
101点差をつけ日体大を圧倒/関東大学対抗戦Aグループ
関東大学対抗戦(以下、対抗戦)3戦目の相手は日体大。左フランカー大川虎拓郎(法2=東福岡)、スクラムハーフ田中景翔(文2=常翔学園)、右フランカー藤井達哉(政経2=東福岡)の2年生トリオが対抗戦初スタメンとなった。試合は終始明大が流れを渡さず前半に61点を取ると、後半も手を緩めず完封100点ゲームで勝利を挙げた。
◆9・29 関東大学対抗戦Aグループ(小田原市城山陸上競技場)
▼対日体大戦
◯明大101{61ー0、40ー0}0日体大
前半1分、フルバック金昂平(政経4=大阪朝鮮)の仕掛けから右サイドのゴールライン付近まで侵入すると、スタンドオフ伊藤龍之介(商2=国学院栃木)がキックで逆サイドに展開。キャッチした大川がトライを決め、試合開始早々に先制点を挙げる。「試合の導入ってところでいい流れをつくることができたので良かった」(大川)。続く12分には、モールからフッカー西野帆平(文3=東福岡)がグラウディング。21分には、左ウイング海老澤琥珀(情コミ2=報徳学園)と右ウイング白井瑛人(商1=桐蔭学園)が抜け出すと、そのまま白井が3人を抜き去りトライを挙げ、日体大に流れを渡さない。「このトライで今までとポジションが違う中で、ランコース取りであったりの強みが自分にはあるんだなというのが改めて理解できた」(白井)。前半終了間際には長いパスから海老澤が今季初トライ。61―0と大量得点で試合を折り返した。
後半も試合のペースを握ったのは明大。敵陣深くまで押し込むと、白井がインターセプトから空いているスペースを走り抜けインゴールへ。これで今試合4トライ、そして対抗戦通算8トライとなり、ルーキーながらトライランキング首位に躍り出た。その後、交代で出場した金勇哲(営4=大阪朝鮮)や山口匠 (政経2=流経大柏)、登根大斗(法4=御所実)、竹之下仁吾(政経2=報徳学園)らが次々とトライを挙げ、次戦のスタメン争いに名乗りを上げる活躍を見せた。結果として後半だけで40点、最終スコア101―0の見事な勝利となった。
「すごくいいゲームができたと思う。0点に抑えたのも、得点力っていう部分で慶大戦では取りきれない部分があって、それが今回はうまく最後取り切るというのにつながったので、すごくいい修正ができたと思う」(伊藤龍)。その中でも「次の試合は1週間後でしっかり準備しできる期間もあるので、細かなミスの部分が大事。大きなところは1週間じゃあまり直せないので、直せるところをしっかり直して、いい試合ができたらなと思う」(白井)と油断はない。今試合の勢いのまま対抗戦連勝を続けることはできるだろうか。明大の今後の活躍から目が離せない。
[保坂啓太郎]
試合後のコメント
西野
――セットプレーはいかがでしたか。
「今日はラインアウトを1本ミスしたぐらいで、スクラムも自分たちのいいセットプレーができたかなと思います」
――ラインアウトからモールでトライを挙げる場面がありましたが、振り返ってみていかがですか。
「ラインアウトからのモールで全部合わせたら3トライだと思うんですけど、もっとトライ取れたかなっていう感じです」
右ロック佐藤大地(法4=国学院栃木)
――FWの仕上がりはいかがですか。
「FWとして細かいミスや取りきれないトライの理由が、ノックオンとかブレイクダウンで負けちゃったりとかなので、そういうところを直していけば本当にもっと強くなると思います」
――試合中に話したことはありますか。
「そういう取り切れないところをどう修正するかを話しました」
大川
――試合中意識していたことはありますか。
「やっぱり2枚目の早さってところで、フランカーなので全体のカバーをしっかりしていこうっていうのは意識していました」
――ジャッカルをする場面もありましたが、その点についてはいかがでしたか。
「自分はタックルやジャッカルなどディフェンスの方が好きで、そういうところでしっかり次の試合に向けてアピールできたので、すごく今日は良かったかなと思います」
藤井
――対抗戦初スタメンでしたがどのような気持ちで挑みましたか。
「自分のベストのプレーをすることを意識しました」
――同級生も多く出場していましたがいかがでしたか。
「2年生が多いのはうれしいですね。みんなで寮とかで2年生多いなって話していて、自分たちの代になっても全員で出られるように頑張りたいです」
ナンバーエイト木戸大士郎(文4=常翔学園)
――結果を振り返ってみていかがですか。
「相手が実力的にも自分たちより少し低いチームなので、マインドの部分で慶應でやってきたことを、相手が変わったらできないってことはあり得ないことだと思うので、しっかりやるべきことを徹底して戦うことを意識して臨みました。すごく前半からいいゲームできたので、そこが良かったかなと思います」
――印象に残ったプレーを教えてください。
「後半の貫太郎(田島・政経4=東福岡)のプレー。あれおもろかったですね(笑)」
田中景
――試合前の心境を教えてください。
「少し緊張する部分もあったんですけど、せっかくスタメンで出るからには思い切って自分の強み出していきたいと思っていました」
――チームの雰囲気はいかがでしたか。
「最初から最後まで自分たちのペースでやろうっていうので、トライしても0対0の意識を持って、気を抜かずにやっていこうという意識で挑みました」
伊藤龍
――スタンドオフとしてスタートからの出場となりましたが、ゲームメーク面で意識していたことはありましたか。
「相手がどうとかっていうよりかは、自分たちがどういうプランでやっていくかっていう部分でを意識していました。まずは敵陣に入って敵陣でプレーをする。そしてアタックをしっかり継続してトライを取り切ろうって言ってる中で、しっかり前半フェーズ重ねて取り切れたのはすごく良かったなっていうふうに思います。こうやって自分たちが作ったプランを遂行できたのは、すごくいいところかなと思います」
――ランプレーで意識していたことはありますか。
「やっぱりこぼれたボールに対しては、練習から全員でこぼれ球はしっかり取りに行くっていうのがあったので、それは練習がうまく生きたかなと思います。常に前を見るっていうのと自分の前が空いたら少しでもゲイン切れるようにっていうのは意識してたので、それが今日はうまく刺さったなっていうイメージです。常に前を見るのは忘れないようにしながらいければいいかなと思います」
白井
――試合全体を振り返っていかがですか。
「点数としては良かったんですけど、細かいミスが後半になって出てきてしまったので、そういうところを修正しないと1個のミスで強い相手だと取られてしまうので、そこは反省して次の試合に向けて頑張りたいなと思います」
――ポジション変更はいつ頃からですか
「違うポジションもやっておいた方がメンバーに入りやすいんじゃないかっていうことで、夏合宿ぐらいから練習し始めました」
左センター平翔太(商3=東福岡)
――下級生が多かったですが意識していたことはありますか。
「グラウンド入ったら下級生も上級生も関係ないので、そういった面ではいつもと変わらなかったです」
――日体大のディフェンスの印象を教えてください。
「前に出るディフェンスだったので、そこをしっかりアタックためて外に振るようにしました」
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