度目かの挑戦で、ついにボードの上に立ち、セイルを上げ、バランスを保つことに成功。するとスーッとボードが風に乗り、動き出した。バランスを保ち、立っているだけでセイルが風をつかみ、勝手に走り出すのだ。わずか数10秒の間だったが、風と波のうねりを感じ、自分自身の力で前進できた時の気分は、寒さも吹き飛び格別だった。自然を相手にするからこそ難しくもあり、楽しくもあるこのスポーツの醍醐味(だいごみ)を少しだけ味わえた。
試乗会の終わりには他大と合同のバーベキューが待っていた。この逗子海岸では多くの大学が集まり、共に練習をする。新歓活動も共同で行われ、各大学の新入生の顔合わせもこの時点で積極的に行われる。「他大はライバルと言うより仲間。知らない人はいない」(磯崎・法3)。どの大学も初心者スタートから日本一を目指す。競技人口はまだまだ少ないが、大学の枠を越えてボードセイリングを盛り上げる彼らは一体となっている。その熱い彼らだからこそ、またこの競技も魅力的なのだろう。
私たちはこれからも記者として、彼らの活躍を多くの人に伝えていきたい。最後に、新勧活動中ながらも今回快く試乗会に参加させてくれた部員の皆様に感謝したい。今後も彼らの活躍に注目だ。
[秋葉悠・栗橋あゆみ]
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