
まさかの4位で課題明確に/関東大学選手権
ほぼ満員の観客席に見守られながら、試合前の円陣から聞こえる声には気迫がこもっていた。第1ピリオドの最初からそれはプレーにも表れる。相手の力強いシュートも確実に止めるGK寺島(政経2)を中心とした守備と素早いパス回しからのセットプレー攻撃。開始後7分には1度GKをベンチに上げ、早くも6人で攻撃をしかけ先制点を狙う本学だったが、そこでは中大の体を張った守備を割ることができなかった。その後、ゴールポストに当たるような惜しいものはあったものの、両校ともに無得点でこのピリオドを終えた。
第1ピリオドの緊迫感のまま始まった第2ピリオドでも、幾度となく両校からシュートが打たれ、観客席からも悲鳴に似た歓声が上がっていた。そんな中、本学は7分49秒の古市(政経2)と8分26秒の坂田(政経3)のペナルティから、3―5のキルプレーのピンチを迎える。このチャンスに猛攻撃をしかける中大と、それに食らいつきゴールを許さない本学。「大丈夫!強く強く!」「ここ守ったら流れ来るよ!!」ベンチからも熱い声援が送られ、きわどい場面を抑えながらなんとかこの2分間を切り抜けた。そして終了間際の19分38秒。梁取アイスホッケー部門主将(政経4)と田中(政経3)のパスから草野(営4)が先制点を決める。ようやく試合が動き、いい雰囲気で最終ピリオドを迎えることとなった。
そして第3ピリオド。開始わずか1分34秒に不意をつかれ、GK寺島の左わきをパックが抜けてしまう。その後まもなく、またしてもスキをつかれてまさかの逆転。本学も主力の3年生を中心に必死の攻めるが、徐々に「足が動かなくなっていた」(藤井コーチ)。中大ゴールを回り込み何度もシュートを放ったり、自陣から相手をかわして攻め込んだりするもポストに当たり乗りに乗る中大の堅い守りに阻まれ1点が決まらない。そして14分32秒、1度弾いたパックを押し込まれ、だめ押しの3点目を許す。しかし本学も田中が江端(法3)と坂田のパスを受け1点を返し、沈みかけた雰囲気を再び盛り上げた。残り2分弱でタイムアウトを取り、セットを変えつつ決死の6人攻撃をしかけたが、そのまま試合終了を迎えた。
「(体が動かなくなった)原因が体力不足ではどうしようもない。早稲田にも東洋にも今のままじゃ勝てない」(藤井コーチ)と今現在の課題も浮き彫りになった今大会。さらに「やる気を長続きさせること」(藤井コーチ)と精神面の強化も必要だ。秋冬シーズンで日本一を奪還するために、夏から秋にかけてあらゆる面でのパワーアップがカギとなる。この悔しさを胸に5ヵ月後、大きな躍進ぶりを期待したい。
◆明治メンバー◆
<1セット目+GK>
ポジション | 背番号 | 名前/C・A | 備考 |
---|---|---|---|
GK | 31 | 寺島悠介 | 昨年度から安定した守りを見せる明治の正GK |
RW | 19 | 近藤勝将 | 背番号を高校時代の19に変更 |
CF | 39 | 草野 作 A | 白樺学園時代はキャプテン。安定したプレーヤー |
LW | 22 | 田中 遼 | 「攻撃に集中してもらうため」(藤井コーチ)と今試合はウィングで出場 |
RD | 4 | 坂田 駿 | 背番号を高校時代の4に変更。本日は1セット目スタート |
LD | 77 | 梁取慎也 C | センス抜群の新主将。シニア日本代表 |
<2セット目>
ポジション | 背番号 | 名前/C・A | 備考 |
---|---|---|---|
RW | 16 | 高田昌虎 A | 持ち前の走力とテクニックで果敢にゴールを目指す |
CF | 14 | 江端勇人 | キープ力と得点力のあるセンター |
LW | 61 | 土屋輝幸 | よく走り積極的です。2007U-20世界選手権のキャプテン |
RD | 21 | 赤坂優輔 | DFながら積極的なプレーをします。本日は2セット目スタート |
LD | 8 | 長岡佑弥 | 決定力のあるDF。背番号を8に変更。白樺学園時代はキャプテン |
<3セット目>
ポジション | 背番号 | 名前/C・A | 備考 |
---|---|---|---|
RW | 88 | 外崎裕将 | 体格の大きいプレーヤー |
CF | 11 | 角橋祐樹 | お父さんは元日本製紙クレインズのプレーヤー |
LW | 18 | 古市達也 | センスのあるFW。積極的なプレーをします |
RD | 12 | 今川征治 | 守りに定評あり。北海時代はキャプテンで、現在はスケート部総合主将 |
LD | 76 | 石橋寛太 | 期待のルーキー。攻撃にも果敢に参加 |
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